・PXG「0211」シリーズのパターラインナップは全5モデル

・全種に新アライメントシステム『ランウェイレティクル』を搭載

・ハイハンディキャップのゴルファー向けに設計


本日、PXGは低価格帯のクラブ「0211」シリーズにパターラインナップを追加することを発表した。この新しいラインナップは「バトルレディ」の代替品ではなく、「0211」シリーズがおこなったのと同様、新しいユーザーをターゲットにしている。

創業以来、PXGはゴルフの分野で独自路線を走ってきた。PXGの創設者であるボブ・パーソンズ氏は、ゴルフメーカーの運営に確固たるビジョンを持っている。たとえそのせいでPXGがゴルフ界の常識を覆すことになったとしても、彼はそのビジョンに忠実だ。PXGが自分たちの常識すらも吹っ飛ばす覚悟で臨んでいることは評価に値する。

その良い例が、PXG「0211」シリーズだ。最も「高価格なゴルフギアを販売するメーカー」PXGが、他社よりもはるかに安い価格帯の製品を発売したのだ。

しかもこの「0211」シリーズは性能的にも申し分ない。2021年『MOST WANTEDドライバーランキング』において、「0211」ドライバーは数百ドルも高いドライバー相手にかなりの健闘を見せた。

PXG「0211」パターについても、どのような説明になるのか見当はつくだろう。他の「0211」製品と同じく、どのPXGパターよりも「低価格」となる。さらに重要なのは、このパターも革新的な性能を発揮できそうだということ。


鋳造してからミーリング

PXG 「0211」をどうやって「バトルレディ」シリーズよりもはるかに安価にできたのか?答えはその「構造」にある。PXGの「フルミーリング」とは異なり、「0211」は最初に「303ステンレススチール」から鋳造され、次いでフェースにミーリング(削り出し)を施すことでコスト削減を実現している。

また、PXGの他のパターに備わっている「可変ウエイト」を採用しないことで、製造コストと材料費の削減をはかっている。さらに、「バトルレディ」とは異なり、「0211」にはカスタム用ホーゼル(ネック形状)の設定がないため、PXGが必要とする製造工程の数を減らすことができ、価格も下げられたというわけだ。

しかし、PXGが「0211」シリーズで成し遂げたかったことは可能な限り安価なパターを作ることではない。確かに、コストを下げることは目標の一部だが、そもそものゴールはきちんと機能するパターを作ること。そのためにフェースにはすべてミーリングが施されているのだ。

「0211」は、全モデルの中でもより高価な「バトルレディ」と同様ボールの転がりをよくする『ピラミッドフェースパターン』を採用している。

PXGによると、このフェースパターンによりパッティングの安定性を向上させるという。PXGはフェースを「鋳造」しておしまいにすることもできたが、性能を向上させるために余分な時間とコストをかけてフェースに加工を施したわけだ。


大型ヘッド

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小さめの「V-42」と「Bayonet(バヨネット)」を除いて、「0211」シリーズのパターはほとんどが大型ヘッドだ。

「Clydesdale(クライスデール、馬の一品種)」というネーミングからは小型パターだと想像できないばずだ。よりトラディショナルな「V-42」と「Bayonet」の重量はそれぞれ350g。「Hellcat(ヘルキャット)」と「Clydesdale(クライスデール)」は365g、そして「Lightning(ライトニング)」は380gの重さでグリーンを凹ませる。

上の写真に「Lightning」が写っていない理由は、PXG本社でゴルフボールのテストを行っていたスタッフがこの写真を撮影したときにはまだ生産されていなかったからだ。

なぜパターを大きくするのか?まず第一に、重量が重くなることで安定したパッティングストロークが望める。パッティングストロークがホール毎に大きく変化するアマチュアゴルファーには役立つはずだ。また、大型になればMOI(慣性モーメント)の数値が上がり、ストローク中のパターのねじれにも対応できる。

小さくて軽い「V-42」や「Bayonet」は、他のモデルよりも「ローハンディキャップのゴルファー向け」モデルと言えるだろう。


アーク(弧)の大きさを選ばない

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PXG 「0211」パターの各モデルにはカスタム用ホーゼル(ネック形状)の設定はないものの、様々なパッティングスタイルに対応できる。

ヒールシャフトの「V-42」は、「大きくアーク(弧)を描く」ゴルファーに最適。「Bayonet」と「Clydesdale」、「Hellcat」は「クランクネック」を採用しており、「わずかにアーク(弧)を描く」ようなストロークに適している。「Lightning」は純粋なマレットタイプで、より「ストレートなストロークをする」ゴルファーに向いている。





ランウェイレティクル(滑走路をイメージした照準デザイン)

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PXG 「0211」に採用されているパッティングのための技術は、『ピラミッドフェースパターン』ミーリングだけではない。これらのパターにはまったく新しい「アライメント方式」が採用されている。

『ランウェイレティクル』が空港の滑走路をイメージしているのは明白だが、滑走路と同様、『ランウェイレティクル』はターゲットに照準を合わせやすいよう設計されている。“飛行機は滑走路の真ん中を通った方が着陸しやすい”というわけだ。

『ランウェイレティクル』は、パターのフェース側および中央部分を指し示す矢印の役割を果たす。理想としては、パターのこの部分はターゲットラインを指している。

キャビティラインだけでなく、バンパーの傾斜したエッジも同様に中央を指している。このアライメントには秘密主義的なところは一切ない。パターが全力で貴方の目をターゲットに向けているのだ。


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ベテランのゴルファーには『ランウェイレティクル』の仕組みは必要ないかもしれない。彼らはすでに狙いを定める経験と技術を持っているからだ。しかし初級者やハイハンディキャップのゴルファーにはそれがない。

『ランウェイレティクル』を利用することで、より正確で安定したパターのアライメントがとれるのであれば、それは本当に価値のある技術となる。


189ドルで買えるPXG「0211」パター

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PXGが作った手頃な価格のパター。

多くの人が「PXG」と「手頃な価格」という言葉が同じ文脈に出てくるとは思わなかったはずだ。しかし実際にPXGのパターは手頃な価格なのだ。フルミーリングの「バトルレディ」パターは常に300ドル以下で市場に出回っているが、この新しい「0211」シリーズで、PXGは金額をさらに下げた。

PXG 「0211」パターの189ドルという価格は、当然ながら今回のリリースの最大の話題だ。

そして“廉価版”でありながら、「バトルレディ」パターと同様の『ピラミッドフェースパターン』ミーリングと、新しい『ランウェイレティクル』アライメントを採用している。

この「技術」と「価格」の組み合わせを考えたら、PXG 「0211」パターシリーズをチェックしない手はない。