皆さんはゴルフに関するさまざまな疑問を抱えているはずだ。MyGolfSpyの新コーナー「#Ask MyGolfSpy」では読者の皆さんから頂いた質問に答えていきたい。
今回のトピックは「ゴルフボール」。私たちのインスタグラムやツイッター、フェースブックでも取り上げているのでぜひチェックして欲しい。
ASK MYGOLFSPY−ゴルフボール
あらゆるハンディキャップに最適なゴルフボールはあるか?
ハンディキャップに直結するボールのパフォーマンス属性はないと思っている。どのハンディキャップでも、弾道を高くしたいとか、低くしたい、スピン量を増やしたい、または減らしたいという人がいるはずだ。
そういった意味でハンディキャップとの関係があるとすれば、それは「価格」だろう。ボールを頻繁に失くす人にとっては、プレミアムボールは悩みの種になってしまうが、価格重視のボールや中古の高品質ボールを使うことで解決することができるかもしれない。
コンプレッション(硬度)は重要か?一般的なブランドのコンプレッションは?
ここでは2つの質問に答えていこう。
もちろん、「コンプレッション(硬度)」はボールに欠かせない要素だ。コンプレッションは「速度」と「打感」の両方と深く関係している。「高コンプレッションボール」はドライバーショットで初速が出るのが特徴で、「低コンプレッションボール」はよりソフトな打感を提供し、アイアンの距離が伸びる傾向がある。
また、低コンプレッションボールは、スピン量が低くなるという特性もある。
多くのブランドがさまざまなコンプレッションのボールを揃える中、打感の好みに応えるためにソフトなコンプレッションのモデルが存在するが、「中〜高コンプレッションボール」のような「性能」は期待できないことは言及しておいた方が良いかもしれない。
フィッティングの観点から言うと、ヘッドスピードの遅いプレーヤーはより硬いゴルフボールが合う場合があるが、スピードの速いプレーヤーは柔らかいボールを過度に圧縮し過ぎることにより、初速と飛距離を失うことがよくある。
PGAツアーで使用されるすべてのボールが「コンプレッション80以上」、ほとんどが「90」に近いかそれ以上なのには理由がある。
ハンディキャップ10以上の人にとってボール選びは重要か?
スコアメイクを目指すなら「ボール」は非常に重要だ。アマチュアの私たちのプレーはツアープロのような一貫性はないが、「良い(素晴らしい)ショット」を打つことは可能だ。
「あなたのベストショットが報われるべき」というタイトリストの言葉には賛同する。高性能で高品質のボールを使えば、確実にスコアメイクに良い影響を与えることはできるだろう。
ロングクラブで低スピン、ショートゲームで高スピンにするには?
「スピン量」の差はゴルフボールの「レイヤー(層)」間の硬さの違いと、インパクトの瞬間にエネルギーがどれだけ深く伝達されるかによって変わる。
例えば、ドライバーなどの長いクラブで生まれる初速ではエネルギーはコアまで到達する。ということは、スピン特性は主にインナー/アウターコア、またはコアと内側のマントル層の間の関係によって変わるということになる。通常、「柔らかいコアの上に硬い層を覆う」ことで、より低スピンに近づくというのが定説だ。
一方グリーンに近づくほど、アプローチショットでロフトの多いクラブを使うことになるが、その時は「柔らかいカバー」と、「硬いマントル層」の間の層においてほぼ全ての作用が完結する。硬いより柔らかい方がスピン量が増える。さらにその「硬さの差「が大きいほど、スピン量が増える。
4レイヤーや5レイヤーのボールの必要性は?
答えは前の質問に関連している。レイヤー(層)が増えると、クラブに合わせてスピンを調整することが可能になる。
初速によって相互作用する「硬いレイヤー」と「柔らかいレイヤー」を組み合わせることにより、より繊細なスピン特性を引き出すことができる。増やせば良いというものではないが、レイヤー(層)が増えるほど恩恵を受けるゴルファーがいるのは事実だ。
また、同様の効果が得られる他の選択肢として、ブリヂストン「TOUR B」シリーズと3ピースのプレミアムボール(タイトリスト「Pro V1」と「AVX」)があるが、これらはコア自体に段階的な硬度設計を採用しており、内側から外側に向かってコアが徐々に硬くなっている。フォンダンショコラのようなものだ。
しかし、レイヤー(層)を増やすとより製造工程が複雑になることは言及しておきたい。製造プロセスや品質に影響する可能性は十分に考えられる。
正しいボール選びに欠かせない要素は?
たったひとつを挙げることはできないが、ショットの大半はグリーンから100ヤード以内なので、グリーン周りからスタート、ロングアイアン、そしてドライバーという具合で検討するのが理にかなっている。
「弾道」と「スピン」のニーズはさまざまであり、すべてのクラブに適したボールはないため、最も効果を発揮できる領域を優先することが重要。経験則として、アイアンでフィッティングしてから、調整機能を活用してドライバーでフィッティングするのが理想だろう。
ボールの傷はパフォーマンスにどの程度影響するか?
数字で表すのは難しいが、ボールの傷によるダメージ度合いは損傷の表面積と深さによる。
小さなな表面の摩耗は大したことはないが、私たちのテストからも分かるように、擦り傷がエアロダイナミクス(空気力学)やボールの飛びに影響を与える可能性はある。
補足として、ボールはダメージの反対側に曲がると言われる(たとえば、ターゲットラインに対して右側にダメージがあるボールは左に曲がる)。
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