・オデッセイの人気「TEN」パターから10種類のパターが発売。
・5種類のアライメントデザインとスラントネックが揃う。
3月11日小売店にて発売。価格は299.99ドル。
新作オデッセイ「TEN」パターのリリースにより、話がまた元にもどった。約1か月前、オデッセイゴルフは長く愛されてきた「ホワイト・ホットインサート」が「ホワイト ホット OG」パターで帰ってきたことを発表した。その際、同社がパターを“退化”させようとしているのではないか?といった懸念を示す人もいた。
「Stroke Lab(ストローク・ラボ)」シャフトだけが、「ホワイト ホット OG」ラインの唯一の最新機能だったため、このような声が挙がるのも理解できる。しかも、「ホワイト ホット OG」パターではこのシャフトはオプションだった。
新作「TEN」パターの登場で、前回抱いてしまった“パターテクノロジーの進退”に対する疑問を晴らせるのではないか?なぜなら、「TEN」パターには技術が十分に詰まっているから。
シャフトからインサート、フェースからウェイトまで、パッティングに効果があるとされる全ての最新要素を搭載している。
どれくらい自信があるのか?オデッセイのルーク・ウィリアムズ氏によると、「2-Ball TEN」モデルを『史上最高の2-Ball』と呼べるほどだという。
史上最高?初代「ホワイトホット」が世に出て以来20年、「2-Ball」デザインはどのレベルに到達したのか。今回の「2-Ball」は、従来のモデルより本当に優れているのだろうか?
オデッセイ「TEN」:パターではなく、パター「ラインナップ」
まず、最も大きな改良について紹介しよう。もともと、「TEN」モデルは単なるひとつのモデルでしかなかった。「Stroke Lab Black」パターのひとつで、テーラーメイド「Spider」に似たルックスが特徴だったが、今回は「TEN」というモデル名は単一のパターではなく、5本、いや、おそらく10本のパターラインナップとして成り立つ。
以前同様「Spider」のようなルックスで、高MOIデザインには変わりないが、間違いなく「TEN」モデルをあらゆる方向に“拡張”している。
オデッセイ「TEN」:テクノロジーのすべて
「ホワイト ホット OG」は懐かしい機能が満載だったが、「TEN」は最高のテクノロジーを備えるモデル。前述のとおり、新「Stroke Lab」シャフトはストックシャフト(標準装着)になるだろう。これらのシャフトは、以前の「Stroke Lab」シャフトよりも硬く軽量だ。
さらに、性能にも優れるというのなら見逃せない。「パフォーマンスの向上」というフレーズは、「TEN」について語られるときに何度も耳にする言葉だ。
皆さんの中には、古い「ホワイトホット・インサート」が最新技術の「マイクロヒンジ★インサート」に取って代わることにそれほど興味を示さない人もいると思うが、ご安心を。今回の新モデルはすべて、「マイクロヒンジ★インサート」を備えている。
ある意味、同社が「マイクロヒンジ★インサート」の開発に多くの時間と資金を費やしてきたことを考えると、驚くべきことではない。一方で「マイクロヒンジ★インサート」が「最高性能のインサート」であることを認めているのに、なぜ放棄したのか?
このインサートは、硬い打感とトップスピンを促進する点でツアーでの人気が非常に高い。明らかにこのインサートを維持しておきたかったのだろう。
2021年のオデッセイ「TEN」では、いくつかの改造が加えられた。ソールのチャンバーに隠されたウェイトシステムはほとんど変わっていないが、ボディは改良されている。さらに、ヘッドにあった目障りな穴はなくなった。新「TEN」には全く穴がない。
また、従来の「TEN」のように「砂時計」だとか「蜘蛛」に形容された形状も改良されている。よりコンパクトで、ストレートで、エッジが利いた箱型で、アライメント効果に優れる形状。ところで、アラインメントといえば…。
オデッセイ「TEN」:5種類のアライメントオプション
さて、私がパター「ラインナップ」だと主張するその詳細を早く知りたいだろう。単に5種類のアライメントオプションを備えた1つの「モデル」ではないかという声も聞こえてきそうだが。もし私が全てを試打していなかったら、おそらくあなたの意見に同意するだろう。
しかし、私にとって今回のような大幅な「アライメント体系」の変更は、ネックを「ダブルベンド」から「スラントネック」に変更するのと同じくらい、大きくパターパフォーマンスを変えてしまう一大事だ。
「2-Ball TEN」と「2-Ball TEN S(ショートスラント)」は同じパターではない。「2-Ball Tenトリプルトラック」と「Tenトリプルトラック」も同様。
まだ納得いかない?こんな風に想像してみたらどうだろう?
例えば、「TEN」パターを1本購入することにした。「ポケモンカード」を買うのと同じように、“何が出るかわからない”ものにあなたは「300ドル」出せるだろうか?もしこのパターが外からは見えないように箱に密封されていて、10分の1の確率で希望の「アライメント」と希望の「ネック」形状を手に入れることができるとしよう。
それに大金を出せる?全部が同じ1つのモデルなら、ランダムに選んでも問題はない。だがしかし、自分に合ったモデルを購入したいなら、各モデルはそれぞれ“異なる(特徴を持った)パター”でなければならないのは明らかなのだ。
オデッセイ「TEN」:至上最高の「2-BALL」?
ウィリアムズ氏の言葉に戻ろう。オデッセイ「2-Ball TEN」が他の「2-Ball」よりも決定的に優れている理由は何だろうか?その秘密はもう知っているはずだ。「最新オデッセイパターテック」と「高MOIデザイン」だ。オデッセイは次の通り「TEN」と従来の「2-Ball」の違いを説明している。
「2-BALL TEN」VS 元祖「2-BALL」
・MOIが32%高い
・ミスヒット時のフェースの“ねじれ”が20%減少
・安定性が38%向上
・トップスピンの安定性が44%向上
「TEN」は、ミスヒットした際のパフォーマンスを向上させる。ミスヒットなんて絶対しないと自信がある人は、読むのを止めてヘッドでも磨いていればいい。アマチュアはもちろん、プロでさえ、常にフェースの真芯で打つことなどできない。そこで、「TEN」パターラインのテクノロジーが、ミスパットを最小限に留めてくれるのだ。
アドレスにおける「アライメント体系」に話を戻すと、5種類の選択肢がある。「2-Ball」「2-Ball Tour Lined」「2-Ball Triple Track」「Triple Track」「Single Line」のどれを選んでも、「エイム(狙う)」機能は最高だ。
最適なアライメントデザインを選択することで最適なエイムが得られ、当たりが良くない場合でも他のテクノロジーがカバーしてくれる。このパター性能が非常に高い理由がお分かりいただけるだろう。
現在、MyGolfSpyで進めている『Most Wanted マレットテスト』が非常に楽しみだ。オデッセイ「2-Ballトリプルトラック」が『Most Wantedテスト2020』の優勝者だったことを覚えているだろうか。
この「2-Ballトリプルトラック」には、2020年版のパッティングをサポートするテクノロジーが搭載されていた。2021年「TEN」にはそれ以上のものがある。「2-Ball TENトリプルトラック」は今年タイトルを持ち帰ることができるか。全容がまもなく公開される。
自分に合う「TEN」パターは?
10種類用意されるオデッセイ「TEN」モデルは、3月11日に発売。価格は、かなり標準的な299.99ドルで、2020年「Tenトリプルトラック」から変わっていない。中には、簡単にモデルを決められる人もいるだろうが、よくわからない場合は、可能であれば1本ずつ転がしてみよう。
先程言ったように、私の場合はモデルによって少しずつ違ったし、すべてが同じように機能するわけではなかった。
私が一番気に入ったのは、「2-Ball TEN Tour Lined」だが、ベストパットは「TEN シングルライン」を使ったときだった。「2-Ball TEN Tour Lined」でストロークしたパットは、一貫してショートした。アライメントデザインが私のストロークに影響を与えているようだった。数値化したデータを提供することはできないが、間違いなく私にはこのような違いが見られた。同じような体験をした人がいたらぜひ教えていただきたい。
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