ピンは、約60年の歴史で培ってきた幅広い専門知識とゴルファーのニーズを集約し、新しいパターをリリースする。

ピンが昨年1月にGシリーズを発表したとき、「シグマ」という名前はギリシャ文字に由来し、「2つ以上の数の総和を意味する」と説明していた。シグマGは50年以上のパター製造の知識の集大成だ。ピンが半世紀にわたりどれほど多くのパターを製造してきたか、想像できるだろうか。数えるだけでも相当な時間がかかるだろう。モデル数もさることながら、試作品や研究開発のみで発売に至らなかったモデルを含めると数えきれないだろう。

ピンは、パターを設計するたびに何か新しい発見をしている。すべてのモデルがANSERのような成功を収めるわけではないが、新しい発見は常に知識として蓄積され、後続のパター設計に役立てている。

ピンのエンジニアはシグマGシリーズのリリース後も研究を続け、知識を集積して最終的にピンのパター造りのノウハウの集大成である「シグマ2」を完成させた。

PING SIGMA 2 PUTTERS

今回ピンは、時期的に新作が発表されるべきタイミングだという理由で新しいパターをリリースするのではない。ピンは、常により良いパターをリリースしようと努めている。シグマ2のラインナップは、これまでのピンや他メーカーにはないイノベーションとテクノロジーが特徴で、一歩進んだピンの技術力を表している。

 

デュアルデュロメーターフェース

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シグマ2のソフトでレスポンシブな打感は、画期的なデュアルデュロメータのPEBAX(ぺバックス)フェース素材によるものだ。この柔らかい1層目によって繊細さと精度が増す。硬いバックレイヤーは、安定性を向上するのに必要なしっかりとしたレスポンスと、ロングパットの距離のコントロール性能を提供する。

打感とボールの転がりは、ピンが特許取得した独自のTRフェースパターンによってさらに改善されている。場所によって深さ(中心部が最も深く、上下左右の周辺部が浅い)と密度が異なるTR溝により、スイートスポットを外してもボールスピードが安定する。

シグマGは、アルミニウムフェースが下層のPEBAXでサポートされているのが特徴であった。シグマ2では、PEBAXが2層になっている。なぜ2層に変えたのだろうか。ゴルフボールで考えてみてほしい。ボールの場合は柔らかいカバーが短いショットでのスピンを生み、硬いコア部分は飛距離を伸ばすのに役立つ。これがシグマ2のインサートにも当てはまる。それぞれのレイヤー(層)ごとに目的があるということだ。

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2層になったPEBAXの効果

その答えは、2019年のMost Wanted Putterの「データに基づくテスト結果」で明らかになるだろう。

私はナパで開催されたセーフウェイオープンで、プロに囲まれながら練習用グリーンでシグマ2を試打する機会を得た。後に地元のコースでも試してみたが、ショートパットとロングパットの打感の違いを感じることができた。

ロングパットのインパクトの感触はうれしい驚きであった。私はショートパットでのインサートパターの感触が好きだが、ラグパット(カップに入れることよりも、寄せることを目的としたパット)ではその打感のメリットはしばしば失われてしまう。距離をコントロールするには、多くのインサートパターでは柔らかすぎると思うが、シグマ2のインサートはロングパットでのレスポンスが適切で満足できる。これは単に私の個人的な経験に基づく意見だが、多くのゴルファーがさまざまな距離での違いを感じることができるだろう。

 

ピンの「ピストルグリップ」

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ピン独自の3つのグリップデザインにより、どのゴルファーも最適なフィット感が得られるはずだ。グリップ口径は、次のような選択肢がある。PP60は軽量で中程度のサイズで、手を上部と側面にぴったり合わせられるように設計されている。PP61はわずかに重く、明らかなピストル型をしており、人気のPP58グリップに発想を得ている。PP62は軽量ながらも、より大きく丸みを帯びた形状だ。

SuperStrokeのような他社のグリップが注目される中、ピンのパターグリップは目立たぬ存在だ。新しいパターは探していないがグリップを変えたいと思っているなら、ピンのグリップを選択肢に入れてみてはいかがだろう。私は個人的にPP62の大ファンである。重さ、素材、形状の全てが快適なストロークを生み出す。ピン以外のパターに装着しても問題ない。タイガー・ウッズが、キャメロンのパターにピンのグリップを着けていたのを覚えている人もいるだろう。

 

シグマ2パターのラインナップ

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シグマ2には10モデルある。その中にはピンのスタンダードモデルであるANSERも含まれるが、その他は過去モデルの改良版と、新しい設計のモデルだ。ブレードとマレット、重いヘッドと軽いヘッド、ストレートやセミアーク、ストロングアークモデルなどさまざまだ。また、センターシャフトパターを求めていたゴルファーにとって、今回のリリースは朗報だ。

これらのモデルはパターにおけるニーズを広くカバーしているため、自分に合ったモデルが見つかるはずだ。10個のモデルすべてでレフティー(左用)が用意されているのもうれしい。では詳細を見てみよう。

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ANSER(アンサー)

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ANSERはPGAツアーの歴史において最も多くの勝利を収めたモデルだ。これまでと同様に伝統的なヒールからトゥにかけての低く安定感のある形状がMOIを向上させ、美しい輪郭と潔いトップレール、そしてシンプルなアライメントラインが特徴だ。

ブレードの設計と中程度のヘッド重量により、あらゆる距離のパットで満足のいく結果が出せる。ストロークでのローテーションが中程度のゴルファーを対象とした「ミッドハングバランス」なので、多くのゴルファーに適していると言えるだろう。仕上げは「プラチナム」と「ステルス」を選べる。

・パタータイプ:ブレード

・クラブ長:32~36インチ(長さ調節機能付きシャフト)

・ヘッド重量:350g

・ストロークタイプ:セミアーク

・ライ角:20°(±4°)

・ロフト角:3°(±2°)

・米国内小売価格:215ドル

 

ZB2

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モダンなテイストのZB2は、深くカットされたセンターキャビティーとヒール/トゥの重量配分によってMOIが25%増加し、ANSERと同じようなやさしさが特徴のモデルだ。ヒールシャフトの重量配置はストロークのローテーションが大きく、引っ張る傾向のあるゴルファーにフィットするよう設計されている。このパターのブレードデザインと中程度のヘッド重量は、あらゆるパットに対応する。

・パタータイプ:ブレード

・クラブ長:32~36インチ(長さ調節機能付きシャフト)

・ヘッド重量:350g

・ストロークタイプ:ストロングアーク

・ライ角:20°(±4°)

・ロフト角:3°(±2°)

・米国内小売価格:215ドル

 

ARNA(アーナ)

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時代を超越したANSERにインスパイアされたミッドマレットモデル。ヘッドのなだらかなアーク形状とコンパクトな輪郭によく合うフロースタイルのホーゼルが特徴だ。360gのヘッド重量はショートパットでの安定性に優れ、ラグパットの際の距離のコントロール性能を高める。ミッドハングバランスは、中程度のローテーションのゴルファーに適している。

・パタータイプ:ミッドマレット

・クラブ長:32~36インチ(長さ調節機能付きシャフト)

・ヘッド重量:360g

・ストロークタイプ:セミアーク

・ライ角:20°(±4°)

・ロフト:3°(±2°)

・米国内小売価格:215ドル

 

KUSHIN C(クッシンC)

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ヒール/トゥの重量バランスに重点を置いたセンターシャフトモデル。視覚的に左右対称でバランスの取れたフェースを好むゴルファーには魅力的なデザインだ。ボールの幅に合わせたアラインメントが特徴で、キャビティーの細かいラインでアラインメントを容易にする。360gのヘッド重量とセンターシャフトの設計は、特にショートパットでの安定性が抜群だ。フェースバランス設計は、ストロークのローテーションがほとんどなく、押し気味のゴルファーに向いている。

・パタータイプ:ミッドマレット

・クラブ長:32~36インチ(長さ調節機能付きシャフト)

・ヘッド重量:360g

・ストロークタイプ:ストレート

・ライ角:20°(±4°)

・ロフト角:3°(±2°)

・米国内小売価格:215ドル

 

FETCH(フェッチ)

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ヘッド中央に、ゴルフボールの大きさの穴がある特徴的なデザイン。腰を曲げることなく、立ったままボールを拾うだけでなく、カップから取り出すこともできる。この丸い形状は、ヘッド外周部分に重量を持たせ、パターのサイズに対して非常に高いMOIを生み出す。365gのヘッドはショートパットで高い安定性を発揮する。フェースバランス設計は、ストロークのローテーションがほとんどないプレーヤーや押す傾向のあるゴルファーに適している。

・パタータイプ:マレット

・クラブ長:32~36インチ(長さ調節機能付きシャフト)

・ヘッド重量:365g

・ストロークタイプ:ストレート

・ライ角:20°(±2°)

・ロフト:3°(±2°)

・米国内小売価格:235ドル

 

TYNE(タイン)

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PGAツアーで勝利を収め、安定性とアラインメントのしやすさに定評のある新設計。アドレス時に見えるマイクロラインは、ボールの位置とアラインメントを明確にする効果がある。365gのヘッドはショートパットでの安定感があり、ロングパットでは優れた打感を提供する。TYNEは、ストレートまたはセミアークのストロークタイプに合わせてフェースバランスやミッドハングにカスタムすることができる。

・パタータイプ:マレット

・クラブ長:32~36インチ(長さ調節機能付きシャフト)

・ヘッド重量:365g

・ストロークタイプ:ストレートまたはセミアーク

・ライ角:20°(±2°)

・ロフト角:3°(±2°)

・米国内小売価格:235ドル

 

TYNE 4(タイン4)

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TYNEの安定性とアラインメントの容易さを再現したヒールシャフトバージョンだ。やや重めの370gのヘッドはよりなめらかなスイングテンポに最適化されており、特にショートパットでは安定性が向上するよう設計されている。ショートホーゼルは独創的なルックスで人気があり、ヒールシャフトはストロークのローテーションが大きいゴルファーや引く傾向のあるゴルファーに適している。

・パタータイプ:マレット

・クラブ長:32~36インチ(長さ調節機能付きシャフト)

・ヘッド重量:370g

・ストロークタイプ:ストロングアーク

・ライ角:20°(±4°)

・ロフト角:3°(±2°)

・米国内小売価格:235ドル

 

WOLVERINE H(ウルヴァリンH)

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ボールの形状と長いアライメントラインを組み合わせた角ばったデザインは、精度の向上を目的としたものだ。重めの370gのマレットヘッドは、特にショートパットで非常に高いMOIを提供し、やさしさと安定性に優れている。ミッドハングバランスは幅広いゴルファーに、オールラウンドでのパフォーマンス向上をもたらす。

・パタータイプ:マレット

・クラブ長:32~36インチ(長さ調節機能付きシャフト)

・ヘッド重量:370g

・ストロークタイプ:セミアーク

・ライ角:20°(±4°)

・ロフト角:3°(±2°)

・米国内小売価格:235ドル

 

VALOR(ヴァラー)

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高いMOIを持つ新しいマレットモデルである。低く安定感のあるデザインが独特で、安定性が非常に高く、長めのアライメントラインで照準を定めるのが容易になっている。365gのヘッドは、特にショートパットで安定性を増し、パフォーマンスが大幅に向上する。このパターは、フェースバランスかミッドハングのいずれかにカスタマイズが可能で、ほぼすべてのストロークタイプをカバーできる。

・パタータイプ:マレット

・クラブ長:32~36インチ(長さ調節機能付きシャフト)

・ヘッド重量:365g

・ストロークタイプ:ストレートまたはセミアーク

・ライ角:20°(±2°)

・ロフト:3°(±2°)

・米国内小売価格:235ドル

 

長さ調整機能付きシャフト(USGAルール適合)

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長さ調整機能はグリップの下に隠された軽量で使いやすい新技術で、ストロークタイプと姿勢に合わせて32~36インチの間でシャフトの長さが調整できるものだ。グリップの上部に専用ツールを挿し込み、回すことで簡単に調節できるようになっている。1回転で約4分の1インチ(約6ミリ)の調整が可能だが、グリップの位置には影響はない(調整してもグリップは回らない)。

ゴルファーは自分に最適な長さに調整することで、安定した理想のストロークが得られる。一定の長さに縛られることなく、快適な長さになるまで調整を続け、最終的にはボールの真上に目線を置くことができる。

私は、この新しいシャフトは今後も永続する素晴らしい技術であり、シグマ2の伝説になると信じている。ピンには過去に調節可能なシャフトがあったことを覚えている読者もいると思うが、それは必ずしも素晴らしいものではなかった。大きなシルバーのリングを工具で緩めてシャフトを上下にスライドさせるものだったが、グリップの位置が回転してしまった。発想は良かったのだが、パターのヘッドをグリップの向きに合わせるのに苦労して、実際にはうまく機能しなかった。

しかし今回の調節機能には、シルバーリングはない。今回の新しいシャフトでは、調整機能のほとんどがグリップ内に隠れている。ドライバーを調整するレンチに似た小さなツールをグリップ上部に挿入して調整する。

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ツールを回すと4インチの範囲で上下に移動する。特筆すべきはヘッドとグリップの向きが変わらないことだ。長さを変えても、グリップとヘッドの向きは変わらない。目を見張る技術だ。調整機能はとても滑らかで、誰にでも簡単に調整できる。

ピンの研究によると、10人中8人のゴルファーが自分に合わない長さのパターを使っており、そのためストロークがうまくいっていないという。

なぜピンは調整可能なシャフトを開発したのか。ピンによれば、ほとんどのゴルファーが間違った長さのパターでプレーしていることが明らかになったという。その結果、自分自身のポジションとストロークをパターに合わせて調整しているのだという。この新しい調節機能を使って、フィッターも個人も気軽にパターの長さを変更して、実際にどのような効果がもたらされるかを確認できるだろう。

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間違った長さのパターを使う理由は、多くの場合自分に合った長さを知らなかったり、ショップや自分で調整するのが困難であったりするからだろう。この調整機能があればグリップを外したり、シャフトを切断したり、エクステンションを追加する必要はなくなる。ダイヤルを回すだけですべて解決だ。

 

ANSER、ZB2、FETCHのインプレッション

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上で述べたように、私は数週間前のセーフウェイオープンでこれらのパターを試打する機会に恵まれた。貴重な経験ではあったが、周囲の状況に問題があり、集中するのに苦労した。だが幸いなことに、ホームコースではじっくりと試打することができた。では試打の結果をお伝えしよう。

 

シグマ2 ANSER(アンサー)

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VAULTアンサー2は、アンサーの中で私の1番のお気に入りだ。これは以前にお伝えしたが、2年経った今でも変わっていない。しかしシグマ2のアンサーは、VAULTアンサー2といい勝負なのではないかと思う。

私がシグマ2 アンサーで試した最初の2本のパットは、25フィートで右から左へ傾斜があったが、もちろん2本ともカップインした。もしピンのデモの日に試打していたらすぐに購入を決めたかもしれない。

自分が愛用しているVAULTアンサー2はしっかりしているものの、やや強すぎる感じがした。これまでに感じたことがない感触だった。インサートが非常にソフトなシグマ2 アンサーと比較すると、他のミルドパターはすべて硬い感じがするのだろう。

私が大好きなVAULTアンサー2より、シグマ2 アンサーを気に入るとは自分でも驚きだ。

では、シグマ2 アンサーで私のプレーは向上したのだろうか。私のツイッターとインスタグラムのフォロワーは、私が先週末にモントレーでプレーしたのをご存知だろう。シグマ2 アンサーと予備のパターを持って行ったが、結局3日間の72ホールすべてでシグマ2 アンサーを使った。最初は、慣れればうまく使いこなせるだろうと控えめに考えていたが、実際には本当に満足いくパフォーマンスだった。このような成果を出し続けることができれば、私には他のパターはいらなくなるかもしれない。

 

シグマ2 ZB2

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VAULT 2.0 ZBは、私のお気に入りのパターの1つで、使用頻度も高い。シグマ2 ZB2も同様のパフォーマンスを見せてくれるかとても興味があった。シグマ2 ZB2はVAULT 2.0 ZBといくつかの共通点があるが、デザインはひねりをきかせてある。ピンのエンジニアは、ZBの美しさを保ちながら形状を改善して新しいパターを造り出した。並べた画像を見比べてほしい。

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いくつかの箇所で、シグマ2 ZB2の形状が大きくなっているのがお分かりだろう。中心部分の金属を外周部分に移動することで、ANSERと同様のMOIを実現した。フローネックのANSERを望んでいたゴルファーは、シグマ2 ZB2をじっくり検討するといいだろう。

VAULT 2.0 ZBとシグマ2 ZB2を比較すると、インサートの違いを実感することができる。VAULT 2.0 ZBは非常に硬い打感だが、ロングパットではそれほど大きな差はない。どちらもかなりしっかりした印象だ。ANSERと違って、シグマ2 ZB2はすぐに私のVAULT 2.0 ZBに取って代わる感じではない。じっくり比べてみると、シグマ2 ZB2のデザインは独特で、ユニークな感触や見た目に慣れるまでには時間がかかりそうだ。

 

シグマ2 FETCH(フェッチ)

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私がシグマ2 フェッチの写真を投稿したとき、これまでになくソーシャルメディアが炎上した。多くの人は、カップからパターでボールを取り出すことに対する懸念を表した。言い分は理解できるが、懸念には根拠がないと思われる。確かにカップにパターを突っ込めばダメージを与えるかもしれない。しかし、シグマ2 フェッチの形状はカップの形に合っていて、ANSERをカップに突っ込んでボールを取り出すのとは違う。

中には、かがんでボールを取り出すべきだという意見もあったが、膝や腰を曲げるのに苦労するゴルファーもいることを理解しなくてはいけない。シグマ2フェッチはそんなゴルファーのためのパターなのだ。

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カップからボールを取り出す機能は別として、シグマ2 フェッチのデザインは非常に興味深い。中央に穴があることで重量が外周部分に分散し、MOIと安定性が高まる。よく見ると、パターの後端も厚くなっているのが分かる。中心部分から重量を除くと、他の場所に重量が移り、パフォーマンスの向上に役立つことになる。この点がシグマ2 フェッチの最大の特徴であり、ボール回収機能は単なるおまけなのだ。

シグマ2 フェッチは大きく見えるが、実際プレーするとそれほど大きさを感じなかった。前部のテーパーがアドレス時にボールを見るのに役立つ。打つ時は大きさも感じなかったし、中央の穴にも目が行かなかった。もっと目を引くと思ったが、そうでもなかった。

シグマ2 フェッチには、ボールの大きさに合わせた2本のアライメントラインがある。ピンは言及していないが、中央の穴は2ボールアライメントの効果もある。マレット好きには歓迎されるであろう。いずれにしても、カップからボールを出すときはくれぐれも注意してほしい。

 

まとめ

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シグマ2シリーズをまとめてみよう。今回全10種類のパターがリリースされる。すべてクラシックな設計の改良版か、まったく新しく設計されたものである。

新しい2層のインサートによってショートパット、ロングパットのいずれにおいてもより優れたフィーリングが得られるようになり、ミスヒットに対応するTR溝も搭載されている。シャフトにはゲームの向上が期待できる長さ調整機能が採用された。ショップでパターの試打するときシャフトの調整機能は非常にありがたいし、シャフトの長さがどれほどパッティングの向上に役立つかが分かるはずだ。

シグマ2シリーズにおいて、ピンは来たる2019年シーズンに向けてパターのスタンダードを大きく上げてきた。これまで50年以上パターの改良に取り組んできた会社に、他に何か期待することなどあるだろうか。

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