ゴルファーは、良く飛んでグリーンでは思い通りにピタッと止まるボールが大好きだ。

ツアーで使われるプレミアムボールはそのニーズを満たしてくれるが、ボールメーカーは最先端技術で作られたボールなど必要としない、実質主義のゴルファー層が存在することも知っている。

今回で11代目になるスリクソンの SOFT FEEL(希望小売価格 19.99ドル / ダース)の売り文句は、「前モデルよりも飛ぶ、曲がらない、柔らかい」だ。

おまけにタイトリストとキャロウェイの同じ価格帯のボールと比べても、すべての面で優れているという。

 

性能を支える技術

飛距離が伸びたのは、コアに関する「E.G.G. 」という技術によるものだ。 これは中心部が柔らかいまま外側に向かって少しずつ硬くする技術で、実際には層ではないが、層と同様の効果を生む。

コアが柔らかいほどドライバーでスピン量が減るが、これは多くのゴルファーにとってキャリーが伸びることを意味する。

新しい「338スピードディンプルパターン」はより空気抵抗が少なく、ボールの直進性を保ってくれる。風の強い時は特に、だ。 さらに、SOFT FEEL の精度は飛距離を犠牲にしていないという。

これまでの2ピースボールのメリットは(安い)価格とそれなりの飛距離であり、最大のデメリットはアプローチショットで明らかにスピンがかからないことと、決して柔らかくない打感だった。

スリクソンの新しいアイオノマーカバーはより薄くて(0.063インチ)、より柔らかい(硬度57)ので、チップショットやピッチショットで溝にしっかり「噛んで」くれる。

 

比較データ

おそらくメーカーは、自社製品が「勝つ」ようにデータを作成(あるいは改ざん)しているのだろう。しかし、一部の賢い消費者はデータそのものでなく、データの裏側だけを見ているのだ。

とは言え、スリクソンは独立したテスト施設であるGolf Laboratoriesと契約し、ロボットテストで収集した情報に基づいて「SOFT FEELはタイトリスト Tour Soft(34.99ドル/ダース)やキャロウェイ Supersoft(21.99ドル/ダース)よりも真っ直ぐ飛んで、アプローチでよりスピンがかかる」と謳っている。

本当の勝者と敗者を決めるために計測データを苦労して深堀りする人もいるかも知れないが、SOFT FEELは確かに上記2モデルに匹敵するボールであり、低価格帯としては十分価値ある製品と言えるだろう。

Golf Laboratoriesでのテストにおいて、SOFT FEELはドライバーで実際に約1ヤード遠くに飛んだ。(ヘッドスピード37.5m/s、キャロウェイ Rogue 10.5度 Rフレックスを使用)

アイアンでは、SOFT FEELはTour Softより正確で飛距離も数ヤード長く、飛距離は同等だったがSupersoftよりも正確だった。(ヘッドスピード33.5m/s、テーラーメイド M4の7番アイアンを使用)

優れた精度と高い安定性を持つSOFT FEELは、常に良いパフォーマンスをもたらすはずだ。

アプローチショットのスピン量に関しては、SOFT FEELはSupersoftよりもわずかに多く、Tour Softよりも14%多かった。(ヘッドスピード36MH、タイトリスト SM6  56°を使用)

スリクソンの SOFT FEELシリーズは、現在SOFT FEELとSOFT FEEL Ladyの2モデルがあり、カラーは各2色展開だ。 SOFT FEELは「ソフトホワイト」と「ツアーイエロー」、SOFT FEEL Ladyは「ツアーホワイト」と「パッションピンク」がある。

本当に必要な機能を優先し、高価格ではないボールを選ぶゴルファーは確かに存在する。

プレミアムボール市場の競争が激しいことを踏まえて、メーカーは「ゴルファー全員がツアーボールを使う」というマーケティング戦略から、ゴルファーのニーズに合わせた差別化戦略へとシフトしつつあるのだろう。

あなたは、どう考えるだろうか。

 

価格・発売状況

スリクソン SOFT FEELボールは現在発売中、 小売価格は1ダース19.99ドルだ。