ユーザーとは、ワガママな連中だ。目立つ製品が欲しいのに、そこまで過度なものは求めていない。
ドン引きしない限りは、意味のある差別化は問題ないと思っている。
やり過ぎても失敗するだろうし、全く何もしないのもよろしくないということか…。
キャロウェイの「Super Hybrid」は、「全く新しく、フェアウェイウッドのパワーを持ち合わせているハイブリッド」ということで、この名前に相応しいようだ。
「Super Hybrid」は、ハイブリッド特有のメリットを持ち合わせつつ、フェアウェイウッドに必須の特徴を保持したフェアウェイウッドの代わりになるクラブらしい。
当然ながら、キャロウェイは「Super Hybrid」が大きな飛距離を実現するために誕生したとアピールしたいようだ。
全ての条件が同じであれば、フェアウェイウッドは、長さ、素材、重量/重心位置という3つの要素により、同じロフトのハイブリッドよりも飛距離が出る傾向にある。
長さは大きな要素とならないようだが、41.5インチ(17度/3H)の「Super Hybrid」は、18度のAPEXや18度のエピックハイブリッド(40.5インチ)よりも飛ぶ。
とはいえ、より説得力を持つには、テクノロジーの話が必要だろう。
キャロウェイの「Super Hybrid」は、高強度チタンフェースインサートと軽量(5 gr)T2Cトライアクシャルカーボンクラウンを採用。
キャロウェイのウッドシリーズで定番になりつつある、ヘッド内部にあるボディのたわみを抑える2本の柱を備えたジェイルブレイクテクノロジーが、これらをサポートすることで、フェース上のインパクトの力がより大きくなり、ボールスピードがアップする。
チタンは、スチールよりも軽くて強く、カーボンコンポジットはチタンとスチールよりも非常に軽量だ。
そのため、このクラブは軽量チタンフェースとカーボンボディ構造になっており、68グラムもの余剰重量を生み出している。
これにより、重量をヒールとトゥに自由に配分することが可能となり、高密度MIM’dウェイトも搭載。
ヒール・トゥ・ウェイトにした主なメリットは、オフセンターヒット時のMOIと寛容性がアップすることにある。
さらに、軽量ホーゼルアダプターによりヒールの重量が軽くなり、重心位置がよりニュートラルになり方向性も改善。
前作のアダプター同様、ロフトは3度(-1度から+2度)まで調整可能で、ライもニュートラルとドローバイアスに変更できる。
ターゲットゴルファーに話を移すと、「Super Hybrid」は幅広い層向けではあるが、ハイブリッドが苦手なものの従来のハイロフトのフェアウェイウッドよりも小さめのクラブを使うことが気にならないゴルファーに合っていると感じる。
また、「Super Hybrid」はドローバイアスのクラブを使うことでメリットが得られる方にもおすすめで、ヘッドスピードの速いゴルファーはある程度、対象外となるだろう。
飛ばし屋以外の人はさらなる飛距離を求めており、飛べば良いというわけではないが、キャロウェイは飛距離という点で「Super Hybrid」が単に楽しくてとても良いだけではないクラブであると確信している。
また、キャロウェイ以外にも、市場にはチタンフェース・ハイブリッドをリリースしているメーカーは存在する。
トミーアーマーのアトミックは、DAT-55チタンフェースとカーボンボディをコンボブレージング溶接。
ツアーエッジのCBX119もβチタンフェース、ハイパースチールボディ、カーボンコンポジットソールが特徴だ。
ここで重要なことは、パフォーマンスは多くの不確定要素によって作用するものであり、セットにある他のクラブのパフォーマンスにどのような影響を与えるかを考慮せずに、一本のクラブを組み込むことは短絡的ということ。
とは言え、多くのプレーヤーは、番手が一番大きいアイアンと一番ロフトのあるフェアウェイウッドとの距離のギャップに対応するための解決策を見つけるのに苦労しているようだが、キャロウェイは、この「Super Hybrid」がその名前に値する自信があると考えている。
スペック、価格、発売時期
プレオーダーは2019年10月22日。
店頭販売開始は2019年11月1日。
メーカー希望小売価格319.99ドル。
ロフトは17度、20度、23度で左右ともにラインナップしている。
標準装着シャフトは、ツアーで人気の三菱レイヨン テンセイ CK Pro オレンジのハイトルクバージョンであるテンセイCK オレンジ 85。
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