・キャロウェイ「ROGUE ST MAX」ハイブリッドは『JAILBREAK(ジェイルブレイク)テクノロジー』を刷新

・キャロウェイ「ROGUE ST MAX(ローグSTマックス)」ハイブリッドは、「ROGUE ST MAX」「ST MAX OS」「ST MAX OS LITE」「ST PRO」の4モデル

・価格は279.99ドルから


シリーズのフルモデルチェンジとなると、重複するテクノロジーがたくさんあることが予測される。

キャロウェイ「ROGUE ST MAX」ハイブリッドでも、「ROGUE ST」ドライバーやフェアウェイウッドに見られた『JEILBREAK ST(ジェイルブレイクST)』、『プレシジョン・タングステンウェイト』、『AIによるフェースの最適化』が採用されている。

そういえば、製品のモデル数(4モデル)が主要テクノロジー(3つのテクノロジー)より多いのは今回が初めてかもしれない。


技術移転

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ハイブリッドというカテゴリーは、未だにゴルフ用品業界では“ミニバン”扱いされている(日本では人気のミニバンだが、アメリカではサイズ的に小さ過ぎると注目すらされていない)。“ミニ”ではないし“バン”でもないし、あまり魅力を感じない。きっと今後もそのままだろう。

しかし、その魅力は「実用性」と「多用途性」に宿る。つまり、もっと注目されるべきクラブだということだ。

一般的に、ハイブリッドの話になると、同シリーズのフェアウェイウッドやドライバーと比較して新技術のリストは短くなりがちだが、それは単に「重量特性の問題」によるものだ。

ハイブリッドはヘッドが小さいため、エンジニアが対象として使える領域も狭くなる。しかも、「カーボン」や「チタン」のような高価な素材による「軽量化」も、ハイブリッドにおいてはそこまで潜在的なメリットにはならない。

そこで、メーカーは最終的に、フェアウェイウッドやドライバーの目玉となるテクノロジーと同じ(またはそれに近いもの)で有益なものを探すことになる。


キャロウェイ「ROGUE ST」ハイブリッドの特徴

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「ROGUE ST」フェアウェイウッド同様、ハイブリッドにおける『ジェイルブレイク ST』も、ボディ内に垂直方向の「剛性」効果をもたらす。キャロウェイは『ジェイルブレイクST』ではなく、フェースとソール、クラウンの内部接合部に配置された“ミニスピードフレーム”を採用した。

繰り返しになるが、これによりフェースのたわみ、つまりはボール初速を阻害する可能性のある構造(すなわちバーのこと)周辺の問題が軽減される。

今回、キャロウェイは「MAVRIK(マーベリック)」に搭載されていたブロンズの「タングステンウエイトバー」は採用せず、「ROGUE ST」ハイブリットに最大約20g の「タングステンウエイト」をボディ内部かつトウ側に配置した。ちなみに前作「MAVRIK」ハイブリッドにはタングステンウエイトは搭載されていない。

この「タングステンウエイト」を外から見えなくした理由は、「MAVRIK」のソールを見ればわかる通り、この位置に目に見えるウエイトバーがあると、ゴルファーが「フェードバイアス設計」だと誤認するからだ。

キャロウェイは実際には、重量集中するホーゼルへのカウンターバランスとして戦略的にタングステンを配置している。これにより重心位置がヒールに近くなりすぎて不要な「ドローバイアス」が発生するのを防いでいるのだ。


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余談:多くのゴルファーが勘違いしそうな技術を視覚的に見せることで生じる不必要な混乱を避けたいというキャロウェイの意図は理解できる。

しかし、だとしたらなぜ『JAILBREAK ST』に2つの“USB-Cケーブル”を思わせるくぼみを入れたのだろうか?

キャロウェイはドライバーのソールに同様の視覚的な手がかりを配置することで、『JAILBREAK』バーや、後の『ベロシティブレード』に注目を集めた。

しかしキャロウェイが意図的に『JAILBREAK』を終わらせたということは、『JAILBREAK』はもはや無用の長物であるとゴルファーにそれとなく示唆しているのではないかとも思えてくる。

キャロウェイは『高強度455ステンレススチール』の『フェースカップ』素材を採用している。また、AIによる設計は「ROGUE ST」フェアウェイウッドと同様「最適化」を中心に構築されている。具体的には、フェースのセンターヒット時に最大の性能を発揮し、フェース全体でのスピンの安定性と打ち出し角を維持する。

キャロウェイ曰く、スピン量は130rpm、打ち出し角は1.5度向上するという。結果としてフェースのより広範にわたって安定したショットが得られるようになるはずだ。





4種の「ROGUE ST」ハイブリッド

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再び、「ROGUE ST」フェアウェイウッド同様、キャロウェイ「ROGUE ST MAX」ハイブリッドは万人受けするモデルだ。

低めに位置するリーディングエッジにソールの反り上がりは控えめで、標準的なアイアンに近い形状。トゥラインは四角く、スコアラインの端は垂直線に沿っている。同じ条件下なら、小売店では「ROGUE ST」シリーズ中このモデルが最も人気が高くなるはずだ。

「ROGUE MAX OS」と「OS LITE」は標準の「ST MAX」ハイブリッドよりも大きく、より扱いやすいモデルとなっている。また、この2つのモデルは、3H〜8Hとロフト角の選択肢も豊富。

名前でもわかるように「MAX OS LITE」は軽量モデルだ。バランスは「ST MAX OS」の標準だとD1、「ST MAX OS LITE」はC4。それぞれ3度ピッチとなっている。キャロウェイは「MAX OS」を女性やシニアゴルファー向けと位置づけている。

(これでもし8Hが”8番!=THE OCHO(ESPNのドッジボール番組名)”として歓迎されなかったら、どうかしている)

フェアウェイウッドに近いハイブリッドもあれば、ロングアイアンの代替品に近いものもある。名前から受ける印象とは違い、「ROGUE MAX PRO」ハイブリッドはよりフェアウェイウッドに近いモデルだ。

「ROGUE ST MAX PRO」ハイブリッドはヒールトゥ方向の反りがより強調され、フェースもシャロー(浅い角度)になっている。スコアラインに関してもフェアウェイウッドに近い。性能面においては、キャロウェイ曰く「PRO」モデルはよりニュートラルな重心位置で、弾道や軌道のコントロールもしやすいという。


スペック、価格および発売時期

キャロウェイ「ROGUE ST MAX」ハイブリッドのロフト角は、18、20、23、26度。

「ST MAX OS」および「OS LITE」のロフトバリエーションはそれぞれ6種。「ST MAX OS」は19、21、24、27、30、33度。

「ST MAX OS LITE」では21、24、27、30、33、36度。

「ST PRO」は18、20、23度。

純正シャフトはProject X(プロジェクトX)「Cypher Black(サイファーブラック)」(軽量/女性用:40/50g)、三菱「Tensei AV Blue(テンセイAVブルー)」(50、60、70g)および三菱「Tensei AV White(テンセイAVホワイト)」(60、70、80g)。

純正グリップはゴルフプライド「Tour Velvet 360(ツアーベルベット360)」およびWINN(ウィン)「Dri-Tac 2.0(ドライタック 2.0)」(女性用)

キャロウェイ「ROGUE ST」ハイブリッドの価格は279.99ドル。

先行販売開始は1月21日。販売日は2月18日(アメリカ)。

尚、「MAX OS LITE」はUSモデルであり、それに似通った日本モデルは「ROGUE ST MAX FAST(ローグSTマックスファースト)」となっている。