パターフィッティングはどれくらい重要か?
“多くのパットを一度で決めたい“。これは誰もが望むことだ。多くのゴルファーはきっとアイアンやウッドをプロのフィッターに見てもらったことがあるだろう。
しかし驚くことに、その中にはパターフィッティングをしたことがない人が多くいる。私の経験からも、フィッティングをしたパターは“スコアメイク”に直結する。
残念ながら、パターに関しては道具というより使い手次第という考え方がある。「良いパターならどんなパットも入る」といった概念が浸透しているが、それは少し誤解かもしれない。
多くのアマチュアはパッティングがあまり上手くない。ライン読みやスピード(距離感)に苦戦する。
フィッティングしたパターは、これらすべてを解決に導くとまでは言わないが課題が軽減することは間違いない。ストローク軌道、スピード傾向、アライメントにマッチしたパターは、より多くのパットをきめる手助けになるはずだ。
更にうまいゴルファーはどんなパターでもうまくパットできるかもしれないが、パターフィッティングするとよりパットが良くなる。
ストロークタイプを特定するにはどうすればよいか?自分でできる?
ストロークの特徴を数値化するのはプロによるフィッティングが一番良い方法だが、ストロークの構成要素を自分で確認する方法がある。
「iPING」というアプリや携帯を使って、ホームグリーンでの「ストロークデータ」を分析することができる。携帯をパターにクリップして、5パット行う。アプリがスイングデータを記録し、ストロークタイプを含むあなたのストローク特性を提供してくれる。
これは、ピンが「PLDカスタムパタープログラム」に使用するのと同じフィッティングエンジンだ。
自己流パターフィッティングの大きな問題は、ストロークが「アーク(フェースの開閉)」だけに留まらないことだ。パッティングには、手、腕、脚、胴体、目線などが関係する。体の角度は、パッティングストロークの角度や、どのようにボールを打つかに影響を与える。
クラブをスイングする際に体の動きや位置によって、インパクト時のロフトが変化するのと同じ考えだ。
パッティングの悩みの多くは、「トゥハング(トゥの傾き度合)」や「スイングアーク(スイング時の軌道)」のミスマッチによってもたらされる可能性が高いが、他の要因も影響を与える。ライ角を調整することも必要だ。
試行錯誤の時間を節約したい場合は、プロのクラブフィッターを見つけることだ。そこでパターを探す。フィッティングには費用がかかるかもしれないが、全く合わないパターに費やしたであろうお金を節約できる。
どこから始めればよいかわからない場合は、「Edel (イーデル)Golf」が「EASフィッティング」という最高のフィッティングシステムを提供しているのでおすすめだ。
「デザイン」、「アライメントエイド」、「カスタマイズ」はパターパフォーマンスを変えるか?
もちろん。パターのデザインはパターのパフォーマンスに影響する。特にネック形状は大きく影響を及ぼす。そのため、多くのメーカーがさまざまなネック形状を取り揃えている。
オデッセイ「2Ball」は、今やパターデザインの象徴とも言える。何年もの間、ストレートパッティングストロークのゴルファーに最適な「スパッドネック(ほぼネックが無いタイプ)」のみだった。
今では、アークストロークタイプに合う「スラントネック(ネック部分がヘッドから傾斜したタイプ)」の「2Ball」も販売されている。
パターの形状やアライメント補助も、パターエイム(目標に向けて構える)に影響を与える可能性がある。
「Edel Golf(イーデルゴルフ)」は、パターの形状やエイミング(正しい方向に狙いを定めること)の特徴を個人に合わせる最適なシステムだと思う。「サイトライン」はターゲットを狙うのに役立つと思うかもしれないが、目線を逸らしてしまう可能性もある。
アライメントデザインによっては、アドレスやロフトに影響を及ぼす場合がある。また、距離のコントロール問題は「ストローク中」の問題ではなく、バックスイングに入る前に発生している可能性がある。
3Dパターが将来のパターの中心になるか?
「3Dプリントパター」が、他の製造技術に取って代わるか?とんでもない。補助的には使われるだろうが、以前は不可能だった設計の一部を担うレベルだろう。3Dプリントパター界の最前線といえばコブラ。同社が2020年に発売した「Super Sport 35」パターは、非常に画期的だったのは記憶に新しい。
他の企業も、パターデザインの研究開発段階で3Dプリントを使用しているが、彼らも3Dプリントを駆使した製品を生み出すかもしれない。今後このテクノロジーがどこへ向かうのか楽しみだ。
もしかしたら将来的には、パターそのものではなくデジタルパターのファイルを販売し、自宅でプリントする「プリント・アット・ホームパター」のような画期的なことが起こるかもしれない。
MOI(慣性モーメント)とは?パターフィッティングにどのように影響するのか?
MOIは「慣性モーメント」の略。パターに関して言えば、高いMOI値はパターがストローク中にねじれるのを防ぐ。パターのねじれを少なくすると、ボールを打ったときにパターをスクエア(真っ直ぐ)に戻すことができる。
数年前、オデッセイのパターデザイナーであるオースティ・ローリンソン氏に、「MOI」と「パター」について質問したことがある。MOIとパターについての彼の見解を知りたい人は、こちらを読むとよい。
一般的に「MOI(慣性モーメント)」の高いパターといえば「マレット」。最高のMOI値のパターのほとんどはマレットだ。上記のイーブンロール「ER9」のMOIスコアは10,000を超えている。
お分かりの通り、極端な数字だ。5,000を超えれば高い方である。一部のパターはさらに高いMOI値を記録しているが、MOIが特定の値を超えると効果は低下するという話はよく聞く。
では、高MOIを実現するにはマレットである必要があるのか?今年に限ってはそうとは言い切れない。オデッセイは今年、「Tri-Hot5K」モデルでMOIが異常に高いラインナップをリリースした。
モデル名の「5K」は、すべてのパターでMOI値が5,000を超えることを表す。多くのマレットパターのMOI値も5,000を超えているため、それだけでは価値はない。
では何が特別かといえば、高MOIながら「ブレードタイプ」のデザインを実現した点だ。同社独自の複数素材によるデザインにより、これらのブレードはマレットのようなMOIを実現し、マレットのような「安定性」を実現したのだ。
マレットVSブレード最適なゴルファータイプは?
アマチュアゴルファーはマレットを使うべきだというと大袈裟だが、マレットにはより良いパッティングを可能にするための最大の面積(大きさ)がある。MOIの数値は、マレットの方が高い。
アドレス時に見えるパターの上部(クラウン部分)には、さまざまなラインパターンやアライメントデザイン、さらにはボールを正しくアドレスしていることを確かめるためのテクノロジーを組み込むことができる。
これはすべて、アベレージゴルファーに役立つ機能だ。実際、ツアープロもマレットを使用している。
そう考えると、「マレット」は「ブレード」よりも一般的に優れているというのは間違ってはいない。しかし、2021年『Most Wantedパターランキングのデータ』を見ると、オデッセイ「White Hot OG#1」が総合的に「Triple Track 2Ball」より優っていた。
更に、ストロークス・ゲインド値の観点で5フィート(1.5m)と10フィート(3m)で優れていたのは「ブレードパター」で、20フィート(6m)ではマレットが勝利を収めた。これを見れば、ブレードパターを諦めるのはまだ早い。
結論を言うと、自分のストロークと理想に合うパターを見つけるのがベストだ。私たちはゴルフ史上最高のパター時代に生きている。
これほど多くの選択肢があった時代があっただろうか。色だけでなく、デザインの選択まで可能なのだ。自分好みの色のパターを作れる時代が来たのだ!
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