・タイトリストが「TSR」ドライバーシリーズに「TSR1」ドライバーを追加したことを発表

・「TSR1」は空力デザインと全体的な軽量化が特徴

・より速いヘッドスピードで飛距離を出すことが目的

・小売価格は599ドル(約78,000円)。先行予約は2月2日から、発売は2月23日


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タイトリスト「TSR1」ドライバーのローンチに驚きはない。「TSR2」「TSR3」「TSR4」がリリースされた時、タイトリストが軽量モデルとなる「TSR1」を2023年初頭に発売するという事実はあらかじめわかっていたことだ。小さな事だが親切にも、同社がこの“1”の対象ゴルファーに、“後継モデル”の発売に向けて準備していることを知らせてくれていたのだ。

これでみなさんのガマンも報われただろう。


タイトリスト「TSR1」ドライバーについて

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「TSR1」は軽量化により、タイトリストが良い意味で“中ヘッドスピードゴルファー”向けのスペックを実現している。より具体的に言うと、「TSR1」の中心的な対象ゴルファーとは、ヘッドスピード「40.2m/s以下」のことだ。

ここで伝えておくべきことが2つある。1つ目は、ヘッドスピード「40.2m/s以下」というのは全ゴルファーのおおよそ1/3で、軽量化は万人向けとは言えないが、「TSR1」は全くもってニッチなドライバーでもないということ。

そして2つ目は、中ヘッドスピードのゴルファーが主たるターゲットではあるものの、テーラーメイドと契約したネリー・コルダが数ヶ月に渡って「TSR1」を使っていたという事実。つまりこのクラブは、スピンの向上を必要とするゴルファーにも向いている。

では前置きが終わったところで、タイトリスト「TSR1」ドライバーの細かい部分をチェックして行こう。


タイトリスト「TSR1」ドライバー – エアロダイナミクス形状

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タイトリストでは、「TSR」ドライバーシリーズ全体を通じて「エアロダイナミクス(空力特性)」の改良に力を入れている。理由は、スイング中の空気抵抗が減り初速が上がるからだ。

この概念は分かりやすいが、以前にもお伝えしたように「エアロダイナミクス」の改良は、中ヘッドスピードのゴルファーよりヘッドスピードが速いゴルファーの方が実感できる。これら全ては運動物理学が決め手となっており、議論の余地もない。


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また、中ヘッドスピードのゴルファーにメリットがある「エアロダイナミクス」は、多くの層にとってはあまり意味がない。とはいえ、先ほども言ったように「TSR1」にフィットするヘッドスピードが速いゴルファーもいるし、そうした面々は、改良された「エアロダイナミクス」から恩恵を受けることになることも確か。

「TSR1」は形状を改良した結果、重心が少し高くなっているが、ターゲットゴルファーはスピン量が多い方がメリットを得られることから、これは必ずしも悪いことではないだろう。

さらに、他のデザイン上の微調整と組み合わせることで、弾道、スピン特性は程度の差こそあれ、「TSi1」とほぼ同じになるはずだ。


「マルチプラトーVFT」

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タイトリスト「TSR1」ドライバーは、「TSR2」と同様に同社の『マルチプラトーVFTフェース』を採用している。当初お伝えした「TSR」の記事で思い出す方もいると思うが、『マルチプラトーVFT』は、フェース全体で一定の初速を実現するためのフェースデザイン/形状のことだ。

この設計では、フェース周辺部とフェース全体に広がっている厚い部分と薄い部分を活用し、フェースの大部分で安定した(おそらく一定して高い)CT値を実現する一方で、フェースセンターでの初速を最大化させている。

『マルチプラトーVFT』は、数カ所の“激飛び箇所”があるのではなく、広範囲でしっかり飛ばすことを実現しているのだ。


ライトウェイト設計

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「ライトウェイト設計」を目的にしていることを考えると、「TSR1」の総重量が軽量なのも納得できる。

概要を大まかに伝えると、このモデルは他の「TSR」シリーズよりも軽量で長い。つまり、これはほとんどのゴルファーにとって初速アップにつながるということだ。そして、速いヘッドスピードで振られたドライバーはボール初速アップを実現することから、より飛距離も伸びるということだ。

もう少し細かく見てみると、「TSR1」ドライバーのシャフトは「TSR2」よりも0.25インチ長い。ウエイトは、全体で40gほど軽量になっている。そして、この重量差は「TSR2」よりも8g軽い純正ヘッドと軽量の純正シャフト、グリップが生み出している。

なお、純正ウエイトは9gだが、ヘッドは2g刻みで±6gまでの調整が可能だ。


タイトリスト「TSR1」ドライバー – 寛容性

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「寛容性」に関して言うと、まず軽量だったり、あるいはドローバイアス(「TSR1」はどちらにも当てはまる)なドライバーは、基本的に最も「寛容性」が高いドライバーではないということははっきりさせておきたい。軽量化と重心をヒールバイアスにすることで、MOI(慣性モーメント)は損なわれるのだ。

タイトリストにおけるもっとも「寛容性」が高い、あるいは少なくとも最もMOIが高いのは「TSR2」であり、「TSR1」は、「TSR2」と「TSR3」の間に位置する。つまり、「寛容性」がないわけではないが、最もMOIが大きなドライバーでもないということだ。

ただ、一般的な「TSR1」ターゲット層は、多少「寛容性」が低くても対応できるはずなので問題ないだろう。


純正シャフト

当たり前だが、ドライバーが軽いということは、ほぼ全ての部品が軽量である必要がある。

そこで今回のモデルでは、軽量「TSR1」ヘッドに加えて、超軽量の三菱「MMT SpeedMesh(MMTスピードメッシュ)」を装着。40gバージョンはR2、R、そしてSフレックスがあり、35gバージョンは(非常にソフトな)R3がある。

純正グリップは43gの「Tour Velvet Lite 360(ツアーベルベッドライト360)」だ。


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タイトリスト「TSR1」ドライバー – 価格・発売時期

タイトリスト「TSR1」ドライバーの小売価格は599.99ドル(約78,000円)。

先行販売は2月2日で、店舗での発売は2月23日からとなっている。