コブラ限定版「BLACK」ドライバー&ウェッジ
・「LTDx」ドライバーと「KING COBRA」ウェッジに新作限定ブラック仕上げを追加
・ドライバーは真っ黒なカラーリングでシャフトは「LINQホワイト」
・「KING COBRA」ウェッジシリーズは、サテンブラックの『QPQ』仕上げ
・価格はドライバーが599ドル、ウェッジは149ドル
・発売中(限定)
コブラの限定「BLACK」ドライバーとウェッジは、興味をそそると同時に予想できたものだ。
これは、「KING COBRA」ウェッジが発売されて約1年経つことからも想像がつく。そしてメーカーは、彼らの用品、特にウェッジに対し、見た目で2年目の販売促進をかけることを必要としているわけで、新しいコブラの限定「BLACK」ウェッジは、確かにそれに当てはまると言えるだろう。
こうした明らかにギミック(仕掛け)的な販促は、発売から2ヶ月しか経っていないドライバーにとっては異例なことだ。これがコブラでなければ、「一体どうしたんだ?」ということになる。
ところが、アメリカのテレビドラマシリーズで知られる破天荒コーチのテッド・ラッソが色んな言い回しをするように限定カラーのドライバーを投入することで知られるコブラなら、これは“通常営業”と言えるだろう。
コブラ「LTDx BLACK」限定ドライバー
コブラは全ての「LTDx」ドライバーシリーズに、この新しいブラックカラーを施している。ドライバーを見てみると、フレーム、カーボンファイバークラウン、フェースはこの2ヶ月見てきたものと同じブラックカラーだが、サイドのホワイトとオレンジはグレーになった。
違いはクラブを裏返すと一目瞭然。従来の派手なオレンジとホワイトのソールアクセントとオレンジのソールにあるウエイトが全てブラックとグレーになっている。これなら、「ステルス」と言えるだろう。
この冬にかけて「LTDx」シリーズを深掘りしてきたが、ここでは要点だけお伝えする。
「LTDx」シリーズは、「複合素材構造」で、「RADSPEED」よりもカーボンファイバーを30%以上も使用しており、軽量で強靭なチタンシャーシが採用されている。『PWR-CORE』テクノロジーは、ドライバーと対象ゴルファーに応じてウエイトを戦略的に配置している。
「LTDx LS」はヘッドスピードが速いプレーヤーに向けた低スピンタイプ。重めの『PWR-CORE』を搭載し、低スピンと初速アップを図るためウエイトを浅重心にしている。
また、シリーズの中では最も「寛容性」が低い。「LTDx MAX」は名前の通り非常に「寛容性」が高いタイプ。軽めの『PWR-CORE』を採用しており低/深重心になるようにしている。またシリーズの中でも最もドローバイアスで、『可変式ウエイト』も搭載している。
そして「LTDx」はご想像通り、シリーズの真ん中に位置する。「LTDx MAX」ほど易しくはないが、コブラによればボール初速と打ち出しの組み合わせはベストだ。
スペックと発売時期
コブラによると、「LTDx」ドライバーシリーズはブラックで統一され、「洗練され、エッジの効いた」見た目になっている。往年のデヴィッド・ニーヴンと若き日のミッキー・ロークを掛け合わせたような感じ。若い人たちは調べてみてほしい。
※デヴィッド・ニーヴン:ロンドン出身の俳優。「スクリーンの粋の化身」と称された。
※ミッキー・ローク:ニューヨーク出身の俳優。80年代にはセックスシンボルと称された。
各ドライバーには、カスタムでブラック仕様のラムキン「Crossline(クロスライン)」グリップとUST- Mamiyaのホワイト「LINQ」シャフトが装着されている。洗練されてエッジが効いているかは分からないが、この組み合わせはかなりイケてるとは言えるだろう。
この洗練されエッジが効いていてイケてるモデルは599ドル。一見地味でエッジが効いているものとは逆のスタンダードな「LTDx」シリーズからは100ドル高くなっている。
コブラの限定「LTDx BLACK」ドライバーは店舗とネットで発売されている。
コブラ「BLACK KING」限定ウェッジ
想定されたのは、発売1年の「KING COBRA」ウェッジの新仕上げの方だろう。新仕上げで新作2年目のウェッジ販売を向上させることが、ゴルフメーカーの一般的な戦略であると言って何の問題もないだろうが、ここで興味深いのはコブラが選択した仕上げ。
コブラは、ホーガンやモルトビーなどとともに『DBM(ダイヤモンド・ブラックメタル)』をブラックサテン仕上げとして採用している。
『DBM』は、コーティングではなくスチールに埋め込まれ仕上げているという点で非常に高価。『DBM』は『PVD』よりも約7倍の耐久性があり(ちなみに『PVD』も非常に耐久性に富んでいる)、悪く言うと摩耗しやすい黒色酸化物やブラックニッケルよりも圧倒的に耐久性があるのだ。
しかしコブラは、この「BLACK KING」ウェッジに『QPQ』という全く違うアルファベットの仕上げを使用している。
『QPQ』は“クエンチ・ポリッシュ・クエンチ”の略で、その名の通り3ステップの工程から成る。まず、アイアンのヘッドを華氏1,300度の融解された塩・窒素・炭素溶液に2時間ほど急冷する。
その後、水洗いして冷却し、表面の凹凸をなくすように研磨。そこから、新しい酸化塩浴で再び急冷させる。すると、そこから取り出した時点で、滑らかなブラック仕上げが金属の表面に施されているというわけだ。
仕上げという点で、『DBM』と同じと言える。
コブラ「BLACK KING」限定ウェッジラインナップ
「BLACK KING」ウェッジもコブラが昨年3月にリリースした同じもので、同社が『スネークバイト・グルーブ』と名付けたものが搭載されている。
コブラによると、『スネークバイト・グルーブ』は以前のウェッジよりも溝が深く幅広になっているという。また、ロフト角が低い48度から54度のウェッジはスタンダードな溝の配置になっているが、56度から60度のウェッジはフェース全面に溝が施されている。
加えて、コブラ「BLACK KING」限定ウェッジは同じく3つのグラインドオプションをラインナップ。「バーサタイル・グラインド」は想定通りラインナップの真ん中に位置するグラインドで、汎用性を持たせるため(ソールの)ヒール、トゥ、トレーリングエッジ部分が削られている。
「クラシック・グラインド」はヒールからトゥにかけて徐々に削られており、リーディングエッジは丸みがある。このグラインドは入射角が鋭角のゴルファー向けで、汎用性はないが、クラブがダフることなく芝を滑らすことが可能だ。
「ワイドロー・グラインド」も、名前の通りワイドソールでローバウンスのグラインドになっている。このグラインドはバンカーショットや地面が柔らかい場面に合っている。
スペックと発売時期
「KING COBRA」ウェッジの全ラインナップは、新しい「ブラックサテンQPQ」仕上げで、シャフトはスタンダートとワンレングスがある。しかしフルラインナップとなるのは、右打ちか左打ちか次第。
右打ち用は、3つ全てのグラインドがあり、ロフト角は48度から60度までの2度刻みで、左打ち用は、52度、56度、60度の「バーサタイル・グラインド」のみとなっている。
コブラ「BLACK KING」限定ウェッジには、標準のラムキン「Crossline(クロスライン)」グリップとKBS「Hi-Rev 2.0」スチールシャフトが装着されており、価格は1本149ドルと通常モデルと同額で発売中。
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