キャロウェイの「マックダディCB」ウェッジは、セットウェッジの寛容性と単品ウェッジのパフォーマンスを求めるゴルファーに向けた新商品だ。

このウェッジは周辺重量配分のキャビティバックデザインが特徴だが、これだけで現在のウェッジ市場にある大多数の単品ウェッジと差別化できる。

もしあなたが中級者向けアイアンの使用者でブレードタイプのウェッジが苦手だったり、そのアイアンセットのAW、GS、SWあるいはLWのスピンがダメダメなことを理解しているなら、あなたはまさに、キャロウェイがこのニューウェッジを手にして欲しいと思っているゴルファーと言えるだろう。

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ウェッジ市場の矛盾

考えてもなかったかも知れないが、ウェッジの分野は矛盾だらけだ。こうした矛盾は、殆どがゴルフ業界の自業自得で、これまでクリーブランドとミズノが解決に務めてきたが、キャロウェイが参入してきたことで再び脚光を浴びている。

ゴルファーのほとんどが中級者向けか初心者向けのアイアンを使っているのは疑いのない事実だ。

同様に、販売されているウェッジの圧倒的多数が「ボーケイ」や「マックダディ JAWS」のようなブレードタイプであることもまた事実だ。

つまり、人気のあるアイアンと人気のあるウェッジの矛盾は、選択肢がないということに端を発している可能性が少なからずあるというわけだ。

ブレードタイプのウェッジを好まない中級者向けアイアンの使用者は、大抵、アイアンセットに付属したウェッジを選択している。

そして多用性とグリーン周りでのスピンを求める中級者向けアイアンの使用者なら、基本的にブレードタイプのウェッジを選ぶだろう。

中級者向けアイアンを使うゴルファーが、それぞれの好みにピッタリ合うウェッジを選ぼうとしても、評価できる選択肢は片手で足りるほど少ないというわけ。

本来はもっとあって然るべきじゃないだろうか?

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「マックダディCB」のDNA

そう考えているのがキャロウェイだ。だからこそ「JAWS MD5」と「PMグラインド」の要素をある程度取り入れ、「Sure Out」の要素も少しだけ注入し、この「マックダディCB」ウェッジを生み出した。

今回のウェッジは、ソールデザインがターゲットゴルファー特有のニーズに応えるもので、フェース全体で採用した「JAWS」のグルーブにより、たとえフェースの真ん中でヒットできなくてもグリーン周りで本来のスピンを生み出すことが可能だ。

そして「マックダディCB」は、「JAWS MD5」よりも4%だけ大きい。

大きさが第一で、その次に形状となっているが、ブレードタイプと差別化できるほどの大型ヘッドでありながら、デカすぎないということがポイントとなっている。

先に伝えておくと、キャロウェイにとってこの手のウェッジは珍しくないしユニークなものでもない。

私たちも、こうした特徴のセットにマッチしたPWを取り上げたことがあるし、クリーブランドは「CBXシリーズ」で2世代展開すれば、ミズノも「Sシリーズ」でこの分野を手掛けている。

とはいえ、他がラインナップしているから、やるべきではないなんてことはない。

新型コロナウイルスによるゴルフブームで、新規ゴルファーとリピーターは生まれているし、ショートゲームにより寛容性を求めている高ハンディキャッププレーヤーは、この「マックダディCB」にとっては理想的な層となる。

それに、大型単品ウェッジの分野は、キャロウェイが、ウェッジ市場を牽引するボーケイ不在の縄張りで活躍できる場と言えるだけのことはあるのだから。

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「マックダディCB」ウェッジのグラインドは2モデル

「マックダディCB」が明確にしていることの中に、勘に頼ったショートゲームをさせないというものがある。これには適切なグラインドを探し出すことも含まれている。

これだと選択肢が狭くなると言いたくもなるが、実際のところ、ターゲットとなるゴルファーはグリーン周りで必ずしもPWやGWを使っていない。

そんなプレーヤーは、ロフトのあるウェッジでフェースコントロールをすることもないだろう。「マックダディCB」ユーザーはボールをグリーンに乗せる以上のことはそれほど求めていない、というのがキャロウェイの考えなのだ。

というわけで、PWとGWはフルソールデザインが特徴だ。

これらのウェッジのソールはアイアンのソールと同じような働きをするように設定されており、ソールの抜けの良さを損なうことなくキャビティバックデザインの寛容性を実現することができる。

フルショットでグリーンを狙う時に、よりスピンがかかりグリーン上で止められるパフォーマンスが得られることがメリットとなっているのだ。

一方、SWとLBは、キャロウェイの「Wグラインド」の改良版が採用されている。

フェースを開いてボールを浮かせるほど多用性はないが、グリーン周りでは多彩な使い方ができる。バンカーからの脱出に苦労しているゴルファーによっては特に最適と言えるだろう。

チップインではなく、寄せワンを増やすことに重きを置いているのだ。

そう考えると、バウンスとグラインドの組み合わせが8つというのは理にかなっているように思える。そして、主力の「JAWS MD5」ほどのラインナップではないが、ロフトは46度から60度まで2度刻みとなっている。

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「マックダディCB」ウェッジの純正シャフトとグリップ

今回の新作に装着されている純正スチールシャフトは、KBSの「Hi-Rev 2.0 105」で通常のウェッジシャフトより軽量になっており、これはターゲットゴルファーが85gから105gのスチールシャフトを使用していることが想定されている。

ウェッジに“重め”のシャフトを装着することと、“あり得ないほど重い”シャフトを使うこととは違うのだ。

カーボンシャフトはKBSの「Hi-Rev G」。80gのシャフトでアイアンの軽量カーボンシャフトとの相性も良い。

そしてレディースモデルには60gのシャフトを装着。純正のレディースモデルは1インチ短めの設定だ。

純正グリップはゴルフプライドの「SG-1」で、「1」は標準よりも1インチ長いことを意味し、短めにグリップできるようになっている。

レディースモデルのグリップはラムキンの「Sonar Women」だ。

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価格と発売時期

キャロウェイの「マックダディCB」ウェッジの価格は129.99ドルで発売日は9月24日。