・「T//WORLD GS」ドライバーは、より速く、より易しく、を求めるゴルファーのためのドライバー

・主要技術は「キールデザイン」、「クランクスリット」、「ラジアルフェーステクノロジー」

・小売価格は499ドルから


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新しい本間の「T//WORLD GS」ドライバーの詳細を語る前に、ブランドについておさらいしておこう。

「ベレス」シリーズは「スーパープレミアム」と位置づけられている。本間によると「伝説的なクラフトマンシップ(匠の技術)と高級感、そして比類のない美しさ」がテーマだ。「ベレス」の各モデルは「スター(★)システム」に基づいている。「2スター(★★)」のアイアンは1本350ドルから。「5スター(★★★★★)」のアイアンは、24K純金がアクセントとしてはめ込まれており、費用は4,500ドルかかる。これはアイアン1本あたりの価格だ。

野心的と思うか馬鹿馬鹿しいと思うかは各自にまかせるとして、この価格にもかかわらず「ベレス」は世界中で本間ゴルフの一番の売れ筋なのだ。

本間の「T//World」モデルには2つのシリーズがある。「TR」シリーズは、競技志向の強い本気のゴルファー向け。ジャスティン・ローズも以前は使用していた。一方、「GS」シリーズは、かなり中級者寄りの設計となっている。


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「GS」とは「Gain Speed=ゲイン・スピード」の略で、ヘッドスピードが中程度のゴルファー向けという意味だ。自力でスピードを出せないゴルファーに代わってスピードを生み出すため、長めで軽めの仕様となる。別に恥ずかしいことじゃあない。楽しもうじゃないか。

「T//World GS」ドライバーのターゲットはハンディキャップ8~36まで。とはいえこういう数字はアバウトなものなので多少の幅をもって考えておくといいだろう。

そのターゲットの中〜高ハンディキャップ層において、本間の「T//WORLD GS」ドライバーは「寛容性」が重視される。低ハンディキャップ層では「寛容性」と共に「ボール初速」を上げる要素が重要視される。ここに当てはまるタイプには「T//World TR」ドライバーも選択肢に入ってくる。

いずれにしても「スピーディかつ真っ直ぐに飛ぶ」ことを重視したドライバーであることは間違いなく、市場全体との乖離は少ないものと思われる。



本間ゴルフ「T//WORLD GS」ドライバー:主要技術

それでは、本間ゴルフ「T//WORLD GS」ドライバーの主要技術を紹介しよう。


キールデザイン(よりやさしく、つかまりやすい設計)

「T//WORLD GS」ドライバーでは、「キールソール」を採用している。「船」をイメージしたこの形状により、ドローバイアスのウエイトを最適に配置でき、直進性を高められる。


クランクスリット(ボールスピードアップと弾道補正効果を持つ構造)

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ドライバーを製造しているほとんどのメーカーが、何らかの形で「クランクスリット」そのものや「クランクスリットの機能」を再現する技術を持っている。

本間ゴルフの「T//WORLD GS」ドライバーでは、「クランクスリット」の効果として飛距離アップが挙げられるが、他の技術と同様に、ボール初速を維持し、フェース下部でインパクトした際のスピン量を減らすことが基本となる。


ラジアルフェースデザイン(フェースの反発力・反発エリアを最大化する放射状デザイン)

本間は、フェースのより広い範囲でより速いスピードを得るために、フェース裏側のリブ構造を利用し、質量を効率的に使って、フェース全体でCT(USGAによる実際の反発係数の近似値)を高く保つことができるとしている。

ここでのメリットはボール初速が速くなることだが、正確には“安定しないボール初速を安定させる”ということだ。

「T//WORLD GS」ドライバーのフェースは、端の部分を除いて、中心部CTの90%以上を維持している。それは素晴らしいことだが、CTと飛距離が完全に相関しているわけではないことを指摘するのが私の役目だ。インパクトと重心がずれているとボール初速(と飛距離)は大きく落ちる。


超薄偏肉クラウン

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本間の「T//WORLD GS」についてのこの部分はいわゆる決まり文句だ。エンジニアは常にクラウンの重量を減らして、他のもっと有益な場所で使えるようにしようと努力する。クラウンを壊さずにいられる限界まで軽くしたいと誰もが思う。

とはいえ、本間の「T//WORLD GS」ドライバーのクラウンについては、興味深い追加情報がないわけではない。

本間によると、「極薄偏肉クラウン」と「クランクスリット」の組み合わせで、インパクト時の“エネルギーロスを抑える”ことができるという。

それらは実際に目に見える技術ではないが、クラウンに施されたグラフィックで効果を察することはできる。


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クラウン後方エッジに施された2つのグラフィックの内、ヒール側に入っているV時のラインが、全体のクラウングラフィックと連動してフェースをスクエアに保つ視覚的効果を発揮する。結果的に、スイング軌道をイントゥアウト、あるいは最低でもスクエアトゥアウトのに補正する役割を果たしてくれる。


回転しない「アジャスタブルホーゼル(ロフト角・ライ角を調整できる可変スリーブ)」

他の本間ドライバーと同様に、「T//WORLD GS」は回転しない「アジャスタブルホーゼル(可変スリーブ)」を採用している。このシステムは他のものほど直感的ではないが、ロフト角やフェースアングルの設定にかかわらず、シャフトを一定の位置に保つことができるという利点がある。


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本間「T//WORLD GS」ドライバー:必要とするゴルファーにより良いものを

要約すると、本間の「T//WORLD GS」ドライバーは、もっと、もっと、もっと、の体現だ。もっとスピードを、もっと寛容性を、もっと目に見える技術を、そしてもっと多くのフィッティング自由度を。

最後の1つは、シャフトオプションと組み合わせた調整が可能。本間は、自社ブランドの「VIZARD(ヴィザード)」のシャフトシリーズが選択肢の中で最も優れたものであると考えている。

本当かどうかは別として、北米のゴルファーは「フジクラ」や「PROJECT X(プロジェクトX)」、「三菱」ほどにはこのラインナップに精通しているわけではないと思うので、限定的なイメージがある。


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本間「T//WORLD GS」ドライバー:選択肢

本間の「T//WORLD GS」ドライバーのロフト角は、9度、10度、11.5度の3種類。

純正シャフトは、軽量(かつ手頃な価格)の「SPEEDTUNED(スピードチューン)」シリーズの42gと55g。よりプレミアムな日本製のVizard「FD」と「FP」は、39gから70gまでの重量帯を取り揃えている。

純正グリップはGolf Prideの「ツアーベルベット」。

本間は、北米市場への同化を図るため、「T//WORLD GS」を市場の競合に合わせた価格設定にしている。

価格は、「SPEEDTUNED」シャフトが499ドルから。「VIZARD」シャフトを装着すると599ドルになる。また、女性用と赤のバージョンもあるが、現在はアジアでの販売のみとなっている。

本間の「T//WORLD GS」ドライバーは発売中。