2021年『Most Wantedウェッジ』第1位
第2位
総合スピン1位
2021年『Most Wantedウェッジ』第1位
テーラーメイド「ミルドグラインド3」
  • 2021年『Most Wantedウェッジ』
  • 「正確性」がトップクラス
  • 「一貫性」がトップ
  • 「見た目」がテスターから人気
  • テスターから重いと感じたという声あり
87.9点
90.5点
93.8点
第2位
フォーティーン「RM4」
  • 「スピン」でトップ
  • 濡れた状況での「スピン保持力」がトップレベル
  • 「打感」がテスターから人気
  • 濡れた状態でのバラつきに改善の余地あり
93.8
84.5
85.8
タイトリスト「ボーケイ SM8」
  • 「スピン」がトップクラス
  • 「見た目」と「打感」がテスターから人気
  • フルショットと濡れた状態でのバラつきが平均以下
93.8
84.2
83.0
総合スピン1位
フォーティーン「RM4」
  • 「スピン」でトップ
  • 濡れた状況での「スピン保持力」がトップレベル
  • 「打感」が素晴らしいとテスターから高評価
  • 濡れた状況でのバラつきに改善の余地あり
93.8
84.5
85.8
ベストバリュー
ニューレベル「M-TYPE」
  • 「一貫性」が上位クラス
  • 「正確性」が上位クラス
  • テスターから「見た目」が分厚く、座りがオープンという声あり
85.8
86.7
88.9



すべてはあなたのゴルフのため

前回の『Most Wantedウェッジテスト』から2年あまりが経過した。みなさんから「そろそろだろ!」という声が聞こえてきそうだ。分かってるさ…

ここでご紹介するのは、23モデルそして17,480ショット(濡れた状態も含む)に及ぶ今季最高の包括的なウェッジテストだ。

MyGolfSpyでは、独自で公平、そして客観性に基づいたテストを実施しており、皆さんはより自信を持って購入を判断することが可能だ。2021年『Most Wantedウェッジテスト』は、既製品の購入者やフィッティングをする前に情報を手にしておきたい人にとって、欠かすことのできないものとなるだろう。


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2021年『Most Wantedウェッジテスト』について

2021年のウェッジテストでは、20名のゴルファーが、ロフト角56度のウェッジを「フルスイング(65〜110ヤード)」、「濡れた状態」と「乾いた状態」の50ヤードのショットで試打を実施。フォーサイトの「GCクワッド」弾道測定器とタイトリストの「Pro V1」ボールを使用し、17,000以上のショットデータを集めた。


主要テスト結果

1、フルショット時のスピン量を重要視し過ぎ

スピンが重要ではないというわけではないが、フルショット時のスピン量は、特に乾いた状態ではほとんど差がなかった。フルスイング(65〜110ヤード)では、一番スピンが少ないウェッジですら最もスピンがかかったウェッジの94%を超えるスピン量。

こうした僅かな差は、各ウェッジの「溝」には最先端テクノロジーが採用されていることから、製造上の許容範囲による可能性が高い。つまり「ウェッジ」よりも「ボール」の方が、「スピン量には差がある」ことが分かる。

要するに、ウェッジを購入するときに考えるべきことは、フルショット時のスピン量だけではないということだ。


2、水分を含んだ状態でのスピン量には大きな差がある

アメリカ南西部や南カリフォルニアでプレーしない限り、全てのショットにはある程度の水分が含まれるはずだ。

「乾いた状態」でのパフォーマンスの差は少ないとお伝えしたが、「濡れた状態」でのスピン量はかなり変化するだけでなく、スピン量が半分近くに減ってしまったウェッジと、ほとんど減らなかったウェッジもあった。



3、水分は打ち出し角を劇的にアップさせる可能性がある

一般的に「水分」は“摩擦を軽減させる”ので、50ヤードのショットでも「濡れた状態」では「打ち出し角」が大きく増加する。今回の、芝とボールが濡れていた場合では、テスター全体を通じて「打ち出し角の中央値」が4度近くもアップするという結果となった。

最も「一貫性がなかったウェッジ」では、打ち出し角が20%以上アップ。そして最も「一貫性のあるウェッジ」では、一桁%(またはそれ以上)の増加に止まった。

比較的何事もない条件下で打ち出し角とスピン量が大きく変わってしまうと、安定した結果が得られない。ゴルフにおいて、それは決して良くないこと。ということは…





4、一貫性が重要なのだ

キャディーバッグにある全てのクラブにとって、「一貫性」は大切だ。特にウェッジは、一番多く使うクラブであり、フルスイングする距離よりも短い距離を打つ機会が多いので尚更だ。

中でもモデルによっては、安定したスピン量や距離など、全体としてより一貫した結果が得られる。今回その「一貫性」をさまざまな指標でチェックしてみると、明確な違いが分かった。その違いが、ランキングの結果に大きく影響した。


2021年『Most Wanted』ウェッジ:テーラーメイド「ミルドグラインド3」

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ベストウェッジ(総合)

厳選モデル:テーラーメイド「ミルドグラインド3」、フォーティーン「RM4」、タイトリスト「ボーケイ SM8」

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所見

・テーラーメイドの「ミルドグラインド3」は、総合トップの得点を獲得。全3つ(「合計スピン」、「正確性」、「一貫性」)の部門でトップかそれに近い成績を収め、テストしたモデルの中で「90ポイント以上」を記録した唯一のウェッジとなった

・フォーティーン「RM4」は、スピン部門(「合計スピン量」と「スピンの安定性」)で突出していた一方、「正確性」と「一貫性」ではともに「平均よりやや上」という結果となった。同社ウェッジが素晴らしい性能を発揮したのは、これが初めてではない

・タイトリスト「ボーケイ SM8」は、(全条件下での「スピンの一貫性」を含め)スピン部門で2位となった。「乾いた状態」でのフルスイングとハーフショットで最も「精度」が高く、「飛距離の一貫性」においては平均的な範囲に収まっていた


2021年『Most Wantedウェッジ』総合ランキング

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全条件下での「ベストスピン」ウェッジ

我々のスピンのポイント(得点)は、「合計スピン」だけではなく「濡れた状態でのスピン保持力」やテスト中の「スピンの安定性」も考慮している。

厳選モデル:フォーティーン「RM4」、タイトリスト「ボーケイ SM8」、ミズノ「T22」

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所見

・フォーティーン「RM4」は、ほぼ全ての「スピン部門」で優れた性能を発揮した。「濡れた状態」でも97%以上のスピンをキープし、その従応対での「スピンレート(ボールを打った直後の回転数)」は最高クラス。全ての「スピン」に関する指標の「平均よりもより高い安定性」を実現した

・ボーケイは、水分を含んだときの改良点について具体的には述べていないが、「SM8」は2019年にテストした「SM7」よりも「濡れた状態」でのパフォーマンスが大幅に向上している。また「乾いた状態」では、テストしたどのウェッジよりも安定したスピン量を生み出した

・2019年のテストと同様、ミズノの主力ウェッジ(今回は「T22」)はスピン部門で良いパフォーマンスを見せた。「T22」は、全体的に安定したスピン量を実現していた一方で、「濡れた状態」でも90%近いスピン量をキープしていたが、そこには『ハイドロフロー・マイクログルーブ』に要因があるようだ


「正確性」がベストなウェッジ

「正確性」のポイントは、全てのテスト条件において各ウェッジがどれほど目標に近づいたか、またショットの「バラつき度合い」に基づいている。

厳選モデル:Sub70「286」、ツアーエッジ「Exotics EXS Blade」、テーラーメイド「MG3」

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所見

・Sub70「286」は、「正確性」に関する全指標でトップもしくはそれに近い結果を残した。「濡れた状態」でのバラつきについてはやや苦戦したと言えるかも知れないが、それでも「正確性」の部門では10位となった

・ウェッジのカテゴリーにおいて直ぐの思い浮かぶメーカーやモデルではないだろうが、ツアーエッジ「Exotics EXS Blade(エクゾティクス EXSブレード )」は「濡れた状態」での「正確性」に優れており、平均してカップの近くにボールを集め「バラつき」でも最も優れていた

・2021年『Most Wantedウェッジ』に輝いたテーラーメイド「MG3」は、「正確性」で総合3位となった。特に「濡れた状態」での正確性の高さが際立っていたが、「乾いた状態」でのパフォーマンスも素晴らしいものだった


「一貫性」がベストなウェッジ

今回のテストにおける「一貫性」では、「キャリー」と「トータル飛距離」の再現性の指標をチェックした。

厳選モデル:テーラーメイド「MG3」、PXG「0311フォージド」、ツアーエッジ「Exotics EXS Blade」

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所見

・総合1位となったテーラーメイド「MG3」は、「一貫性」の指標全てにおいてトップ10入りの成績を収めた。また、この「一貫性」における93.8ポイントは、2位(PXG「0311 フォージド」)のポイントよりも4.2%高いものとなった

・PXG「0311フォージド」は、短い距離のショットで優れた性能を発揮し、フルスイング以外のショット指標の大半でトップとなった。フルショットではそれほど印象的とは言えなかったが、「グリーン周りで改善」を求めているゴルファーにとって「0311」は役に立つようだ

・ツアーエッジ「Exotics EXS Blade」は、今回も「一貫性」において印象的だった。短い距離では苦戦していたようだが、フルスイングでは驚くほど安定していた


「濡れた状態」でベストなウェッジ

「スピン保持率」は、スピンのポイントに含まれるものだが、「乾いた状態」と「濡れた状態」での50ヤードの「スピン率の割合(保持率)」を詳しく見てみると興味深い結果となった。

厳選モデル:ピン「Glideフォージドプロ」、クリーブランド「RTX」、フォーティーン「RM4」

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所見

・ピン「Glide Forged Pro(グライド フォージドプロ」ウェッジの「スピン率」は「濡れた状態」で5%以上向上した。これはショット計測時の数値のタイプミス(打ち間違い)と思われるかもしれないが、そうではない。実際、テスター20名中15人が、「グライドフォージドプロ」に水分を加えたときに「打ち出し角」が減少する一方、「スピン量」が増加。おかしく聞こえるかも知れないが(ほとんどの状況において水分を加えてスピンが増えることは考えられない)、スピンの「打ち出し角の値」とそれに対応する「摩擦係数」の組み合わせによって「スピン量がアップ」する条件があり、我々はたまたまその一つを発見したということだ。とりあえず今は考えすぎないように。今後、この現象については詳しく見ていきたいと思う

・今回のテストでは、7モデルが「濡れた状態」で「85%以上のスピン量」をキープ。モデルは、ピン「グライドフォージドプロ」、クリーブランド「RTX」、フォーティーン「RM4」、タイトリスト「ボーケイ SM8」、ミズノ「T22」、クリーブランド「CBX」フルフェース、テーラーメイド「MG3」となっている

・ウィルソン「Staff Model(スタッフモデル)」、ニューレベル「Tri-Weight(トライウェイト)」、イーデル「SMS(スイングマッチシステム)」、カークランド「Signature(シグネチャー)」、そしてコブラ「KING Snakebite(キング スネークバイト)」の5モデルは、「濡れた状態」における50ヤードからのショットで「スピン量が40%以上も減少」した


ウェッジ購入で考慮すべきこと

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ウェッジを購入する際は、パフォーマンスのデータに加え、下記の要素も考慮するようにしよう。


ロフト角

一般的には、ギャップウェッジがセッティングの中で採用する初の「専用ウェッジ」になるだろう。ピッチングウェッジとの「ロフト角の差」はなるべく6度以下がよく、多くのゴルファーにとっては「4度差」が理想。

ストロングロフト化が進んでいるため、以前は52、56、60度が標準のロフト設定だったが、現在は50、54、60度という具合になっている。

通常ロフト角が大きいウェッジでフルショットすることは稀なだけに、サンドウェッジとロブウェッジのロフト角の間隔を空け、グリーン周りでの汎用性が高い番手を選ぶことも検討したい。


バウンス角

ウェッジのバウンス角とは、「リーディングエッジ(フェースとソールの境界線)」と「トレーディングエッジ(ソール後方とバックフェースの境界線)」にできる「角度」のことだ。

これはソールの一部で、クラブがボールに当たる時に地面と最初に接触する部分でもある。「ハイバウンス(バウンス角の大きい)」のウェッジは、アドレス時にリーディングエッジが地面から離れた位置にあるが、逆に「ローバウンス(バウンス角の小さい)」ウェッジは、基本的に地面に近い位置にある。

ウェッジのバウンス角を、コースで直面する芝のコンディション(柔らかい、硬いなど)やあなたのインパクト時のクラブ軌道に合わせることで、最適なボールコンタクトやコントロール、そしてスピンは実現できるのだ。

一般的に、ローバウンスウェッジ(4度から6度)は入射角が浅い角度(「ディボット(削り取られた芝)」が少ない)のゴルファーに合うが、地面が硬かったり、ベアグラウンド(コース上の土がむき出しになっている部分)やタイトなライ(芝のない、もしくは、芝が非常に短く刈られた状態)でも実力を発揮する。

逆に、ハイバウンスウェッジ(12度から14度)は、入射角が鋭角(よりディボットを取る)なゴルファーに向く傾向があり、地面やバンカーが柔らかい場面に適している。

優秀なフィッターならこうした分かりにくさを解消してくれるが、もし迷いがあるなら「ミッドバウンス」のウェッジを選ぶ方が無難でもある。


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グラインド

グラインドは大切だ。簡単に言うと「グラインド」とは、ソール全体の形状を表す。(「Mグラインド」や「Cグラインド」では一般的だが)ヒールとトゥ部分から素材を削り落とすことで、有効バウンス角が少なくなり、リーディングウェッジ(フェースとソールの境界線)がより地面に近づくことで、フェースを開いたより多様なショットに対応できる。

ほぼ全てのメーカーのラインナップにおいて、グラインドオプションのロフト角は限定的で、どのオプションがあるのかはバウンス(そしてソール幅)によって異なる。「グラインド」は、ウェッジのフィッティングにおいて過小評価され見落とされがちだが、可能性を最大限発揮するには屋外でのフィッティングが必須。

しかし残念ながら、多くの場所でそうしたフィッティングは簡単に実施できないのが現状だ。


ライ角

どんなフィッティングでも「ライ角」は重要な要素だが、単にアイアンに合わせるだけでは最高の結果になるとは限らない。ウェッジでのショットの大半は「フルスイング以下」であり、グリーン周りの「アプローチ」や「チッピング」になることが多く、ヘッドの動力も大きくはない。

つまり、「アイアンと同じライ角のウェッジ」は、アップライト気味になるということだ。ウェッジで「左へのミス」があるなら、1度か2度ライ角を「フラット」にすることも考えて欲しい。


厳選ベスト「お買い得」ウェッジ

予算重視ならこのモデルがおすすめだ。

トミーアーマー「845」- 79.98ドル

New Level「M-Type」- 89.00ドル

Sub70「286」- 109.00ドル


記録

テストでは、市場がどこに向かっているのかを探り、メーカーが年々パフォーマンスを向上させるためにどのような改善を行っているのかを分析。さらに、テスターからフィードバックも受けている。テスターが何を気に入り、何が気に入らず、そしてその理由も理解するようにしている。


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トレンドと改善点

・フルフェースやハイトゥのウェッジが当たり前になってきている。今年のテストではフルフェースが3モデル、ハイトゥが1つあった

・仕上げや溝のテクノロジーの進化し続けている

・ピンの「ハイドロパール2.0」仕上げと『フリクションフェース』テクノロジーの組み合わせは、「スピン保持」で優れた効果を発揮していた

・フォーティーンの「RM4」は『鏡面ミーリングフェース』を採用する一方、ミズノは『ハイドロフロー・マイクログルーブ』により、ボールとフェースの間に入り込む雨や露を排水している

・テーラーメイドの「ミルドグラインド3」は、『レイズドマイクロリブ』によりグリーン近くでのフルショット以外のショットでのスピン量を向上させている

・ウェッジでは「調整機能」はあまり搭載されていないが、取り組みが足りないというわけではない

・イーデルの「SMS(スイングマッチシステム)ウェッジは、パフォーマンスを最適化するために「可変ウェイト」を活用している

・ウェッジにおいて、「調整機能」における過去の取り組みは普及しなかった。イーデルはその常識を覆すことができるだろうか?





テスターからのフィードバック

テスターたちからフィードバックを得ることはテストで大切なことで、みなさんにテストで得た見識を伝えることはできるが、これらがテストの順位に影響を与えることはない。

・ヘッドの形状は購入判断を左右する。クリーブランド「RTX ZipCore(RTX ジップコア)」、「RTX ZipCore Raw(RTX ジップコアRaw)」、タイトリスト「ボーケイ SM8」、ミズノ「T22」、テーラーメイド「ミルドグラインド3」、PXG「0311 Forged」、三浦技研「KG 2.0」、ピン「Glide Forged Pro(グライド フォージドプロ)」、そしてウィルソン「Staff Model(スタッフモデル)」は、全てテスターたちから高い評価を得た。

・フルフェースのデザインについてはほとんどが肯定的だった。テスターから人気を得ていたのは、クリーブランド「RTX ZipCore」とウィルソン「Staff Model High Toe(スタッフモデルハイトゥ)」。ともにアドレス時の「見た目」が好まれたようだ。

・コブラ「KING Snakebite(キング スネークバイト)」のフルフェースの形状は、テスターにも人気だったが、テカテカしたクローム仕上げの評価はいまいちだった

・基本的にゴルファーは、「打感の良い(通常は「柔らかい」と同義語)」ウェッジを求める。タイトリスト「ボーケイ SM8」、フォーティーン「RM8」、ウィルソン「Staff Model」、PXG「0311 Forged」、ミズノ「T22」、キャロウェイ「Jaws MD5(ジョーズMD5)」、そしてクリーブランド「RTX ZipCore Raw」は、全てズバ抜けた「打感」を実現するウェッジという評価を受けた。

・テスターからの正直な意見として、カークランドの「Signature(シグネチャー)」ウェッジには、「打感」と「見た目」に関して肯定的な意見が多く、非常に驚かされたようだ。


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2021年『MOST WANTEDウェッジ』データ

フィルター機能を使用してクラブを比較するには、ドロップダウンリストとチェックボックスを使い比較したいウェッジだけを選択すると良い。


「乾いた状態」での50ヤードショット

モデル名ボール初速(m/s)打ち出し角(度)スピン量(RPM)高さ(ヤード)落下角度(度)キャリー(ヤード)トータル飛距離(ヤード)バラつき(平方ヤード)
Callaway JAWS MD522.7730.506951.473.0039.4648.5148.99116
Cleveland CBX Full Face23.7129.916837.523.0039.1950.3151.08113
Cleveland RTX23.0430.716450.373.0939.8648.1349.3775
Cleveland RTX RAW23.2030.196661.892.9338.7448.9549.8089
Cobra KING Snakebite23.4030.316859.773.0039.1049.5250.09113
Costco Kirkland Signature23.0130.097002.292.9239.1047.7748.7092
Edel SMS23.2430.107079.652.9739.0548.6949.4299
Fourteen RM423.3329.946757.083.0038.8948.7549.7088
Inesis 50023.7029.156751.392.9738.2549.6151.0177
Miura KG 2.023.8729.836721.193.0638.7351.2052.1583
Mizuno T2223.4229.406937.182.9138.4949.6050.0582
New Level M-Type23.1130.716731.742.8839.5547.9248.9188
New Level Tri-Weight23.3830.096964.183.0639.1749.2050.20101
PING Glide Forged Pro23.2430.626569.683.0739.6349.0549.90132
PXG 031123.5129.946878.852.9839.3249.3049.9079
Sub70 28623.3630.176882.002.9539.0549.2050.1073
Sub70 JB23.0530.456983.063.0639.5248.8549.3086
TaylorMade MG323.4529.466865.362.8838.5849.7550.4591
Tommy Armour TA84523.1330.136950.673.0239.0048.3148.9590
Tour Edge EXS Blade23.0430.056956.403.0339.1348.5448.9299
Vokey SM823.3829.456787.482.8938.3648.8950.0074
Wilson Staff Model23.5530.006874.443.0539.6149.6450.64108
Wilson Staff Model High Toe23.6328.746815.672.8438.1049.5250.31103

「濡れた状態」での50ヤードショット

モデル名ボール初速(m/s)打ち出し角(度)スピン量(RPM)高さ(ヤード)落下角度(度)キャリー(ヤード)トータル飛距離(ヤード)バラつき(平方ヤード)
Callaway JAWS MD522.8835.744235.043.6243.8749.1050.6099
Cleveland CBX Full Face23.6530.975842.573.2240.1550.7851.65117
Cleveland RTX23.0731.266513.812.9839.5248.4848.6582
Cleveland RTX RAW23.3631.206069.953.0739.6949.2049.8983
Cobra KING Snakebite22.6238.073200.963.6745.1047.4449.65128
Costco Kirkland Signature23.1536.193844.583.7044.6349.8951.56111
Edel SMS22.9936.243965.323.7644.2548.9950.46101
Fourteen RM423.5530.186558.032.8939.0549.6350.4098
Inesis 50023.8533.704361.803.5341.9151.0653.46114
Miura KG 2.023.1534.784517.503.5043.0649.4051.57118
Mizuno T2223.2732.186127.203.1440.6649.0549.90102
New Level M-Type23.1132.885656.973.2241.2948.1449.9072
New Level Tri-Weight22.7237.323586.243.6744.7047.9449.59102
PING Glide Forged Pro23.7129.526877.712.9638.4150.7350.9475
PXG 031123.3133.315513.543.2741.4149.0050.3095
Sub70 28622.8135.743940.273.5043.7848.1849.5487
Sub70 JB23.1336.194423.443.5844.2649.1050.49104
TaylorMade MG323.1131.266009.533.0739.7548.0948.7964
Tommy Armour TA84522.6835.414824.423.4243.4747.4348.6682
Tour Edge EXS Blade22.7936.804283.733.6344.4847.9849.2364
Vokey SM823.4631.596164.893.1840.1849.5950.0993
Wilson Staff Model23.6035.693884.883.6943.7551.0852.0279
Wilson Staff Model High Toe23.2933.705145.033.3741.9549.7650.9999

55ヤードからのフルショット

モデル名ボール初速(m/s)打ち出し角(度)スピン量(RPM)高さ(ヤード)落下角度(度)キャリー(ヤード)トータル飛距離(ヤード)バラつき(平方ヤード)
Callaway JAWS MD534.2930.919199.647.3049.4389.2289.00140
Cleveland CBX Full Face34.8530.449150.057.5349.3090.4790.39236
Cleveland RTX34.1231.178818.447.2049.1088.6788.80171
Cleveland RTX RAW34.1230.609184.457.3249.2988.8288.84197
Cobra KING Snakebite34.3330.419080.837.3149.1089.9289.82202
Costco Kirkland Signature34.5230.559194.117.3249.3990.6490.51158
Edel SMS33.9530.789346.657.1249.3988.7088.40170
Fourteen RM434.1730.388967.507.1148.8089.5889.25143
Inesis 50034.7430.048755.067.3148.8691.8791.99225
Miura KG 2.034.6630.218950.637.3549.1590.7690.71193
Mizuno T2234.2030.329172.527.2349.1089.3089.15144
New Level M-Type34.1530.789254.797.1749.3589.2488.27165
New Level Tri-Weight34.1130.659215.067.2049.3288.2688.58166
PING Glide Forged Pro34.3031.058771.717.3449.4089.5489.69168
PXG 031134.0930.609031.347.1348.8788.7088.96175
Sub70 28634.2030.329241.147.1749.2089.4089.15126
Sub70 JB34.2430.989250.417.2349.4388.6888.17136
TaylorMade MG334.2730.339156.477.0948.8789.4589.30139
Tommy Armour TA84533.3930.779198.946.9048.9986.0086.03124
Tour Edge EXS Blade33.2230.819185.996.9148.9585.6586.84128
Vokey SM834.0530.779152.037.1748.8989.0088.84174
Wilson Staff Model34.6030.709091.517.3749.2090.3390.42178
Wilson Staff Model High Toe34.3530.519178.957.2848.9189.6289.36180

テスト結果

・フルスイングでのショットにおいて、一番スピン量が少ないモデルのウェッジでも、一番スピン量が多いモデルくらいスピンがかかった

・「乾いた状態」におけるフルスイング以外のショットにおいて、「スピンレート(ボールを打った直後の回転数)」は600rpm以上異なる。「濡れた状態」では、フルスイング以外のショット時のスピン量の違いは3,700rpmほど。短い距離においてこの違いは非常に大きい

・イーデル「SMS」は、乾いた状態でのフルショットとそれ以外のショットで最もスピン量が多かったが、濡れた状態ではほぼ最下位だった

・今年のテストでは、「ローウェッジ」の方が、スピン量が多いということを示すものは殆どなかった。仕上げがないことでメリットもあるだろうが(メーカーによっては仕上げによって他モデルよりもスピンがかかる)、耐久性が低下することで、早くスピン量が減少する可能性もある

・ヘッドの形状も関係しているのか、テストした他のウェッジと「ライ角が同じ」にも関わらず、ピンの「Glide Forged Pro」によるショットの76%は目標よりも「左サイド」に寄っていた。これは次点のウェッジよりも10%高いもので、テストしたウェッジの平均よりも23%も大きな数値だった

・「Sub 70(286)」、「New Level(M-Type)」、「ツアーエッジ」といったお値打ちブランドのウェッジも高評価で、このクラスのウェッジにも価値があることを示している


2021年『MOST WANTEDウェッジ』製品データ

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FAQ

新しいウェッジの購入にあたり

Q:ウェッジを買い替える頻度はどのくらいか?

A:ウェッジは、ゴルフコースで直面する様々な要素から損傷を受ける。タイトリストで実施されたテストによれば、「75ラウンド」で「溝の摩耗」がパフォーマンスに影響を与えるのだとか。従って、自身のゴルフをしっかりチェックし、ウェッジを十分な頻度で買い替えているかを確認することが大切だ。ツアープロなら年に数回ということになるはず。それ以外のゴルファーはそこまでの頻度にならないだろうが、プレー回数の多いプレーヤーなら毎年ウェッジを交換することを検討すべきだろう。またウェッジのテクノロジーは毎年革新的というわけではないので、「溝」を新品のようにしておくことは「安定性をキープする」最も容易な策の一つと言える。


Q:どのように自分のプレースタイルに合うウェッジを見つければ良いか?

A:自分の最も適したウェッジを見つける方法はプロのフィッティングを受けることだ。理想を言えば、屋外でのフィッティングが良い。もしプロのフィッティングを受けられないなら、今回のテストを参考にして試打するウェッジを絞り込むと良いだろう。また、なかなかチャンスはないだろうが、ウェッジでは様々なショットが必要であることを考えると、本来はバンカーなど様々なライの状態でフィッティングを受けることが望ましい。

自分でフィッティングをするなら、自らのプレースタイルを分析して、「番手間の距離のギャップ」が一定になるようにして欲しい。その上で、「入射角」や「ディボット(削り取られた芝)の大きさ」など、良くプレーする状況をチェックし、ウェッジの「バウンス角」と「グラインド」を適切に選ぶべきだ。地面やバンカーなどの柔らかい場面でプレーすることが多ければ、「バウンスの大きいウェッジ」が有効。逆に硬いコンディションなら、「ローバウンス(バウンス角が小さい)」のモデルを選ぶと良い。一般的には「ミッドバウンス」を選べば無難と言えるが、セッティングにあるウェッジに様々なバウンスオプションを混ぜることで、コース上のどんな状況にも対応できる多彩性が得られる。


Q:ウェッジを試打する時は何に注目すべきだろうか?

A:ゴルファーはウェッジの「スピン量」以外のほとんどに目を向けない傾向があると思うが、「(ローンチモニターの)細かい数字」や、「丸で囲まれた数字」にも注目すべきだろう。スピンが最も多いウェッジがベストウェッジというわけではなく、「打ち出し角」や「スピン量」のような数値を比較するときは、必ず「標準偏差(ローンチモニターのスクリーン上では、これらの数値は大きな数字の下に表示される)」をチェックして欲しい。

数字が小さいほど「安定性」に優れているが、同様に楕円(小さな円)で表示される「バラつきの大きさ」も確認して欲しい。ウェッジでは、「安定性」の重要度を過小評価してはいけないのだ。ウェッジは「濡れた状態」でも「乾いた状態」でも同じようなパフォーマンスを発揮するのが理想。試打する時に「濡れた状態」も入れるように勧めているのはそのためだ。


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ベストを決めるテスト

Q:どのようにウェッジを各テスターにフィットさせるのか?

A:テストでは「フィット・フロム・ストック」というフィッティングプロセスを活用している。各テスターは、オプションではなくフィティングされたメーカー在庫(ストック)にあるウェッジを使用。「Inesis 500(純正の55度)」を除き、今回テストしたウェッジは、ロフトが「56度」となっている。弾道を改善できるように異なる標準シャフトが装着された複数のウェッジを送ってくれたメーカーもあった。今年のテストでは、イーデルの「SMS」が3つの「可変ウェイト」を搭載しており、この特徴はテストでも活用されていた。


Q:どのように2021年のベストウェッジを決めるのか?

A:順位を決めるにあたっては、フォーサイトの「GCクワッド」弾道計測機を使って主要データを収集。ウェッジテストでは、「100点満点の点数方式」を採用しており、ポイントは我々の測定方法におけるそれぞれのパフォーマンスに基づいて付与される。各部門でトップのパフォーマンスの見せたウェッジには100得点を付与。スコアは3つの採点項目(スピン、正確性、一貫性)で集計され、ベストウェッジが決まる。


Q:「最もスピンがかかる」ウェッジはどのように決めるのか?

A:「最もスピンがかかる」ウェッジを決めるために、フルショット時のスピン量だけでなく、ハーフショットや濡れた状態でのハーフショットなども考慮。また、全ての条件でどの程度スピン量に「一貫性」があるかも考慮している。


Q:「最も正確性のある」ウェッジはどのように決めるのか?

A:各ウェッジには、全テストにおいて、カップまでの寄せに基づいたポイントが付与される。また、テストを通じた「ショットのバラつき具合(バラつきの円が小さいとスコアも高い)」でもスコアが割り当てられることになっており、これらの数値が合計され、最も合計ポイント高いウェッジが「最も正確性のある」ウェッジとなる。


Q:「最も一貫性のある」ウェッジはどのように決めるのか?

A:「最も一貫性のある」ウェッジは、全テストを通じて「キャリー」と「トータル飛距離」の値の標準偏差に基づいて決められる。ここでは、「距離が最も安定しているウェッジ」を見つけることが目的であり、各ウェッジにはそれぞれのテストシナリオでポイントを付与。最も合計ポイント高いウェッジが「最も一貫性のある」ウェッジとなる。


Q:「見た目」や「打音」、「打感」などの主観的な要素は、どのくらいランキングに反映されるか?

A:まったく反映されない。我々のランキングは、「弾道計測モニター上のデータ」と「パフォーマンス測定項目」のみで決まる。




MYGOLFSPY

MYGOLFSPY

数多くのテスターと最新の計測企画を用いてテストを行い、ゴルフ用品の本当の価値と実力をデータによって明らかにする記事を提供するアメリカのゴルフメディアサイト。大手ゴルフ用品メーカーからの広告を一切もらうことがない為、中立的な立場でデータを示す事ができる数少ないメディアである。最近では、コストコのKirklandボールがタイトリストPro V1よりも優れているという記事を発表して、全米のコストコで大人気商品となり長期間欠品を招いた事件は全米ゴルフ業界に衝撃を与えた。





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