少し前まで、私はいわゆるコブラドライバー派だった。きっかけはコブラが青いドライバーを出した時。

「AMP」と「BIO Cell」でコブラに興味を持ち、「FLY-Z」の頃にはすっかり虜になった。(ブルーではない)「LTD」、「F6」、そして「F7」は全て良かったが、その後は…、まぁ、そこまでではない。だけど、「LTDx」ドライバーシリーズがローンチすることで、改めてコブラドライバー派を名乗れそうだ。

別に皆さんは気にしてないだろうけど、私とコブラの円満な別れは「F8」から始まった。ドライバー自体には特に問題はなかったが、「F8」と『CNCミルドフェース』がお披露目される頃は、ピンの「G400 LST」に心を奪われていたのだ。

「SPEEDBACK」、「SPEEDZONE」、そして「RADSPEED」と続き、コブラがあらゆる面で革新的だったのにも関わらず、どれも手にしなかった。

本当のことを言おうか。「F7」以降のモデルの音には不満が残るが、振り返ってみれば、単にもう一度「LTD」が欲しかったということなのだろう。きっと多くの人もそうだったはずだ。

というわけで、ここからが本題。


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身体も温まりワクワクしてきた。

(古い名称を新製品で再利用する)“昔の名前で出ています”は、ゴルフ業界では必ずしも新しくない。多くのメーカーでやっていることだ(まだ「Jetspeed II」とか「Jetspeed的」なものを待っているのだが)。これは、コブラも経験済み。「KING」と「バフラー」はともに再び蘇ったもので、そこに問題は全くないと思う。

私の考えだが、素晴らしい続編にする鍵は、前作の優れた部分を全て受け継ぎ、それを発展させることで次作をさらに人を惹きつけるものにすることだ。

続編が大抵ダメダメなのは、それが簡単ではないからだ。

さらに複雑に例えれば、コブラは「LTDx」シリーズがスター・ウォーズの「帝国の逆襲」となり、「キャディシャック2」にはならないことを望んでるってこと。


初代「LTD」を振り返る

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「LTD」のストーリーは、コブラが宇宙に行って、ソールにクラブ内部をのぞける窓のようなものがありヘッド内部に落書きが散らばっている画期的なドライバーを引っさげて帰還したというもの。このドライバーには、重心が中心軸にあるという視認できないことに注目させるという意図があった。

当然、宇宙の部分については適当なことを言っているわけだが、重心のことについては正に本当のこと(のぞき窓と落書きもそれなりに)。重心について良くわからないという方のために多くの文献もあるが、簡単に言うと、コブラは「KING LTD」でスイートスポットをクラブフェースの中心に持ってくることができたということだ。


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ゴルファーは、常に重心とはそういうものなのだろうと思っているかも知れないが、一般的に「重心」とはセンターの数ミリ上にある。超ニッチデザイン(私は悪いデザインと言いたいのだが)の場合、重心はセンターよりも7mmかそれ以上も上になり、かなりの高スピンを求めているならこれが正解と言える。

パフォーマンス面では、重心が中心軸(クラブフェースセンターから、ロフトに対して垂直にヘッド後方に伸びる仮想の線)上にあると、性能はかなり最適化される。ボール初速、高打ち出し、そして低スピン。三拍子揃うわけだ。

このデザイン仕様を、コブラでは「Zero CGna(重心が中心軸から0mmにあること)」と呼ぶ。「Zero CGna」は「KING LTD」を特別な存在にしたもので、「LTDx」をオリジナルよりも実際に優れた希少な後継モデルにさせる理由の一つとなり得るのだ。


コブラ「LTDx」ドライバー(またの名を「LTD 2.0」)

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まずは名前から。初代「LTD」では、ほとんどの人がこれを“LIMITED(限定版)”の略で、あまり疑問に思わなかったと思う。新世代の「LTDx」では、コブラは「LTD」を“Longest Total Distance(最長トータル飛距離)”という意味であると思って欲しいようだ。

これはちょっと型にハマった言い方だが、キャリーとトータル飛距離、そして「LTDx」ドライバーシリーズの寛容性の向上によるさらなる飛距離を計算に入れれば、コブラは、このドライバーが2022年の市場にある他のドライバーよりも最も飛ぶと考えているのだ。

では、コブラ「LTDx」ドライバーシリーズを構成する3モデルについて説明する前に、全モデルに共通する主要テクノロジーについて紹介する。


『PWR-CORE』

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『PWR-CORE』は、前作の『RAD(ラディアル)』ウェイトの進化形ともいえる。「回転半径」という言葉を持ち出したコブラには感謝したいと思う。

どういうことかと言うと…

ウェイトは、効果を出すために必ずしも低く深い位置に配置する必要はないということだ。プレーヤーによるが、“深い”とは「寛容性」を指すが、“浅い”は「初速」と「低スピン」を指すことが多い。

ウェイトをヒール側に配置することは、スライスに悩む人にとっては素晴らしいことだし、トゥ側に置くことはフックに悪戦苦闘している人には良いこと。ウェイトを低い位置にすることは、ほぼ誰にでもメリットがある。

「回転半径」の背景には、重量は必ずしも低く深い位置にある必要はないという考え方がある。ウェイトをクラブの真ん中から取り出して、それを周辺に配置すれば、誰かのメリットにはなるということだ。

だからこそ、各メーカーは数モデルをラインナップしているし、お金を出す前に資格を持つフィッターのフィッティングを受け必要があるのだ。


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『PWR-CORE』は、「重量分布(回転半径)」を最適化するための多層構造のウェイトカートリッジで、各モデルに搭載されている。

数字については各モデルの話をするときにカバーするが、基本的に「LTDx LS」は重たい『PWR-CORE』によりウェイトが前になり、より初速がアップし低スピンになるし、「LTDx MAX」は軽めの『PWR-CORE』により、ウェイトが後方に配置され「慣性モーメント(MOI)」が向上する。

『PWR-CORE』の見えている部分は、ソールに固定されたステンレススチールのバッジになっている。内部はメタルインジェクション成型(MIM-d)されたスチールとそれを固定するためのネジとなっている。

まとめると、『PWR-CORE』は、コブラでいうところの、クラブ前面にある重量集合体ということだ。


『CNCインフィニティフェース』

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コブラの『CNCミルドフェース』デザインは数世代に渡るが、今では毎年目にするものの一つに過ぎない。

これは、従来の仕上げ方法による不均一性を解消するという「フェースミーリング」というアイデアから生まれたが、溶接部を削っても、バルジ&ロール径を滅茶苦茶にしたり、フェースデザインを損なうことがないようになっている。

今回の最新版では、トップラインに沿って「インフィニティ(無限)フェース」の一部が縮小している。

論理的に考えて、どうやって前作よりも“無限”でなくなったのに“無限さ”をキープしているのかは分からないが、とにかく、ツアープレーヤーたちがクラウンまで包みこむようなパターンを好まなかったので、コブラはこの手法を辞めたということなのだろう。

これによりアドレス時の見た目はスッキリ(良くなった)しているが、時々、クラウンのリーディングエッジ部分でボールを打ってしまうようなら、新デザインは俗に言う“テンプラ跡”がつき易くなっているということは言っておきたい。


『H.O.T.フェーステクノロジー』

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分かりにくいブランディングだが、「H.O.T.」とは、“Highly Optimized Topology(高度に最適化されたトポロジー)”の略で、コブラのフェースデザインの内部改良のことだ。

『H.O.T.フェース』は、コブラの可変肉厚デザインを採用した「E9」の進化版。「E9」は、トゥの高いところからヒールの低い部分にかけた楕円形でゴルファーがミスをするという考えに基づき、可能な限り最適化されていた。

「E9」は、非常に良くできていたが、厚みが違う部分が3つしかないという点で制限があったため、隣接する「初速が出るエリア」を初速アップさせずに、「初速が出ないエリア」を初速アップさせることが困難であり、結果、ドライバーがルール不適合になっていた。


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そこでコブラは、AI、スパコン、機械学習、少し前まではキャロウェイが独占していた全てを活用。個別にサイズ変更、移動、肉厚化、薄肉化、または焼きすぎたり耐久性を損なうことなく各エリアの「CT値」を最大化するため、ドライバーフェースを15 のポイントに分割し、それぞれのポイント毎に個別の厚さを持たせる設計を採用した。

結果として、「RADSPEED」よりもフェースの広範囲にわたって初速が出るドライバーとなったのだ。


再デザインしたシャーシ

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コブラの主力ドライバーシリーズでは過去数回『T-Bar』シャーシを搭載している。このデザインにすることで、より軽量なカーボンファイバー・スカートがクラブを覆い、「SPEEDBACK」の形状を構成していた。

今回の「LTDx」の新型「スピードシャーシ」では、より伝統的な構造にするためT状のトップ部分をやめている。とはいえ、洗練されていないということではない。

コブラでは、モデルによってカーボンファイバーの表面積を20〜30%拡大。シャーシの総重量を8.3g軽量化させ、『PWR-CORE』と『H.O.T. フェース』を搭載するのに十分なウェイトを確保したのだ。


空気抵抗が劇的に改善

今回は、高くなったクラウンとヘッド背部、そしてソフトなリーディングエッジによって空気抵抗の改善が実現している。

コブラは、このメリットを享受するのはヘッドスピードが速いゴルファーだけであることを認めているが、もしあなたのヘッドスピードが速くて、初速アップするトレーニングをする気があるなら、この改良メリットを受ける可能性もあるだろう。

それでは、ここからはコブラ「LTDx」ドライバーシリーズの3モデルをチェックしていこう。


コブラ「LTDx LS」ドライバー

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ネーミングがどんな意味を持つかは、ぼちぼち想像できると思うので、「LTDx」がシリーズの中の低スピンモデルであることは理解できるだろう。

このモデルは、「RADSPEED」と同じ、というより正真正銘、さらに低スピンのモデルになっている。

私の予備経験をもとにすれば、ロフト角を合わせたときに今年の市場にあるドライバーの中で最も低スピンのドライバーになっていることは間違いない。スピン量が最も少ないモデルだったとしても、驚くことはないだろう。

コブラの「LTDx LS」ドライバーは、前方に配置した2つのウェイトが特徴だ。一目瞭然だが、2つのウェイトがそれなりに近い位置にあり、重心を大きく移動させたり、弾道の変化が多彩ということはない。その効果は些細なものだろう。

そして10gのウェイトをヒール側に配置することで、「LTDx LS」は中弾道を実現。トゥ側にウェイトをシフトすれば、やや(ほんの少し)フェードバイアスになる。

また19gの『PWR-CORE』ウェイトと1.5gのバックウェイトの組み合わせにより、この「LTDx」は他のモデルよりもよりかなり前方で低重心化されている。


「LTDx LS」の形状

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お伝えした通り、「LTDx LS」は「LTDx」3モデルの中で最も「空力特性」に優れており、トレーリングエッジが一番高く(最も「SPEEDBACK」に似ていないところ)、最もシャローフェースになっている。

「LTDx」は457ccだが、気にするほどアンダーサイズではない。コブラでは、この形状を“従来型”としているが、これは正しい表現だと思う。

そして、相当な「低スピン」と「寛容性」は相関しない関係なので、「LTDx LS」は「寛容性」がそれなりに犠牲になっていると言える。


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最近のドライバーは、5,000MOI(慣性モーメント)を境に易しいか易しくないかを線引きすることができる。

コブラによれば、「LTDx LS」のMOIは4,300程度。これはピンの「G425 MAX」の類には遠く及ばないが、前重心、低スピンということを考えれば、ひどいとは言えない。普通は仕方ないことだし、正真正銘の低スピン部門においては「寛容性」は犠牲となるのだ。

また、ポイントとなるのが、「LTDx LS」は、(ブライソン・デシャンボーやカイル・バークシャーのような)ヘッドスピードが速いプレーヤーが使うモデルになるということ。そう考えると、3モデルの中で最も空気力学的に効率が良いモデルとなっている。

コブラ「LTDx LS」ドライバーは、9度と10.5度がラインナップしている。


コブラ「LTDx MAX」ドライバー

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コブラでは、この「LTDx MAX」ドライバーを「RADSPEED Xtreme」と「RADSPEED Xtreme Draw」の融合と位置付けている。

「LTDx MAX」では、これら2モデルのどちらも妥協することなく、2モデルのベストを実現。3モデルの中で一番スピンはかかるが、市場全体で考えれば中スピンモデルと言えるだろう。

「RADSPEED Xtreme」の強みはその「寛容性」だったが、この「LTDx MAX」でもそれは言える。10gのウェイトを後方に配置したことで、MOIは5,400となっており、USGAの規制まではいかないものの市場の中では高MOIを実現。

それ以上に大切なことは、コブラでは「MAX」が卓越した「寛容性」とズバ抜けた「ボール初速」のバランスを取れると感じているようだ。

コブラによると、重心は中心軸の上から1mm以内に収まっているようで、これは市場ではレアなこと。競合モデルでは、重心が最も低いドライバーでも2mm前後となっており、言い漏れしたかも知れないが「G425 MAX」でも、重心は中心軸より1.5mm上に設定されている。


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「LTDx MAX」の『PWR-CORE』ウェイトは10gだ。これに5gのバックウェイトと13g(10gと3g)の『可変ウェイト』も搭載している。

ヒール側に10gのウェイトを配置することで、コブラの「LTDx MAX」は、事実上「LTDx MAX」“ドローモデル”に。MOIは数百下がり、重心もほんの少し低くなり、そしてかなりスライスしない弾道が手に入る。

また繰り返しになるが、ヒール側のウェイトを重くしても、「LTDx MAX」は市場で最もスライス軽減ドライバーになるというわけではない。彼らの意図はそこではないのだ。

コブラでは、最適な重心位置(低く深い位置)をキープしながら、ある程度スライスも抑制しつつ、見た目が悪くない形状も維持したいとしている。


「LTDx MAX」の形状

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「LTDx」3モデルの中で、「LTDx MAX」はスカート高が一番低くなっている。コブラの(「RADSPEED Xtreme」同様の)オーバーサイズ「Xtreme」形状で、シリーズ中で最も大きな投影面積で面長のデザインとなってはいるものの、決して不恰好だったり煩わしいというわけではない。

コブラ「LTDx MAX」ドライバーは、10.5度と12度がラインナップしている。レディースモデルは、ピンク系のエルダーベリーのカラーリングで10.5度と12度がある。

成長に合わせてシャフト1本の追加が無料となっているロフト角12度のジュニアモデルの価格は、399ドルとなっている。


コブラ「LTDx」ドライバー

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コブラの「LTDx」ドライバー(末尾に文字なし)は、ほぼ全ての面で「LTDx LS」と「LTDx MAX」の間に位置する。「LS」のように、前方の『PWR-CORE』のウェイトは19g。バックウェイトは5gで、これは「MAX」と同じだ。

他の2モデルと異なるのは『可変ウェイト』が搭載されていないこと。ソールにある10gのウェイトはバランスのためだけにある。

これまで何度も言っているように、「調整機能」は“ウェイトを犠牲にする”(そこに重量が集中してしまう)ことになり、メーカーはこれまで長年に渡りその犠牲を軽減させる努力をしてきたが、ドライバー界の人気モデルは、しばしば調整機能を備えているものだ。


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そして、コブラ「LTDx」ドライバーは、“ユニコーン”と形容される今シーズン2つめのドライバーとなっている。

一方で、それが何を意味するのか大抵はわかっていると思うが、同時にゴルフクラブの性能を数値化する上で、神話上(つまり想像上)のいきものを使うのはちょっと変な話だろう。

名誉のために言っておくと、コブラでは、“ユニコーン”となるために必要なものは何かを理解するためのチェックリストのようなものを示してくれている。

MOI値は5,000以上が必須

コブラでは「LTDx」のMOI値を約5,300にしている。「寛容性」がしっかりあるということだ。

合格。


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初速と打ち出し角のベストな組み合わせとなっている。

もちろん、これには解釈がさまざまだがコブラでは、『Zero CGna』でそれを明確にしている。

前のくだりと合わせれば、なぜコブラは後継モデル(「LTDx」)がオリジナルの「LTD」よりも優れていると確信しているのかという説明がつく。

「KING LTD」同様、「LTDx」は重心位置が中心軸(合理的な製造公差は多少ある)上にある。改良点は、新作のMOIが大幅にアップしたこと。参考までに、オリジナル(LTD)はMOI約4,600だった。当時は悪くなかったが、今の基準だと「寛容性」があるとは言えないだろう。

だから、そう、合格だ。


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寛容性のあるフェースデザイン

コブラの“ユニコーン”の定義は独りよがりかのように見えてしまうが、『H.O.T.フェース』が搭載されていることで、話を合わせるべきだろう。

合格。

見た目が秀逸

これは皆さん次第だ。「秀逸」。なんて言えば良いか。見た目が良いか。私は「SPEEDZONE」あるいは「RADSPEED」が好きではなかったので、確かに改良されたと言える。合格かどうかは、ゴルファー個々によるだろう。

あなた次第だ。


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打音が素晴らしい

本音で話そう。ここ数世代のコブラドライバーの「打音」は、素晴らしいとはとても言えず、良くもなかった。公平をきすために言うと、「RADSPEED」は史上最低の音のドライバーでもコブラ史上最低の音のドライバーでもなかったが、私的には、「F6+」以降だとコブラの中で音は最悪だった。

人によっては、あり得ないほどダメだったと思う。

というわけで、「LTDx」の「打音」は素晴らしいのか?繰り返しになるが、それは皆さん次第。私が言えるのは、このドライバーの音は、「KING LTD」以降のコブラドライバーの音と同じように良いということだ。

「帝国のマーチ(ダース・ベイダーのテーマ)」を流してみよう。

「秀逸」なのか「悪くはない」になるのかはともかく、これはコブラに必要だったことであることは間違いない。だから、音がかなり主観的な要素であることを加味した上で、合格にしたいと思う。

ちなみに打音が良いのは「LTDx」だけではない。「LTDx」ドライバーシリーズ全体で打音が良いのだ。


コブラ「LTDx」ドライバーの形状

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驚きだ!形状で言うと、コブラの「LTDx」ドライバーは、シリーズの真ん中に位置する。「SPEEDZONE」の形状も彷彿とさせるが、後部は「LTDX MAX」ほど低くはない。

同様に、「LTDx MAX」ほど面長ではないが、コブラではこの形状を「XTREME」のコンパクト版と表現しており、ということは完全に「XTREME」と同じではないということだ。


ユニコーン対決

「LTDx」が、2022年ドライバー市場におけるもう一つの“ユニコーン”であるキャロウェイの「ROGUE ST MAX」にどう匹敵するのか不思議に思うかも知れない。

今のところ分からないというのが正直なところ。とはいえ、キャロウェイのデザインについて分かっていることを見てみれば、私の見立てでは「ROGUE ST MAX」は(少なくともMOIという点で)同様の寛容性があるが、重心はかなり高いところにあると言える。


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「EPIC MAX LS」は相対的に高重心設計だったし、時に「Sub-Zero」という名前だったにも関わらず、キャロウェイでは「超低重心」というものに何年も手をつけていなかった。「ROGUE」は「MAX LS」で重心を少し低くしているが、『Zero CGna』にはほぼ遠いように思える。

我々のテストスケジュールに、ユニコーン対決を追加する必要があるのか熟考しているが、ピンの「LST」シリーズやキャロウェイの「MAX LS」、そしてタイトリストの「TSi2」のようなMOIが5,000-5,400のドライバーが、かなりのゴルファーにとって最高の結果をもたらすということは言っておく必要はあるだろう。

「低重心」にすることで、ある程度の低スピンメリットを得ることができるし、市場において絶対的な「寛容性」があるとは言えないが、ほとんどのゴルファーにとっては十分に易しいと言える。

よくバランスが取れたデザインの範囲内に収まり、超低重心で低スピンから中程度のスピンであることが理解されれば、「LTDx」は市場の中でもトップであることが証明されるだろう。


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飛び抜けた存在なのかも?

市場のことで言えば、「LTDx LS」は「EPIC MAX LS」にやや近い存在になるかも知れない。コブラがたくさんのゴルファーに合うと予測しているようなドライバーではないが、MyGolfSpyユーザーの過半数にとっては、最高のドライバーになる可能性があるのだ。

そして驚いたことに、私に合うのは「LTDx LS」よりも「LTDx」だった。スピン量が数百rpm増え、「LTDx」でミスヒットした時に危険なほど低すぎたスピン量も、全てで適正の範囲に収まった。

結論を言うと、他の2モデルを試さずにコブラの「LTDx」の1モデルに合うと決めつけないこと。いずれにしても全部を試さずに試打会を後にするのは愚かなことなのだ。


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純正シャフト

コブラ「LTDx」ドライバーシリーズの純正シャフトは、軽量のUST「Helium Nanocore(高打ち出し、高スピン)」、「HZRDUS Smoke iM10(中打ち出し、中スピン)」、「HXRDUS Smoke RDX Blue(低・中打ち出し、低スピン)」、そして三菱「Tensei AVI RAW White(低打ち出し、低スピン)」となっている。

メンズモデルのカラーリングは、ゴールドフュージョン(ブラック、マットサテン・ブラッククラウン)とピーコートブルー/ホワイト(レッドのアクセントとグロスしたクラウン)。レディースモデルは、グロスブラッククラウンのエルダーベリーだ。

メンズモデルは、スタンダードとツアー(44.5インチ)をラインナップしている。



価格・発売時期

コブラ「LTDx」ドライバーシリーズの価格は499ドル(ジュニアモデルは399ドル)。

現在発売中