MyGolfSpyは、10年近くに渡って試打テストの手順やデータの処理法に多くの時間を費やし、磨きをかけてきた。すべてのゴルファーに役に立つ情報を提供することだけを考え、大手ゴルフメーカー数社の開発担当者に依頼し、共同でテストを行っている。

試打に参加してもらったテスターの数やそのショット数、データを分析する方法、クラブの分類、抽出方法は全て協力を得た専門家たちと意見を交わしながら作り上げた。

テスト結果は、どこよりも大規模かつ唯一無二の、100%独自データだ。

 

MYGOLFSPYのクラブテスト

MyGolfSpyはカスタムフィッティングを支持しているが、同時に大多数のゴルファーがフィッティングを行わないという現実もはっきりと認識している。

当初は、私たちもオリジナルクラブのみを対象としてMost Wantedテストを行っていたこともまた事実である。近年、多くのメーカーが調節可能なヘッドを開発し、豊富な種類のオリジナルシャフトをそろえているため、私たちのテストもフィッティングを行う方向にシフトさせてきた。

可能な限りテスターに合わせたフィッティングを行っている。フィッティングには、シャフトの入れ替え、ロフト／フェース角の調整、調節可能ウェイトの使用などが含まれ、可能な範囲内で、それぞれのテスターに適したクラブの選択を行っている。

 

テスター

テスターは、年齢やヘッドスピード、ハンディキャップ、技術レベルもさまざまだ。その中には、大学生や定年ゴルファーまで、MyGolfSpyの読者と同じようなアベレージゴルファーも含まれる。テスター数、ショット数、テスト時間など、テスト内容に関する詳細はMost Wantedテストの各ページで確認できるよう記載する。

 

テストのプロセス

テスターの疲労リスクを最小限に抑えながら、各テスターには複数のテストセッションを受けてもらい、全テスターとクラブを対象に有効なショットのサンプルを集める。また各テストにつき、3～8回のセッションを行い、テスターごとにクラブのグルーピングや試打の順番をランダムに変えて行う。

テスターには1本のクラブにつき3～4ショット試打をした後に、次のクラブに移ってもらう。明らかなミスショットによる異常値はショット数に含めず、各クラブにつき10～12のサンプル数（良いショットのみ）に達するまでこのプロセスを繰り返し行う。

各データはForesight GC Quadという測定器を使って収集する。テストの一貫性を保つため、ボールは全員が同じものを使用。セッションごとにボールを検査し、使い古したボールは取り替える。

テスト後はデータのエラーの有無を確認し、さらに異常値があれば「中央絶対偏差」という統計的手法で抽出する。異常値データを除外し、最終的な平均値を計算する。

 

結果とランキング

 基準となる測定項目（一般的な項目）の平均値を算出するにあたり、私たちはストロークス・ゲインド※という重要な指標を使っている。

※ストロークス・ゲインド：「スコアを何で稼いでいるか」という観点で、ドライバー、アイアン、アプローチ、パット などの技術力を示す指標

 

まず各ショットにつき、各テスターとクラブの組み合わせにおける平均ストロークス・ゲインドを算出するために、それぞれのストロークス・ゲインド値を収集する。

次に、テスターごとにパフォーマンスが良かったクラブ（平均ストロークス・ゲインドが最も高かったクラブ）を調べる。そして、90%ないし95%を信頼区間として、平均ストロークス・ゲインドが実際にパフォーマンスの良かったクラブと一致しているか確認する。パフォーマンスが良いと認めたクラブの数はテスターごとに異なる。1本だけ選ぶテスターもいれば、半分以上のクラブを選ぶテスターもいた。

 

Most Wantedテストの勝者は、統計的にも明らかにトップグル―プに入るクラブ（ストロークス・ゲインドを基準として）であった。私たちはもっと簡単に、最終的なランキングを「TRUE Rank」という方法で集計した。最終ランキングと共に、そのクラブをトップグループに選んだテスターの割合も掲載した。

 

データは本質を語る、と私たちは強く思う。だから、読者であるゴルファーの皆さんとデータを共有したい。シンプルで分かりやすくするために、「TRUE Rank」というランキング形式で示している。自分なりの解釈でもっと深く知りたい、自分に合った結論を出したいゴルファーのために、MyGolfSpyは全てのデータを公開する。

 

そう、これは「あなたのためのテスト」なのだ。

 

※このページはテスト方法に関する最新情報であり、適宜改定される。そのため、過去のテストには当てはまらない場合があるので注意してもらいたい。