クリーブランド「LAUNCHER XL HALO(ランチャーXLハロー)」メタルウッド−重要ポイント

・次世代メタルウッドのポイントは「やさしさ」

・全モデルに『ソールグライドレール』と独自の『リバウンドフレーム』を搭載

・フェアウェイウッド、ユーティリティーともに8月20日より発売中


クリーブランド「Launcher XL Halo」メタルウッドは、控えめに言って、別カテゴリーのクラブに仕上がっている。

ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティーを同時に発売することは、オールド・トム・モリスが最初にブラッシー(2番ウッド)、スプーン(3番ウッド)、クリーク(5番ウッド)をセットでお披露目した頃からのゴルフ界の伝統とも言われる。しかし、クリーブランドは伝統を破った。

新作「Launcher XL」ドライバーを発表してから1週間後に、同社は「Launcher XL Halo」フェアウェイウッドとユーティリティーを発売する。

同時に発売しなかったのはなぜか?

その理由は簡単。ニュースは1回より2回の方が、インパクトがある。


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クリーブランド「XL HALO」メタルウッド

メタルウッド製品がサーカスのパレードのように次から次へと発売されるのを想像してほしい。何より盛り上がるし、先頭者(ドライバー)は常にパレードの“スター”だ。

その後ろを練り歩くフェアウェイウッドは“ジャグリング要員”で、ユーティリティーは“象の後ろを歩くスタッフ“といったところか。

まずは「Launcher XL Halo」という名前から紐解いてみよう。「Halo」という名は、さかのぼること2005年前後のクリーブランドの“レガシー(遺産)”といっても過言ではない。

「Halo」ユーティリティーは、クリーブランドでこれまでで最も売れたクラブの1つであり、「へこんだクラウン」を備えた初のクラブだった。

同社は2年前「Launcher Halo」ユーティリティーの発売を機に「Halo」というネーミングを再度採用した。ちなみに、このモデルはMyGolfSpyの2021年『Most Wanted ユーティリティーテスト』で下から2番目という結果に終わった。

そして今、「Halo」というモデル名はフェアウェイウッドと、「Hy-Wood」と呼ぶ彼らの新モデルに使われている。


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ご想像の通り、フェアウェイウッドのテクノロジーはドライバーと同じだが、「Halo」ユーティリティーも同じだ。

では、そのひとつ『グライドレール』から始めよう。


「LAUNCHER XL HALO」フェアウェイウッド:グライドレール

Haloは「High Angle Lift Off」の略だ。『グライドレール』は、2019 年「Launcher Halo」ユーティリティーで初登場した。

ソールに搭載された「ツインレール」により、ラフからの滑りを良くしダフリを防ぐ。これはれっきとしたテクノロジーであり、2021年は「Launcher XL Halo」フェアウェイウッドにこの『グライドレール』を搭載した。

「フェアウェイウッドに『グライドレール』を装備することで、ドライバーテクノロジーのミニ版を搭載しただけでは達成できなかったパフォーマンスの向上を実現することができる。」とクリーブランド社チーフエンジニアのダスティン・ブレッケ氏は言う。「設計の意図は、“ダフリ”や“ザックリ”などのミスに強くすること。」


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ゴルフコースでは予想だにしないショットが出たりするものだが、パーセーブが確実なロングホールで前の組を長く待った後、フェアウェイウッドをダフることは結構ある。

「誰も“ザックリ”や“ダフり”を望んではいないが、特に初級者にとってはそう簡単なことではない。『グライドレール』は、インパクト時にバウンスが機能し、その直後のソールの抜けをサポートする。これにより、フルスピードでボールにインパクトするための時間を(ほんの少しだが)確保することができる。」(ブレッケ氏)

もちろんコブラが数年前から「レールテクノロジー」を駆使していることをみんな知っているよね?

「だからといって、すべてが模倣ではない。」とブレッケ氏は言う。「純粋に設計の観点から言って、製品毎に異なる設計上の制約がある。例えばフェアウェイウッドの場合、『ヘッドの大きさ』を考慮しなければならない。ヒールトゥが長く、ヘッドに厚みがあり、ヘッド体積がある。『グライドレール』がこの新しいヘッド形状でどのように機能するのか考えるのが我々の仕事だ。『グライドレール』のメリットを活かすために、どのように設計すべきかと。」


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ビッグヘッドとリバウンド

「Launcher XL」ファミリーは、基本的に「初中級者向けモデル」のため、同じ“DNA”がたくさん共有されている。一番の特徴は、大きなヘッド。「XL Halo」は、数あるフェアウェイウッドの中でも前後の長さ(フェースから後方)が最大級で、かつ初級プレーヤーに希望を与える厚味のあるフェースを備えている。

「(XL Haloは)非常に大きく、やさしく、自信を引き出してくれる。スイートスポットをはっきりと意識できるだろう。」(ブレッケ氏)

その大きなヘッドにより、ウェイトがヘッド周辺に配置され、MOIが上がる。同社は「Launcher XL Halo」のMOIを3番ウッドで3,338g/cm 2を実現した。これは、同社の前世代モデルよりも19%も増加している。


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「Launcher XL Halo」は『リバウンドフレーム』も備えている。これは、スリクソンやクリーブランドの象徴でもある初速を上げるテクノロジーで、「Launcher XL」 ドライバーやスリクソン 「ZX」 のラインナップでも採用されている。

すでに詳細は説明したが、一言で言えば、『リバウンドフレーム』とは、弾性と剛性を融合させた、言ってみれば“初速を劇的にアップさせるスーパートランポリン”のようなものだ。

変厚の弾性フェース面が、剛性の高いフレームによって支えられている。硬い剛性フレームはフェース後方の『フレックスゾーン(たわみやすいエリア)』にも設置され、残りの高剛性部分でしっかり受け止める。

また、ドライバーと同様「Launcher XL Halo」フェアウェイウッドにも『Action Mass CB』を搭載。簡単に言えば、シャフトの手元に8グラムのウェイトを装着することによりクラブヘッドが少し軽く感じるため、ダウンスイング中によりクラブをコントロールしやすくなる、と言うカラクリだ。

ドライバーとは異なり、「Launcher XL Halo」フェアウェイは『Hi Boreステップクラウン』が採用されている。そのステップ構造により、クラウンをへこませることで、CG(重心)が押し下げられて、「Hight Angle Lift Offs(HALO)」が生み出される。


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「HY-WOOD」とは?

クラブ作りは常識から逸脱してはじめて“偶然”が起きるという。そして、その後があるとすれば“トレンド(流行)”の始まりだ。

「Launcher XL Halo Hy-Wood」はまさにそのトレンドの始まりかもしれない。

2008年に、ウィルソンから「Fybrid(ファイブリッド)」をもらったことがある。それは典型的なフェアウェイウッドと呼ぶには「ユーティリティー」だし、、典型的なユーティリティーと呼ぶには「フェアウェイウッド」だったので、その名前が付けられた。

最近では、キャロウェイが「Super Hybrid」を発表してくれた。クリーブランドはというと、18度の「Hy-Wood(ハイウッド)」でこのカテゴリーに参入する。


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「(Hy-Woodは)もちろん、フェアウェイウッドがうまく打てないプレーヤーのためのクラブだ。『Hy-Wood』はフェアウェイウッドよりはアップライトで、ヘッド形状が大きく、ボールを高く打ち出すのに十分なロフトが備わっている。」(ブレッケ氏)

ゴルファーにとって、フェアウェイウッドはクラブの中でも“威圧的”で難しいクラブだ。私は文句ひとつ言わずレッスンに通い、練習に時間を捧げた。

だけど、どれも助けにはならなかったし、いまさらフェアウェイウッドを上手く打てるようになるには歳を取りすぎている。だから、「Hy-Wood」が近道かもしれない。

ロフト18度のモデルを比較すると、標準仕様の「Launcher XL Halo 3番ユーティリティー」と「XL Halo 5番フェアウェイウッド」とは同じロフト角だ。

しかし、(Hy-Woodの)シャフトレングスは3番ユーティリティーより長く、飛距離が期待でき、5番ウッドよりも短くなっているためコントロール性能に優れる。「Hy-Wood」のヘッドは143ccで、3番ユーティリティーと同じだが、フェアウェイウッドの形状とはわずかに異なっている。


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どんな“トレンド”においても、本当に必要なものかどうか?が重要だ。しかし、誰かの役に立つのであればトレンドとして名を馳せるだろう。


クリーブランド「Launcher XL HALO」ユーティリティー基本情報

「Hy-Wood」だけでなく、「Launcher XL Halo ユーティリティー」もフェアウェイウッドと同じ技術を多く共有している。共通する大きなヘッドとやさしさを実現するヘッド周辺のウェイト。MOIは約3,000g/cm2で、前モデルに比べて21%増加した。

この「ユーティリティー」は、フェアウェイウッドと同じ「HT1770可変スチールフェース」と「17-4ステンレススチールボディ」を装備。また、『グライドレール』や、スピードを促進する『リバウンドフレーム』、低重心を実現する『HiBoreクラウン』、スイング中のコントロールに役立つ『Action MassCB』を搭載している。


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さらに、同社はユーティリティーとフェアウェイウッドの両方で「Accuracy Build」と呼ぶカスタムサービスを利用可能とした。これは、0.5インチ短いシャフトが選べるオプション。

「初級者のほとんどは、とにかく遠くに飛ばしたいと思いがちだ。『Accuracy Build』は、一貫性を高めるために意図的にヘッドスピードを少しだけ遅くするためのオプションだ。」(ブレッケ氏)

同社のフィッティングカートには「Accuracy Build」用のオプションが用意されていて、ドライバー、フェアウェイ、ユーティリティーのすべてで試すことができる。小売店で購入できるのは標準オプションのみのため、このオプションが欲しい場合は、同社カスタム部門に注文する必要がある。


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クリーブランド「Launcher XL HALO」スペック、価格、販売予定

クリーブランド「Launcher XL Halo フェアウェイウッド」は、3番ウッド(15度)、5番ウッド(18度)、7番ウッド(21度)の3つのロフトがそろう。

シャフトはProject X「Cypher 55」で、S(60グラム)、R(54グラム)、およびA(54グラム)フレックスのオプションがある。レディース用のロフトも同じスペックで、シャフトは、50グラムの「Cypher55」レディースシャフトに変わる。

メンズの3番ウッドと5番ウッドは、左利きと右利き用がある。7番ウッドは右利きのみ。レディース用は、3つ共右利きのみだ。レフティーの女性は、3番と5番のみカスタムオーダーすることができる。


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「ユーティリティー」は、メンズ・レディース共に3番(18度)から6番(27度)まで、3度ごとにロフトが設定されている。前述のように、「Hy-Wood」モデルは18度でメンズのみ。

オリジナルシャフトは、Project X 「Cypher Hyb」。S/Rフレックスは74グラム、Aフレックスは60グラム、レディースフレックスは52グラム。

「Hy-Wood」は、3番及び4番ユーティリティーと同じように、レフティーもそろう。ただし、レディース用レフティーが欲しい場合は、カスタムオーダーのみの対応となる。


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ゴルフプライド「Tour Velvet 360」は、メンズラインナップのグリップ。レディース用グリップは、軽量の「WinnDri-Tac」だ。

クリーブランド「Launcher XL Halo フェアウェイウッド」の価格は229.99ドル。「Halo Hy-Wood」は219.99ドルで、「Halo ユーティリティー」はそれぞれ199.99ドル。

8月20日より発売中。