ゴルフプライド「CPX」グリップ−重要ポイント
・新開発したゴム素材は、「Golf Pride(ゴルフプライド)」史上最も柔らかい
・『EXOダイヤモンド・キルティングパターン』テクノロジーによりグリップ力がさらに向上
・ノースカロライナ州パインハーストにあるゴルフプライドの新施設グローバルイノベーションセンターで開発された最初の製品
・価格は、9.49ドルから10.49ドルで発売中
ゴルフプライドの新「CPX」グリップについて確かなことがいくつかある。
これまでと全く違う、ということだ。
グリップの表面がデコボコしている。
そして、これまでゴルフプライドが開発してきた中で最も“柔らかい”パフォーマンスグリップだという。
同社プレスリリースには、「CPX」は「柔らかさと粘着性の向上」と「グリップ力を高めるための独自のデザイン」が特徴とある。
グリップの場合、「ソフトフィーリング」と「粘着性」は切り離せない。業界では、これらの性質のグリップを「コンフォートグリップ」と呼んでいる。しかし「グリップ力」はというと通常硬めのグリップに適している機能だ。そしてこれらは「パフォーマンスグリップ」と呼ばれている。
「ソフトなフィーリング」と「粘着性」のあるグリップが、「硬くグリップ力」のあるグリップと交わることはないと言われてきた。通常、どちらかを選ぶことになる。
しかし、今回その“両方”が備わるという。一体ゴルフプライドはどのように成功させたのか?
ゴルフプライド「CPX」グリップ:「コンフォートパフォーマンスエクストリーム」
「これは、ゴルフプライドの歴史を考えると非常に画期的な挑戦だ。グリップのカテゴリーでは初の試みだと思う。」とゴルフプライドのグローバルマーケティングディレクターであるエリック・ギブソン氏は言う。
それに異議はない。
「CPX」は、ノースカロライナ州パインハーストにあるゴルフプライドの新施設グローバルイノベーションセンターで開発された最初の製品である。「MCC」や「Z-Grip」などのグリップは現在のラインナップの中では最も硬い部類に入り、上級者のためのグリップだ。
しかし、同社はこのイノベーションセンターで「一般的なアマチュアゴルファー」をターゲットにした研究を続けてきた。彼らは、「ソフトな握り心地」と「パフォーマンス」のバランスを求めている。
「現在のグリップ市場には多くの快適なグリップがある。しかし、パフォーマンス(性能)ありきでなければならない。そうでなければ、単に柔らかすぎるだけのグリップになってしまう。手元が捩れるだけだ。」とギブソン氏は言う。
新「CPX」は紛れもなくソフトなグリップだ。同社によれば、これまでで最も柔らかいグリップだという。
「Winn Dri-Tac(ウィンドライ-タック)」のような柔らかさではないが、ぐにゃぐにゃすることなくソフトなフィーリングがある。見た目はもちろん触っても明確なのはのは「凸凹(デコボコ)」した表面だ。
これをゴルフプライドでは、史上初の「EXOダイヤモンドキルトパターン」と呼んでいる。
確かに、「デコボコ」している。
ダイヤモンドは永遠に
通常、グリップのテクスチャーはラバー素材に成形されている。しかし、「CPX」の「EXOダイヤモンド(形状)」は文字通りデコボコしている。しかし、これらには目的がある。
「BMXバイクのハンドルからインスピレーションを得た。」とギブソン氏。「テクスチャパターンを逆アーチにしたのではない。『CPX』はどのグリップよりも手が触れる表面積の比率が高いのが特徴だ。」
特に湿度が高いときのグリップ力を見ると、その表面積の比率は同社の他のソフトグリップとは一線を画していると同社は述べている。
「これは『MCC』とも『Z-Grip』とも違う。過酷な条件を念頭に置いて開発しようとしたことは確かだ。表面のパターンとソフトなゴム素材を組み合わせることで、湿気の多い場所でも難なく使うことができる。『Tour Wrap(ツアーラップ)』では湿気が多いとかなり滑りやすくなることは誰もが知っている。しかし、『CPX』は非常に多彩な性能を持っている。」とギブソン氏。
ソフトなグリップは快適だが、難点の1つはまるで息の根を止めるかのように強くクラブを握ってしまうこと。
まだ早期の段階ではあるが、「柔らかいゴム素材」とデコボコしたパターンの「EXOダイヤモンド」を組み合わせると、クラブを強く握りすぎることを妨げることもなければ、それを促進することもない。
言うならば、「卵を持つような」感覚だ。
“ハードゲームのためのソフトグリップ”
また、新「CPX」グリップはゴルフプライド社の2つの目的を果たす。同社を新たな方向性に導くきっかけになるかもしれない。さらに言えば同社の新たなスローガン「ハードゲームのためのソフトグリップ」に要約される。
「ゴルフプライドは、“テクノロジー”と“ツアーでの優位性”に重点を置いてきた。しかし、私たちを“謙虚”にしたのはゴルフが難しいスポーツという現実だ。もう少し人間味を大切にしたい。それはテクノロジーそのものよりも、ゴルファーが自分の手でどのように体験するかということだ。」とギブソン氏
それは、「ステーキではなく、シズルを売れ(ステーキそのものではなく、お客が魅力に感じているステーキの“ジュージュー焼ける音”こそを売り込むべきだ)」という古いマーケティング格言のように聞こえるかもしれない。
実際にはそれよりも古く、はるかに有効なマーケティングの真実を取り入れたものなのだ。消費者に製品が何かを伝えるのではなく、何をするかを伝えるというものだ。
「時にゴルフ用品に備わるテクノロジーは消費者に伝わらないことがある。ゴルフコースで直面するあらゆる障害を熟知し、ゴルファーの課題を解決するために『CPX』を活用している。」とギブソン氏
路線変更
今回の試みは、ゴルフプライドのマーケティングにおいて非常に興味深い変化だ。ギブソン氏が「謙虚」や「人間味」などの言葉を選んだのは偶然ではない。
「私たちはあらゆるレベルのゴルファーにアプローチしたいと考えている。もう少しゴルファーと接する機会を増やしたいとも考えている。これによりもっと信頼関係を築くことができると思う。」とギブソン氏
素人に技術的なことを説明しようとすれば、おそらく頷くだけだろう。繰り返しうなずいて、理解している素振りを見せる。実際には、このような話は頭が痛いだけで早く終わって欲しいと思っている。
私は、決してゴルフプライドが一般ゴルファーには製品の背後にあるテクノロジーを理解できないと言っているわけではないと思っている。すでにご存知のようにグリップメーカーには「ゴルフプライド」と「Lamkin(ラムキン)」がある。
賢明な企業は、先を行くにはマーケットの穴を探し、それらの穴を埋めるための製品開発とそれを伝えるストーリーが必要であることを知っている。
「CPX」はグリップの「快適さ」と「パフォーマンス」の間の穴を埋めているように見える。そして、新しいメッセージもより“ソフト”に伝えているように思う。
ゴルフプライド「CPX」グリップ:価格と販売予定
ゴルフプライド新「CPX」グリップは、アンダーサイズ、スタンダード、ミッドサイズ、ジャンボの4つのサイズで展開される。
現時点では、カラーは一色。ライトグレーに青いキャップと白いハイライトの配色だ。ただし、ギブソン氏によると、ゴルフプライドは将来的にコラボレーションやその他のカラー展開を検討しているとのこと。
価格は「ゴルフプライド」の「CP2」と同じで、アンダーサイズとスタンダードのグリップは9.49ドル、ミッドサイズは9.99ドル、ジャンボモデルは10.49ドルだ。
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