ここ数年、女性ゴルファーの増加促進企画が増えている。米国では、LPGAによる#inviteHERを促進しており、毎年6月4日には女性ゴルファーデーといった、女性ゴルファーの強化月間がある。
英国ではR&Aが、「This Girl Golfs」「Golf Girls Rocks」「Drive Women’s Golf」「We Love Golf」などの他の取り組みとともに「Women in Golf Charter」を立ち上げた。
ところがこうした取り組みにも関わらず、長きにわたり女性ゴルファー人口は25%程度で、わずかしか増加していないのが現状だ。
ゴルフを始める女性がもっと増えると思われていたが、なぜ増加しないのだろうか?
少なくても女性はゴルフを始めようとはしているものの(初心者の35%以上は女性)、ゴルフを始めた人が熱心な女性ゴルファーへ成長するのには大きな壁が存在する。なぜ、ゴルファーと呼べる女性の比率は低いのだろうか?
まず、女性に対するゴルフ界の取り組みはまだ十分でないという現実がある。
現在実施されている施策の多くは女性をコースに呼び込むことに注力しているが、女性がゴルフを離れた後にどんなことが起こるのかを十分に考慮すべきではないだろうか?
ゴルフ場の文化を変えることは、女性をゴルフに引き止め、継続してプレーしてもらう上でより重要な役割を担うことに疑う余地もないが、ここから一つずつ考えていこう。
女性たちに手を差し伸べ、どんなサポートが必要なのか聞くべき人は誰?
女性の氏名とメールアドレスを取得し、しっかりフォローしよう。未来のゴルファーたちと交流し、ゴルフの継続を阻害するものは何かを理解しようとする。
ゴルフをもっとプレーしてもらうための懸念事項や制限があるのであれば、それらの対応策を模索するのだ。
他のゴルファーと同じように女性を扱っていないか?
女性に数多くプレーしてもらうことを遠ざけている大きな課題の一つが、女性を重要顧客や本気ゴルファーと同等にもてなしていないことだ。
大抵はすぐに女性ゴルファーを蚊帳の外に置いてしまう。そうではなく、ゴルフにとって女性は価値が高く、プレーしてもらいたい存在であることを彼女たちに知ってもらわなくてはならない。
こうした動きは、女性ゴルファーにとってゴルフ場をより魅力的なものにするという改革に向けたアイデアを引き出すかも知れないのだ。
コースにはどのような女性向けゴルフ用品があるか?
多くのコースは、女性ゴルファー向け商品の品揃えに限りがある。
これは顧客として低く見られていると感じさせている。コースに行くと、女性ゴルファーが選べるブランドは1つか2つであることが多く、カラーリングも型にはまったものばかりだ。
女性向けのゴルフクラブをフルセットで準備する必要はないが、女性ゴルファーが試打できるくらいのウッドやアイアンを用意しておくことで、女性ゴルファーが自分たちを「ついで」と感じることはないだろう。
私たち女性は、無下に扱われることだって分かるし、取り繕うだけならまたそのコースを再訪することはないのだ。
女性ゴルファーに対する割引はどのようなものがあるか?
ゴルフをしたい女性には割引を実施するべきだ。男性か女性の友達を同伴した時のディスカウントでも良いし、女性が子供を連れてきた時に割引でも良い。
決まったラウンド数をプレーしたり、練習場でたくさん練習することで割引するという方法もあるだろう。
結果として、女性ゴルファーが練習する時の費用を軽減するだけでなく、彼女たちをファンにすることもできるのだ。
どのようなドレスコードを設定しているか?
もしあなたがレギンスやタノースリーブ(袖のないゴルフウェア)を禁止しているパブリックのゴルフ場を運営しているなら、30代・40代世代の女性を受け入れるつもりがあるのか自問すべきだ。
私たち女性の多くはレギンス好きだ。そして、ノースリーブが好きな女性もいるし、女性の多くは、礼儀作法に基づくゴルフ特有の規則を忠実に守るというだけの理由で、高いお金を払ってまでゴルフというスポーツにお金をつぎ込むつもりなどない。
本当の初心者向けのティーは設置されているか?
ほとんどの初心者は、白ティーからですらプレーできないので、ゴルフ場はより初心者に優しいティーを設置することを検討すべきだろう。
そして、あなたのコースはパー3のコース設定にすることは可能だろうか?
そうすることでプレーファーストになるし、ビギナーがティーグランドからプレーすることが可能になる。私は何度も見てきたが、ビギナーはフェアウェイの真ん中にドロップさせられてプレーすることもないのだ。
子育てへの対応はしているか?
子育て、これについては真剣に考えている。スポーツジムは子育て対応しているのに、どうしてゴルフ場はしていないのか?練習したり、2、3時間ほどプレーする間に、子供を預けられるようになることを想像して欲しい。
フルタイムでの仕事と母親を両立することに何とか帳尻を合わせている女性が多いだけに、施設内のチャイルドケアは、女性がゴルフコースで多くの時間(そしてお金)を費やす動機となる。父親も気に入るはずだ。
そして、これに対して費用負担させるべきではなく、こうした選択肢があることで、女性が事前に計画を立てたり、ベビーシッターに依頼する必要もなくなるだろう。
ゴルファーがのびのびとできる柔軟性を持つことで、きっと予約も増えるはずだ。
女性向けの法人割引はあるか?
かつてないほど女性経営者と女性経営層は増えており、彼女たちもクライアントや従業員にゴルフを楽しんでもらいたいと思っていることは確かだろう。
彼女たちの企業発展の一部としてゴルフを奨励することで、目に見えない障壁を打ち破ってきた女性たちをサポートしよう。
既成概念にとらわていないか?
なぜ現状維持を良しとしているのだろうか?
他とは違ったことをして、もし失敗したらまた別のことにトライすれば良い。試したことが成功しないから諦めるというミスを犯すゴルフ場が多すぎる。
意見求む
上記のアイデアを試したことがあるゴルフ場を運営しているか、そういったコースで働いていますか?成功したことや失敗したことをぜひコメントください。
また、実施したところ成功した施策についてもお知らせください。
女性のゴルフが発展するのは、ともに発展させるためにそれぞれの役割を果たしている私たち次第。ですから、アイデアを皆で共有しましょう!
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