2022年「上級者(競技志向者)向け」アイアン
第2位
寛容性トップ
飛距離トップ
ベストバリュー
2022年「上級者(競技志向者)向け」アイアン
ニューレベル「623-CB FORGED」
  • 2022年『MOST WANTED上級者(競技志向者)向けアイアン』
  • 「正確性」でトップ
  • 「形状」と「見た目」が高評価
  • 「打音」が不評
92.7
97.7
82.2
78.4
第2位
ピン「i59」
  • 「正確性」で2位
  • 「形状」と「見た目」が高評価
  • 「打音」が不評
87.8
93.2
74.9
75.4
寛容性トップ
フォーティーン「TC-7」
  • 「寛容性」でトップ
  • 「打感」が高評価
  • 「正確性」の点が芳しくなかった
  • 「形状」と「デザイン」で高い評価を得られず
76.9
68.1
97.4
97.5
飛距離トップ
フォーティーン「TC-7」
  • 「飛距離」でトップ
  • 「打感」が高評価
  • 「正確性」の点が芳しくなかった
  • 「形状」と「デザイン」で高い評価を得られず
76.9
68.1
97.4
97.5
ベストバリュー
ニューレベル「623-CB FORGED」
  • 2022年『MOST WANTED上級者(競技志向者)向けアイアン』
  • 「正確性」でトップ
  • 「形状」と「見た目」が高評価
  • 「打音」が不評
92.7
97.7
82.2
78.4

すべてはあなたのゴルフのために

「上級者(競技志向者)向け」アイアンは、他のアイアンカテゴリーで見られるものと同じテクノロジーを採用しているわけではない。その代わりにこの部門では、対象ゴルファーに対して「正確性」と「職人の技」という魅力的な融合に加え厳しい現実ももたらしている。

ナイスショットには恩恵を、ミスショットには罰を、時に厳しい罰をというものだ。上級者はこの「上級者(競技志向者)向けアイアン部門」のデザインからメリットを得られるだろうが、二桁ハンディキャップゴルファーの多くは、他部門の方が合うだろう。

2022年の『上級者(競技志向者)向けアイアンテスト』では、前回のテスト以降に市場に投入されたモデルが中心となっている。また、恒例になるだろうが、昨年のテストの勝者もこのテストに追加した。


『MOST WANTED スコア』

我々は、2022年の『MOST WANTEDテスト』を100点満点での点数方式に改定した。この新システムにより、スコアアップできる可能性のあるクラブがさらに見分けやすくなるだろう。

「上級者(競技志向者)向けアイアン部門」では、主要指標を3つのカテゴリーに分類した。


正確性

「正確性」は総合スコアのかなりの割合を占めている。「正確性」の測定基準は以下の通りだ。


・カップまでの距離

・パーオン率

・ストロークス・ゲインド


寛容性

「寛容性」は安定性の尺度となる。そのため、我々の「寛容性」の測定基準は、最も安定した結果を残すクラブを見つけることを目的としている。注:「安定性」とは必ずしも安定して良いというわけではない。「寛容性」の測定基準は以下の通りだ。


・ボール初速の安定性

・スピンの安定性

・キャリーの安定性

・バラつきの範囲


飛距離

我々はテストするアイアンカテゴリーの中で、「飛距離」が一番重要でないのが「上級者向け(競技志向者)アイアン部門」だと考えている。総合スコアでも、「飛距離」の項目で一番割合が少ない。

とはいえ、全然飛ばないアイアンを欲しい人などはいないし、他のパフォーマンスが似たり寄ったりなら「飛距離」が(購入の)決め手になるだろう。我々の「飛距離」の測定基準は以下の通りシンプルだ。


・キャリーの飛距離

・トータル飛距離


「上級者(競技志向者)向け」アイアン:総合

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主要ポイント

・ニューレベル「623-CB Forged」は、その卓越した「正確性」の結果により2022年『MOST WANTED上級者向けアイアン』のタイトルを獲得した

・2位はピン「i59」。決して飛ぶわけではないが、「正確性」の指標は優れたものとなっている

・昨年トップのキャロウェイ「Apex Pro(エイペックス・プロ)」は、全体的に安定したパフォーマンスを見せトップ3に入った



「上級者向け(競技志向者)」アイアン:正確性

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・ニューレベル「623-CB Forged」は「正確性」の全測定基準で素晴らしいパフォーマンスを見せた

・ピン「i59」は、主にロングアイアンとミドルアイアンのパフォーマンスにより「正確性」で2位となった

・改めて、「エイペックス・プロ」がタイトリスト「T100」を僅差で下しトップ3に入った


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「上級者(競技志向者)向け」アイアン:寛容性

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・フォーティーン「TC-7」が、バラつきとミスショット時の「安定性」において、素晴らしいパフォーマンスを見せた

・ヘイウッドの上級者向け「CB」は、バラつきにおいて良い結果を出しキャリーの数字も安定していた

・「寛容性」トップ3に食い込んだのはタイトリスト「T100」だった



「上級者(競技志向者)向け」アイアン:飛距離

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・「上級者(競技志向者)向け」アイアンにおいて、「飛距離」をあまり期待すべきではないが、そんな中でフォーティーン「TC-7」がテストで最も飛んだアイアンとなった

・「TC-7」に続いたのは「ミズノプロ 223」。こちらも「飛距離」のスコアが非常に良かった

・「エイペックス・プロ」がそのパフォーマンスでトップ3に入った



「上級者(競技志向者)向け」アイアンの購入で検討すべきこと

パフォーマンスは、新しいアイアンを買う時に一番に優先されることだろうが、購入を決める前に考慮すべき点が他にもいくつかある。。


クラブセッティング

「上級者向け」アイアンでは、4番からPWが最も一般的なセッティングになっている。多くの人にとっては初期設定として悪くないが、ゴルファーによっては4番アイアンではなくハイブリッドかロフトがついたフェアウェイウッドの方が合っているということは理解しておいた方がよいだろう。

同様に、グリーン周りで多様性を求めているゴルファーは、セットにマッチしたPWではなく、専用ウェッジ(例:「ボーケイ」、テーラーメイド 「ミルドグラインド(MG)3」、ピン「グライド 4.0」など)を検討した方が良い。


シャフト選択

現在のところ、どのメーカーもアイアンのラインナップに追加料金がかからない妥当な数のシャフトラインナップを用意している。

純正シャフトが唯一の選択肢である理由など全くなく、「上級者(競技志向者)向け部門」における大部分のセット価格が1,500ドルに近いか、それ以上であることを考えると、みなさんのアイアンに適切にフィッティングすることで得られる「付加価値」と言うにはもの足りないくらいだ。

「上級者(競技志向者)向け」アイアンは、より優れたプレーヤー向けだ。そう考えると、「寛容性」はこの部門のクラブを買うゴルファーにとってはメインとなる検討事項ではないし、そうあるべきでもない。

とは言っても、カテゴリー間では「安定性」の違いが見て取れる。新しい「上級者向け」アイアンを求めるゴルファーには「正確性」の指標に重きを置くことをおすすめしているが、他の性能が似ているなら「寛容性」が差別化となるだろう。

「上級者向け」アイアンからさらなる「寛容性」を求めるなら、フォーティーン「TC-7」やヘイウッドの上級者向け「CB」がこの部門をリードしている。


飛距離と寛容性

「上級者(競技志向者)向けアイアン部門」は、我々がテストしたアイアンの中で群を抜いて似たものが多いカテゴリーとなっている。アイアンは違うことより似ている部分が多いが、とはいえ、他よりも飛ぶクラブは存在する。

フォーティーンの「TC-7」と「ミズノプロ 223」は、飛距離が出る点で注目に値する存在。一方、ピン「i59」はテストした他モデルより「飛距離」でやや劣る。


コスト

「上級者(競技志向者)向け」アイアンは、基本的にアイアンで一番高額だ。今年のテストでは、価格設定に幅がある。

リーズナブルなところだと、2022年『MOST WANTED』に輝いたニューレベル「623-CB Forged」は4番からPWで840ドル。ヘイウッドゴルフの「CB」は4番からPWで799ドルとなっており、パフォーマンスを考えると悪くない。一方、ピン「i59」は4番からPWで1,750ドルを超える。


 

正確性トップ - ニューレベル「623-CB Forged」

2022年『MOST WANTED上級者(競技志向者)向けアイアン』で「正確性」が最も高かったのが、ニューレベル「623-CB Forged」だ。「正確性」を重視しているこのアイアンは、他のアイアンを圧倒。高い「正確性」を求めているのなら、試して見た方が良いだろう。


記録

テストでは、市場がどこに向かっているのかを探り、メーカーが年々パフォーマンスを向上させるためにどのような改善を行っているのかを分析。テスト中は、テスターからフィードバックも受けている。テスターが何を気に入り、何が気に入らず、そしてその理由も理解するようにしている。

しかし、こうした主観的なフィードバックを集めてはいるものの、その主観が順位に影響したり、その決定要素になることはない。


傾向と改善点

・タングステンは、今でも多くの「上級者(競技志向者)向け」の設計上、中心的な要素になっている。タイトリスト「T100」とキャロウェイ「エイペックス・プロ」はともにタングステンウエイトを採用。これまでと変わらず、タングステンは、相当の重量をクラブヘッドの低部や深部に正確に配置することが可能となっており、これにより最終的にロングアイアンでの打ち出し角が高くなり、一般的には「MOI(慣性モーメント)」もやや大きくなる

・ピン「i59」には『アルミコア・テクノロジー』が搭載されている。これにより、ウエイトをトゥとヒール部分に配分することができ、「MOI(寛容性)」を同社の「i210」シリーズと同等まで引き上げることが可能になっている

・「ミズノプロ 223」は、『鍛造クロムモリブデン鋼』と『マイクロスロット構造』により、「MP」アイアン史上最速の初速を実現している


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テスターからのフィードバック

下記は、20人で構成するテスターによる主観的なフィードバックだ。フィードバックを集めることはどのテストにおいても重要だ。私たちはユーザーの製品に対する好き嫌いの指標として彼らのフィードバックを活用している。とはいえ、フィードバックは明らかに主観的なものであって、順位付けの要素にはしていない。

・「打感」は「上級者(競技志向者)向け」カテゴリーのゴルファーにとって大切なもの。我々のテスターは、フォーティーン「TC-7」、ミズノ「Pro 223」、そしてタイトリスト「T100」は打感で最高評価を下した。

・「形状」と「見た目」も話題の要素だ。ニューレベル「623-CB FORGED」、キャロウェイ「Apex Pro(エイペックス・プロ)」、ピン「i59」、タイトリスト「T100」はテスターから高い評価を得ていた。

・打音において、ピン「i59」、キャロウェイ「Apex Pro(エイペックス・プロ)」は不評だった。ともにカチッとした音がすると表現されていた。ヘイウッドの上級者向け「CB」には「打感」について肯定的なコメントがあった。しかし、テスターの中には「見た目」が好きという者もいた。トップラインにかなりの厚みがあり、しばしマイナス面として挙がっていた。


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2022年「上級者(競技志向者)向け」アイアン – FAQ

新しいアイアンの購入にあたり

Q:アイアンを買い替える頻度はどのくらいか?

A:革新的技術が毎年のように続く稀なケースもあるが、通常メーカーがクラブの性能を向上させるには3〜5年かかる。特にUSGAがメーカーに対してクラブ規制を厳しくしたことから、大きな改革を進めるにはさらに時間がかかる可能性がある。我々がおすすめする買い替え時期は、今使っているアイアンよりも明らかに性能が優れたアイアンが見つかったときだ。もちろん、単に新作が出たから欲しいというなら、それも問題はないだろう。


Q:どのように自分に合うアイアンのカテゴリーを見つければ良いか?

A:違アイアンには、「上級者(競技志向者)向け(キャビティーバック)」「上級者(競技志向者)向け飛び系」「初・中級者(スコア改善型)向け」「初・中級者(超スコア改善型)向け」の4つのカテゴリーがある。カテゴリー同士が重なり合うこともあるが、カテゴリー探しは、あなたのスキルレベル(ハンディキャップ)やゴルフに求めることを率直に見つめてみることから始めてみよう。例外は当然あるが、ハンディキャップ10以上で打点にバラつきがあるなら、「上級者向け」は避けることをおすすめする。より安定してボールを打つことができる上級レベルなら、「上級者向け」か「上級者向け飛び系」を使うと一番メリットを得られるだろう。どちらか迷っており、中でも特に「飛距離」を求めるなら、「上級者向け飛び系」が理想的なアイアンとなるはずだ。


Q:シャフトは重要か?

A:もちろん重要だ。スピン量や打ち出し角の差はそれほど大きくないが、シャフトを変えることでショットの精度や、ボールのバラつき、そして全体的な安定性の向上が実現するだろう。適正なシャフトとライ角を見つけることは、フィッティングを受ける上で十分な理由となる。


Q:アイアンを試打する時は何に注目すべきだろうか?

A:ゴルファーは飛距離以外のほとんどに目を向けない傾向があると思うが、「(ローンチモニターの)細かい数字」や、「丸で囲まれた数字」にも注目すべきだろう。「飛距離」と「ボール初速」などの数値を比べる際も、必ず「標準偏差(ローンチモニターのスクリーン上では、これらの数値は大きな数字の下に表示される)」をチェックすること。数字が小さいほど「安定性」に優れているが、これはコース上だと1~2ヤード飛距離が伸びることと同義である。同様に(丸で囲まれた)バラつきも確認して欲しい。アイアンでは、「安定性」を過小評価してはいけない。


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2022『ベストアイアン』を決めるにあたり

Q:どのようにアイアンを各テスターにフィットさせるのか?

A:テストでは「フィット・フロム・ストック」というフィッティングプロセスを活用する。各テスターは、メーカー在庫(ストック)にある(プロパー商品)の中から自分に合うスペックを使用。各セットの「ショートアイアン」、「ミドルアイアン」、「ロングアイアン」を一本ずつテストする。調整機能付きのアイアンは今回のテストにないが、テスターに合うアイアンを選ぶようにした。弾道を改善できるように異なる標準シャフトが装着された複数のセットを送ってくれたメーカーがいたことも付け加えておく。


Q:対象カテゴリーはどのように決めるのか?

A:開発者も認めるほどのアイアンテストをするために、ヘッド(形状、ソール幅など)に加えて長さやロフト角で分類。テスト群の中での「違い」を出来る限り最小化した。マッチするカテゴリーが重複するようなアイアンがある時は、メーカー発表のカテゴリーに沿うようにしている。


Q:どのように2022年のベスト「上級者(競技志向者)向け」アイアンを決めたのか?

A:順位を決めるにあたっては、フォーサイトの「GCクワッド」弾道計測機を使って主要データを収集。異常値を除いた後、独自の手法を用いて「正確性」「寛容性」「飛距離」という3つの主要指標の総合スコアを算出する。これらの3指標を重み付けした後の総合スコアにより、ベストアイアンは決まる。


Q:「最も飛ぶアイアン」はどのように決めるのか?

A:最も飛ぶ「上級者(競技志向者)向け」アイアンの決定方法は、総合順位の決め方と似ている。「飛距離」で重要なのはキャリーと合計ヤード。テストでは5番、7番、PWの飛距離スコアを決め、そこから総合スコアを算出する。


Q:「最もやさしいアイアン」はどのように決めるのか?

A:「やさしさ(寛容性)」は、「スピン量」「ボール初速」「キャリー」、そして「バラつきの範囲」という4つの主要指標を元に算出する。「寛容性」のスコアは「飛距離」のように5番、7番、PWで導きだし、そこから総合スコアを算出する。


Q:見た目、打音、打感などの主観的なフィードバックが議論になるが、それらはどれくらい順位に影響するのか?

A:全く反映されない。この順位はローンチモニターのデータと測定できるパフォーマンスの数値のみで決定される。