・ベティナルディが「Queen B(クイーンB)」パターシリーズを刷新し4モデルが登場
・2023年モデルは新形状、新フェースミーリング、そして新「PVD」仕上げ
・プレーオーダーは11月22日(メーカー希望小売価格は430ドル)からで店頭納品は1月17日
ベティナルディ「Queen B(クイーンB)」パター:初見
今年のクリスマス予算の使い道を悩んでいるって?そんなあなたに朗報だ。ベティナルディが2023シーズンに向けて「Queen B(クイーンB)」パターシリーズをアップデートした。そう、つまり同シリーズがアップデートされてから2年経っているというわけ。時が経つのは早いよね。
「Queen B」パターが初めて登場したのは2015年のこと。当初、「Queen B」シリーズは女性向けだったが、ありがたいことにこのマーケ戦略はすぐに破棄された。
最近になると、この「Queen B」シリーズは、ベティナルディのパターシリーズの中で実験的なモデルという位置づけで、それは基本的には従来のパター形状と異なり、少なくとも従来型とは差別化されていることで分かる。
このことは、2023年モデルでも同様で、今回の4モデルのヘッドは市場にある他のパターと比べてもユニークだ。確かに、プランバーネックやヒールトゥウエイトといった一般的なパター要素はあるが、ベティナルディは、「Queen B」パターにおいてこれらのコアとなる要素を新たなデザインに取り入れているのだ。
では、この新しいベティナルディ「Queen B」シリーズがどのようなものなのか見て行こう。
ベティナルディ2023「Queen B(クイーンB)」パター
・モデル:「QB6」、「QB11」、「QB14」、「QB15」
・右利き/左利き:「QB6」:右利き/左利き、「QB11」「QB14」「QB15」:右利き
・長さ:32インチから35インチ
・仕上げ:キャラメルカッパーPVD
・ロフト角:3度
・ライ角:70度
・オフセット:「QB6」:3/4シャフト、「QB11」:1/2シャフト、「QB14」:1シャフト、「QB15」:1シャフト
・フェースミーリング:ミニハニカム
・素材:303ステンレススチール
・重量:362グラム
・トゥハング:「QB6」:1/8、「QB11」:1/2、「QB14」:1/4、「QB15」:1/4
・グリップ:ラムキンシンクフィット(スタンダードまたはジャンボ)
・メーカー希望小売価格:430ドル
2023年ベティナルディ「Queen B(クイーンB)」シリーズで新しくなったこと:キャラメルカッパーPVD仕上げ
2021年モデルはローズゴールドだった。2023年はカッパー仕上げになっているが、実はこれキャラメルカッパーで、なんだかベトついたコーティングに見えるがかなり良い感じだ。「Queen B」のキャラメルカッパーPVDは、反射を抑え、他のモデルの仕上げとは違って見える。
また、「Queen B」パターの各モデルで仕上げが異なって見えるということも、仕上げに関して気になったことの一つだ。「Queen B 15」だと、仕上げが他のモデルよりもグレーっぽい。
またベティナルディ「Queen B 6」のバンパーの下は同じ仕上げになっており虹色の輝きがある。パターヘッドの角度を利用し、影や傾きによってトーンが変わるというわけ。全体として、私が思った以上に興味深くて魅力だ。
2023年ベティナルディ「Queen B(クイーンB)」シリーズで新しくなったこと:ミニハニカムフェース
これまでの「Queen B」モデルは、全て「マイクロハニカムフェース」が特徴。フェースは、ベティナルディ伝統の“ハニカムミーリングパターン“の小型版でカバーされていた。
2023年モデルにおいて、ベティナルディは“マイクロ”から“ミニ”に移行。「ミニハニカム」では、“マイクロ”よりも1/8小さいツールを使用しているため、ハニカムのパターンも1/8まで小さくなっているのだ。
これが何を意味するのかというと、パターンが小さくなったことで、インパクトでボールに接触するフェースのボリュームを減らすことが可能になる。接触する金属部分が少ないということは、フェースがソフトに感じられるということ。
ソフトなフィーリングは、硬めのフィーリングよりも絶対的に良いというわけではないが、ユーザーがパターに求めていることではある。フェースのフィーリングが悪いパターは、目立った存在にはなれないのだ。
モデルレビュー:ベティナルディ「Queen B(クイーンB)」2023年モデル
「Queen B6」
誰も驚かないと思うが、「Queen B6」が2023年のベティナルディ「Queen B」シリーズに加わった。
こういうことを言うとディスられるかも知れないが、「Queen B6」はベティナルディ「Queen B」シリーズの中で一番人気があり最も売れているモデルだ。そのため、毎度の新作発表でこのパターを含めないわけにはいかないのだろう。
また他にも理由はいくつかある。私的には「Queen B6」は「Queen B」シリーズのエントリーモデルだ。ワイドブレードは特徴的だが、他のモデルに比べるとそこまでユニークではない。ベティナルディパターに馴染みのないゴルファーでも、このパターなら簡単に構えられて結果も出るはずだ。
バンパーの縁からキャビティのエッジまで、パターの全てがターゲットラインに対してスクエアになり、パターは単に構えてストロークすれば良いというものではないが、この「Queen B6」に似たスタイルなら調整する時間も短くて済むはずだ。
「Queen B11」
とにかく、ここでは「Queen B 11」について話をすべきだろう。今回のこのモデルは「オデッセイ#9」のような雰囲気を醸し出している。トゥ側が重く、2023年のベティナルディ「Queen B」シリーズの中で一番、トゥハング(トゥの傾き度合い)が大きいモデルとなっているのだ。
とはいえ、「#9」のコピーではない。ホーゼル(ネック形状)が「オデッセイ#9」とは違うのだ。三日月型のネックをしており、ヒールから少し外れたところに配置されている。このネック形状と挿入位置によりかなりトゥハングになるが、その程度はネックがヒールにある時ほどにはなっていない。
「Queen B14」
「Queen B14」は2023年の新ヘッド形状モデルだ。「Queen B10」がないのは不満に感じるが、この新作スモールマレットのおかげで不満はかなり和らぐってもの。ベティナルディ「Queen
B14」は、まさに「ブレードのような動きをするマレット」で、スラントネック採用によりややトゥハングになっており、ブレードを使用する典型的なスライトアークのプレーヤーがしっくりくるだろう。
※スライトアーク:ストロークのアーク(フェースの開閉)が小さい人向け
見た目的には、シリーズの中ではこのモデルが最も魅力的だ。エッジからセンターにかけたスムーズな流れも素晴らしい。キャビティがないことで、見た目も興味深く、インパクト時の打音と打感もユニーク。
新しいフェースミーリングは、打感が柔らかくなるようにデザインされているが、このモデルのインパクトは他のシリーズよりもフィーリングが硬く感じられる。4モデルの中でこの「Queen B14」こそ、私のパター候補と言えるだろう。
「Queen B15」
ベティナルディ「Queen B15」も2023年の新ヘッド形状モデルだ。このパターをシリーズの中では必須の“Anser(アンサー)”として片付けたくなる人はいるだろうし、それは理解できる。
というのも、このモデルはプランバーネックを装着したトゥヒールのブレードで、アドレスでは従来のブレードタイプに見える。少なくともより近くで見るまではね。
まず「Queen B15」は、従来のブレードよりもヒールからトゥまでが10%小さい。重量が362gのままなので、これは特に興味深いところだ。小型化しても重量をキープしているということは、ウエイトをどこかに配置しているということ。
ウエイトの一部はバンパーに配置されており、そのパンバーも変わった形状をしている。フラットではなくセンターに向かってのぼり傾斜がついていることに注目して欲しい。一方、上述の「Queen 14」のように、パターの中には周辺重量配分を実現するために外側に向かって傾いているバンパーもある。
ウエイトを周辺に分散させるとストローク中の安定感が増し、ウエイトをセンターに寄せるとその逆になる。論理的にはそうなるのだが、「Queen B15」はスロトーク中でもぐらつきを特に感じない。恐らく、ヘッドのサイズを小型化したことで、ウエイト逆転の影響も軽減しているのだろう。
ベティナルディ「Queen B」2023年モデルは本日発売
新しい「Queen B」パターは、本日からプレーオーダーがスタートし、1月17日に店頭に並ぶ。このパターをクリスマスプレゼントとして考えているなら、明らかに理想的な状況ではない。
だから2度のサプライズとして考えてみると良い。贈られる人は、パターを買ったことを伝えると喜ぶだろうし、その翌月にパターが届いたらまた喜んでくれるはずだ。
また今年も例年通りなら、ブラックフライデーにベティナルディのホームページをチェックした方が良いだろう。ベティナルディは、ブラックフライデーの度に、新作バターのブラックバージョンを限定で発売している。
このパターは1月よりかなり前に出荷されるはず。今回の新作の何れかが好みだけどブラックが良いという人は、要チェック。私は「Queen B14」がオールブラックだったらかなりイケてると思っているよ。
さらにローンチしたばかりの「Studio Reserve B(スタジオリザーブB)」のサイトも覗いて欲しい、ここでは従来デザインのバリエーションも閲覧可能で、ロングネック、ユニークなアライメントを採用したもの、全く新しいヘッドなど全てがここで見られる。
現状、新作の「Inovai 6.5(イノベイ6.5)」シリーズが見られるのもここだけだ。その手のパターが好みなら、チェックする価値があるだろう。但し、パンチが効いた価格なのでご注意を。
Leave a Comment