もし、あなたの年齢が55歳以下だったら、この記事は必要ないかもしれない。
ドライバーのヘッドスピードが38m/s以上の人も、読まなくていいだろう。
PXGの記事を読んで、その価格を見て怒りが込み上げてくる人も、お勧めしない。
XXIOはPXGほどではないが、近いものがある。ドライバーは1本850ドルだ。もちろん、高いクラブを使えばゴルフが上手くなるわけではない。
XXIOは堂々たるハイエンドブランドだ。彼らは、「使うべき人が使えば、価格以上の性能を約束できる」と自信を見せる。
もしあなたがヘッドスピード45m/s以上のアスリートゴルファーなら、XXIOのターゲット層には入らないし、そもそも合わない。ターゲットは、あなたの親世代だ。
XXIOは、軽くて打ちやすい。人生の後半を生きるゴルファーたちが、ゴルフをより楽しむためのクラブだ。今日は、そのXXIOの最新モデル、XXIO Primeを紹介する。
XXIO Primeは、ヘッドスピードがかなり落ちて、トレーニングやフィットネス、レッスンの効果が得られなくなってきた、70歳前後のゴルファー向けの超軽量ドライバーだ。
スピードは取り戻せる
XXIOは棺のようなものだ。いつか必ず必要になる時がやってくる。
「全米で行われるラウンドの60%が50歳以上のゴルファーによってプレーされているというデータがある。最も多くラウンドし、最も多くゴルフにお金をかけるその層はベビーブーマーで、私たちは彼らと上手く協調している。」(XXIO戦略的パートナーシップ担当 チャック・シリー氏)
XXIO Primeはヘッドスピードが38m/s以下の人や、残りのゴルフ人生が短い人、スコアにこだわらないエンジョイゴルファー向けのクラブだ。
「彼らにクラブの性能やテクノロジーの話をいくらしたところで、必要なのは結局『スピード』だ。それを彼らに与えるのがXXIO Primeだ。」
XXIO Primeは、通常のヘッドに軽いシニア用シャフトを組み合わせただけのクラブではない。ヘッド、シャフト、グリップが総合的に機能するよう厳密に設計された、超軽量ドライバーなのだ。
「ほとんどのメーカーで軽いクラブといえば280~300gだが、XXIO Primeは250グラム以下だ。バランスポイントは、グリップに近い上のほうになるよう設計している。また、スイング(軌道)に無駄がなくなり、インパクトまでの時間が短くなる。それを可能にしたのは、36gのシャフトと22gのグリップ、185gのヘッドだ。」
これまで一度もXXIOのドライバーを打ったことがないなら、ターゲット層でなくても一度試すことをお勧めする。
ヘッドスピードが42m/s以上の人はシャフトが途方もなくしなり、飛んでいる飛行機がびっくりするくらいボールが高く上がるだろう。あなたが今まで出会ったことがない、特別なクラブだとわかるはずだ。
「例えば、Rフレックスのキャロウェイの10.5°や、タイトリスト10.5°R、テーラーメイド10.5°Rはそれぞれ少し違うが、似ている点も多い。通常、クラブ開発では目を見張るような性能を目指すが、XXIO Primeは違う。」(チャック・シリー氏)
XXIO PrimeのRフレックスシャフトは、一般的なAフレックスシャフトより先端がもっと柔らかく、ずっと軽い。
繰り返しになるが、熟年ゴルファー向けに設計されているからだ。ヘッド自体はドローバイアス設計だが、2019年モデルはシャフトがフェースの中心に近くなり、トゥは少し高く、ヒールは少し低くなった。
また、ホーゼルはさらに短く、軽くなったため、その分の重量を別の箇所に再配置できるようになった。
「軽量グリップや、軽量シャフト、高バランスポイント、グリップ重量に対してわずかに重めのヘッド、すべてがそれぞれに機能する。私たちはクラブを改造することはお勧めしない。そうなるくらいなら、売らないほうがいいとさえ思っている。」
シャフト先端が柔らかく、フェースが閉じる
XXIOは完全な自社ブランドであり、スリクソン/クリーブランド/XXIOの「トロイカ体制」の下で開発・製造が行われる。
設計や製造、組み立てに至るまで、互いに協力しながらすべてのパーツを自社で賄っている。例えばドローバイアスヘッドは、ミヤザキのXXIO用シャフトに合うように造られているのだ。
XXIOは、軽量シャフトや軽量グリップ、高バランスポイント、ヘッド設計のすべてを計算した上で、スイートスポットにスクエアにボールが当たるよう設計されている。間違いだと思うなら、これを見てほしい。
XXIO Primeは、46.5インチだ。
「この構造のおかげで、飛距離を損なわず、フェースの芯を何度でもとらえることができる。これは、バランスポイントと各パーツの重量比率、無駄のないスイング軌道から生まれる。」(シリー氏)
シニアゴルファーはヘッドスピードが遅く、アウトサイドイン軌道の人が多い。これでは、スピンとキャリーがそれぞれ半分になってしまう。
XXIO Primeシャフトは、強度や弾性が高く軽量なTorayca T1100Gカーボンから造られている。シャフトの先端が非常に柔らかいため、インパクトでフェースが閉じて、ボールが高く上がるのだ。
XXIO Primeウッドの他の番手もドライバーと同じ構造だが、特にベビーブーマー世代のゴルファーはスプーン(3番ウッド)が苦手な人が多い。
「それは、立ったロフトを扱うだけの十分なヘッドスピードがないからだ。その問題を素早く解決するために、クラウン後部が浅くなるように設計した。また、フェースを軽くして、その重量を低深部に移動し、ソール下部を27グラムにした。これらはすべて、ボールを高く上げるためだ。」
ドライバー同様、フェアウェイウッドとユーティリティーのシャフトも通常より長く、先端が柔らかい。
フェアウェイウッドはドライバーと同じく、極薄で超軽量のSuper TiXフォージドチタンカップフェースを採用し、ユーティリティーには、フォージドマレージングスチールカップを採用している。
「XXIOの試打会に行ったら、フェアウェイウッドから打ってみることをお勧めする。とても簡単に『抜け』るので、特効薬のように感じるだろう。実際多くのゴルファーが苦戦するのはそこだ。」(シリー氏)
XXIO PRIMEアイアン
XXIO Primeアイアンは、非常に厚いソールや深いキャビティー、Prime専用シャフトを特徴とした本格的な超初級者向けアイアンだ。
Super TiXフォージドチタンフェースのキャストボディーで、低重心化を図るため、ヘッドにはタングステンやニッケルを使って重量配分を行っている。ここでも繰り返しになるが、これらはボールを高く上げるための設計だ。
また、キャビティーにはスリクソンZ 585アイアンに似た「スピード・グルーブ」を採用。目的は同じで、ボールスピードを最大化するため、よりフレキシブルでやさしいフェースにすることだ。
話は変わるが、暖房の効いた冬の練習場で短時間練習するとき、不思議なことが起こる。インパクトが安定し、高弾道やドローが出るのだ。しかし、なぜか真夏の練習場ではそうはならない。
予想通り、XXIO Primeのストロングロフト(7番で28度)で、ターゲット層に合わせてシャフトも長く、軽い設計になっていて、ゴルファーが「失った飛距離」を取り戻すのに役立つ。XXIOがこれを裏切ることはない。
「70歳のゴルファーの平均ヘッドスピードは36m/sで、最も助けを必要とするのはその層だ。他社はこの層を放置せざるを得ない。彼らはPGAツアーを中心としたマーケティング戦略に忠実でなければならないからだ。一方、私たちはツアーには興味がなかった。」
では、「アーニー・エルス」をどう説明するのか?
「指摘のとおり、矛盾しているかもしれない。アーニーは現在48歳だが、私たちのブランドのグローバルアンバサダーだ。XXIOウッドは、競争が激化する各地域のマーケットに合わせて造られているのだが、彼はそれを使っている。XXIOの重要なキーワードである『やさしさ』を伝えるには、アーニーは最適の人物だ。『やさしくスイングできる、やさしく打てる、やさしく遠くに飛ばせる』。彼がこれを伝えてくれる。」
価格・販売予定・まとめ
まず価格を見てみよう。ドライバーは849.99ドル、フェアウェイウッドは579.99ドル、ユーティリティーは379.99ドル、アイアンは1本259.99だ。
間違いなく高い。しかし、シリー氏によると、XXIOは順調に売上を伸ばしており、アメリカでのXXIOの売上の35%をXXIO Primeが占めるという。販売店での注目度も高まっているそうだ。
XXIO Primeは、ターゲット層が異なるため、MyGolfSpy のMost Wantedテストの対象にするつもりはない。XXIO Xは、50~60代のゴルファーをターゲットとしているためテストしたが、遅いヘッドスピード(31~40m/s)のテスターグループでの結果は平均並みだった。
ということは、XXIOの宣伝文句は全部嘘なのだろうか。皮肉なことに、消費者である私たちは疑い深いのに、不確かな証拠しか与えられない。だから、ここで確かな証拠をお見せしよう。
一緒にプレーしたことがあるシニアゴルファー(彼女はRhode Island Golf Hall of Fameのメンバー)が、XXIO Primeに変えた途端、最近Florida Senior Olympicsで優勝したのだ。どうしてそんなにも飛距離が伸びたのか、一緒に回った人たちは皆知りたがった。
しかも、それは彼女が肩の手術をする2週間前の出来事だった。
あなたが70代で、余裕があり、残されたゴルフ人生を思う存分楽しみたいと思っているとして、飛距離が出て、やさしく、楽しいクラブがあったとしたら、値段を気にするだろうか。答えは人によるだろうが、XXIOはそんな人たちに向けて造られたクラブだ。
「プラス10ヤードを望まないゴルファーに会ったことがない。そんなゴルファーに、真の性能や飛距離を証明できれば、価格は問題ではなくなる。」(シリー氏)
「レッスンに行く必要がないと言っているわけではないが、XXIO のようなクラブほど簡単にスピードを取り戻してくれるものに出会ったことはない。ラウンドで使えば、スピードと飛距離が甦ったことを確信できるはずだ。」
「私たちの顧客はお金をたくさん持っている。彼らはボウリングやソフトボールを続けることやめてゴルフを選ぶ。そして他のスポーツに熱中していた時よりも、ゴルフに熱中する。フロリダでは、ゴルフコースに近い家を求めて50万ドルもの家を買う人も珍しくない。そう考えると、本当に価値あるクラブであれば、値段でためらうことはないはずだ。」
XXIO Primeは、3月1日に発売される。
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