この1年、ゴルフは間違いなく盛り上がりを見せている。初心者に復帰組と、数え切れないほどの人がゴルフに取り組んでいる。最初はフルセットや倉庫にあった数十年前のクラブで十分だったかもしれない。だが、今や多くのゴルファーが、新しいゴルフ道具を求めているのも理解できる。
近頃は、クラブ購入時にあまりの価格の高さにおののくことも多い。2021年の『Most Wantedドライバーランキング』に出てくるモデルはほとんどが500ドル以上、アイアンセットは1,200ドル前後で、そこにウッド、ウェッジ、パターとキャディバッグを加えると軽く3,000ドルの出費となる。しかし、現代的で高品質なクラブをその半分の予算で揃えたいというゴルファーのための方法は確実に存在する。
この記事では、2019年と2020年のランキング上位の製品と、ネットのゴルフ市場を調べて、1,500ドル以下で揃う「最高のフルセット」を探してみた。
ドライバー
キャロウェイ「EPIC FLASH SUB ZERO(エピックフラッシュ・サブゼロ)」
2019年『Most Wantedドライバーランキング』の勝者は、予算内でフルセットを揃えるにはうってつけの製品だ。この年、「EPIC FLASH SUB ZERO」は、ストロークス・ゲインドとフェアウェイキープ率で1位、トータル飛距離で2位を獲得した。
「EPIC FLASH」は、『フラッシュフェース』や『ジェイルブレイクテクノロジー』など、2021年『Most Wantedドライバーランキング』に選ばれた、現在販売中の「EPIC MAX LS」と同様のテクノロジーを採用している。250ドル前後で様々なオプションが用意されており、限られた予算で創り出すセットのトップを飾る有力な候補だ。
その他の選択肢
ピン「G410 LST」:「G410 LST」の伝説は、『ベスト・オブ・ザ・ベスト〜ドライバーチャレンジ』でトップの座を獲得したときに最高潮に達した。
『ベスト・オブ・ザ・ベスト〜ドライバーチャレンジ』とは、過去のドライバーランキングの勝者の中から更にトップを決めるというもの。その座を獲得した「G410 LST」は、「エピックフラッシュ・サブゼロ」よりも依然その価値を保っている。運良く300ドル台で見つけることができれば、その性能は価格を正当化できるかもしれない。
「PXG 0211」:新しいクラブとしては、2021年の「ベストバリュー部門」の勝者を見過ごすわけにはいかない。現在289ドル(以前は249ドル)で販売されている「PXG 0211」は、性能面でも優れており、高品質なシャフトを追加料金なしで選ぶことができる。
フェアウェイウッド
スリクソン「Z F85」
一般的にフェアウェイウッドはドライバーに比べて“減価償却”がやや早く、また年々パフォーマンスが大幅に向上するわけでもない。それを踏まえて、2019年の『Most Wantedフェアウェイウッドランキング』の「飛距離部門」の勝者は、大きな「価値」と長く使える「安心感」を提供してくれるはずだ。
テーラーメイドやキャロウェイほど「Z F85」の選択肢は多くないが、100ドル前後で見つけることができるはずだ。
その他の選択肢
「Sub 70 Pro」:2019年「ベストバリュー部門」の勝者は、現在もトップバリューを保っている。「Sub 70」は中古サイトで「Pro」のフェアウェイウッドを多数販売しているので、クラブの品質に間違いがないと言い切れるのも安心材料となるだろう。
ハイブリッド
タイトリスト「818 H1」
古い道具でゴルフに復活してきたゴルファーは、優れたハイブリッドがもたらす「多様性」と「寛容性」の恩恵にあずかっていない可能性大。2019年の『Most Wantedハイブリッドランキング』勝者なら、大枚をはたくことなくそれを改善することができる。
タイトリスト「818 H1」は、芝の上からでもティーショットでも打てる。100ドル以下で購入できるので予算内におさめるのに適したチョイスだ。
その他の選択肢
コブラ「King F9」:「寛容性」をいちばんに重視なら、2019年のテストで最もばらつきが少なかったコブラの「King F9」もオススメだ。ワンレングスのシャフトと低弾道は万人向けではないだろうが、低価格で安定した結果が得られるため、確実な選択肢となる。
アイアン
ツアーエッジ「EXOTICS EXS 220(エクゾティクス イーエックスエス220)」
従来のアイアンに慣れているゴルファーには、その見た目やロフト設計に敬遠されるかもしれないが、それを性能と価格で補って余りあるのが、2020年『中級者向けアイアンランキング』の「ベストバリュー部門」勝者だ。
飛んで寛容性も高い「EXS 220」アイアンセットは、安定した球を打てないあらゆるタイプのゴルファーにマッチするはずだ。新品でも650ドル前後(新品のミズノの「GI」アイアンセットの半額)、中古ならなおさら安く手に入る。
その他の選択肢
ミズノ「JPX919ツアー」:「nothing feels like a Mizuno(ミズノのフィーリングは唯一無二)」という2011年世界ランキングトップに君臨したルーク・ドナルドの言葉は本当かもしれないが、通例として、「上級者向け」の「打感」を手にするためにはそれ相応の代償を伴う。
2019年の『Most Wanted上級者向けアイアンランキング』勝者は、650〜800ドルで中古品を見つけられるが、「鍛造ヘッド」なので(傷がつきやすく)新品同様の見た目ではないということを受け入れる覚悟が必要だ。
クリーブランド「Launcher UHX(ランチャーUHX)」:2020年に発売された「中級者向け」アイアンの中で、ストロークス・ゲインドで2位を獲得したクリーブランドの「Launcher UHX」は500ドル前後でセットが手に入るので、総合的に見て最もお買い得だといえるだろう。
ウェッジ
テーラーメイド「MILLED GRIND SATIN CHROME(ミルドグラインド サテン クローム)」
一般的にウェッジは中古市場ではあまりプレミアがつかないと言われている。それもそのはず、ウェッジは使用するうちに「溝」が摩耗し、性能が落ちていくからだ。
しかし、もし良好な状態のものを見つけたなら、そしてそれがテーラーメイドの「MILLED GRIND」だったならば、「クラシックな形状」と少しばかりの「寛容性」を求めるゴルファーにとっては最高の選択肢となるだろう。
2019年の『Most Wantedウェッジランキングのテスト』では、40ヤードとフルショットの両方でトップ3にランクインした。
その他の選択肢
ピン「Glide 3.0(グライド3.0)」ウェッジ:ウェッジは一般的に新しい技術で多くの注目を集めることはないが、ピンは「Glide 3.0」にハイハンディキャップのゴルファーのお助けとなり得るものを詰め込んでいる。その中には、高慣性モーメントのヘッドと打感を向上させるエラストマーのインサートが含まれる。
パター
ブレードタイプ:トミーアーマー「IMPACT NO. 2 WIDE(インパクトNO. 2ワイド)」
2021年の『Most Wantedパターランキング』、「ベストバリュー部門」の勝者は、1.5メートル以内で最も優れたパフォーマンスを示し、その他の距離でも安定した結果を出した。新品で129.99ドルという価格は、予算内におさめるには魅力的な選択肢だ。また、トミーアーマーの「IMPACT」は、ヘッド形状が豊富なので、自分の好みに合ったものを見つけることもできる。
マレットタイプ:ウィルソン「INFINITE BUCKINGHAM(インフィニティ バッキンガム)」
2021年の『Most Wantedマレットパターランキング』では、「BUCKINGHAM」ヘッドが「ベストバリュー部門」を制したが、ウィルソンの「INFINITE」シリーズは、総合的に見てパターのお買い得なシリーズと言えるかもしれない。「10種類のヘッド形状」が新品で99ドルという価格、唯一の難点は好みのヘッドの在庫を探し出すことかもしれない。
キャディバッグ
スタンドバッグ:ピン「HOOFER LITE(フーファーライト)」
節約のために「品質」を見落としがちなキャディバッグだが、良いバッグを使えばゴルフの楽しみ方も大きく変わる。ここ数年、ピンの「Hoofer」は特に歩きのラウンドにおいて「良いバッグ」の代名詞となっている。いくつかの付加機能が省かれた「Hoofer Lite」にすることで、通常の「Hoofer」に比べて40~50ドル節約でき、素晴らしい歩きのラウンド体験もできる。
カートバッグ:マックスフライ「HONORS+(オナーズプラス)」
2021年のカートバッグランキングの「高そうに見えてそうでもない」ベストバリュー部門の勝者は、ピンなどのトップランクのバッグの機能をほぼすべて備えていながら価格はかなり低くなっている。169.99ドルの「HONORS+」は、14の仕切り、拡張可能なポケット、冷たい缶飲料を入れられる保冷スペースを備えている。
結論
これらの商品の合計額は約1,400ドル、好みのボールを揃えるのにまだ十分な余裕がある。全てを網羅しているわけではないが、このリストは値ごろ感のあるゴルフ用品がまだまだ存在していることを証明している。
最新クラブの希望小売価格に手が届かないゴルファーでも、ちょっとした工夫で素晴らしい性能のクラブを手に入れることは可能だということ。そしてそのクラブを持って、今後何年もコースに出続けられるのだ。
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