秋ごろになれば新作発表が多くなるだろうが、新型コロナウイルスの感染拡大の副作用として、2020年はウェッジ(他に何もない)の年となっている。
テーラーメイドはカスタムウェッジプログラムのMyMG2を発表。ボーケイのWedgeworksからは約一ヶ月半遅れながら今年一発目のスペシャルリリースがあり、そして今週、キャロウェイがJAWS MD5 RAWウェッジをリリースし主力ウェッジを拡充した。
キャロウェイのJAWS MD5ウェッジとは?
キャロウェイがシンプルなネーミングを崩さなかったことには感謝したい。ネーミングを見れば、ほぼ想像がつくはずだ。
今回の新作はJAWS MD5ウェッジであり、昨年秋にリリースされたオリジナル版で採用されたテクノロジーがそのまま搭載されているものの仕上げがロウフィニッシュ、つまり基本的にフィニッシュ(仕上げ)が施されていない。
ご存知だと思うが、ロウウェッジは錆びる。しかしキャロウェイのために言っておくと、同社は錆びるとスピンが増すという俗説のためにロウフィニッシュにしているわけではない。
錆びてもスピンは増えない。
キャロウェイではその代わりに、MD5のロウバージョンは、多くのツアープレーヤーが好む光沢を抑えた見た目に加え、仕上げが施されたウェッジと同じハイスピン性能とスピンの一貫性を実現するとしている。
こっちの方が、全く筋が通っているだろう。
認識しなければならないことは、メッキ加工されていない(ロウ)ウェッジは一般的に仕上げが施されたものよりも早く磨耗するということ。ツアープロならタダでいくらでも手に入るが、みなさんはそうではないだろうから、そこが検討事項ということになるはずだ。
今回のJAWS MD5 RAWウェッジは、ロフトが50度から62度までと通常のMD5シリーズの全スペックを網羅しているわけではないが、大部分は網羅している。
またいつもながら残念なことではあるが、レフティモデルは選択肢が少ない。このRAWモデルでは52度、56度、60度のSグラインドのみに対応している。ともかく試せば気に入るはずだ。
同情するわけではないけど、RAWモデルのWグラインドを好む人なんていないだろう。
新ロフト/グラインドが2スペック追加
JAWS MD5 RAWウェッジの注目点はフィニッシュ(仕上げ)だけではない。新たに2つのロフト/グラインドが追加されている。
これまでのXグラインドは、ヒール・トゥ・そしてトレーリングエッジが削られたハイバウンス&ワイドソールのウェッジで、58度と60度のみの展開だった。
しかし、グラインドの多用性を考えればSWのロフトもあるべきだろう。というわけで、今回のRAWモデルには54度と56度もラインナップした。
もう一つの新オプションは、ハイロフト(58度と60度)でローバウンス(8度)のTグラインドだ。同社によれば、Tグラインドは三日月型のソールで、トップラインに厚みがあり、重心が高めに設定されている。
一般的に重心が高いと低弾道、高スピンとなるが、これは上級者がハイロフトのウェッジに求める弾道だ。
新グラインドが同時に追加されたのは偶然ではない。XグラインドとTグラインドの組み合わせは、タイトなライに対応できるローバウンスのLWと多用性があるハイバウンスSWをミックスしたいプレーヤーにとって最適だからだ。
以前もお伝えしたが、コースはあなたのスイングなど考慮してはくれない。ショットに選択の余地がない場面はつきものなのだから、コースが求めるあらゆるタイプのショットが打てるようにウェッジをセッティングした方が良いだろう。
JAWS MD5 RAWウェッジの発売時期と価格
キャロウェイのJAWS MD5 RAWウェッジは、右利き用として50度(Sグラインド)、52度(Sグラインド)、54度(S、Xグラインド)、56度(S、Xグラインド)、58度(S、X、Tグラインド)、60度(S、T、Xグラインド)、62度(Cグラインド)がラインナップ。レフティモデルは、52度(Sグラインド)、56度(Sグラインド)、そして60度(Sグラインド)のみとなっている。
定価は159.99ドルで発売日は6月4日。
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