スコッティ・キャメロン「チャンピオンズチョイス」パター2023年モデル
・スコッティ・キャメロンが新しい限定パター「チャンピオンズチョイス」を発売
・「303ステンレススチール」のCNCミルド加工で、『トレリウムインサート』と『アルミニウムソールプレート』がポイント
・全モデルが従来の「ニューポート」と「ニューポート2」ヘッドの“プラス(+)”デザイン
・店頭発売スタートは7月28日でメーカー希望小売価格は700ドル
※日本での価格および発売日は、おそらく8月中旬の少し前くらいには明らかになるだろう。
7月末、スコッティ・キャメロンから、さらなる「チャンピオンズチョイス」限定版パターシリーズが発売された。2021年に初代「チャンピオンズチョイス」シリーズがお披露目された時は、トレリウムの「ボタンバック」モデルなど単に一過性のものだと思っていた。
確かにこの夏は驚くようなパターが多かったから、こういうことも想定しておくべきだったのかもしれない。
ご本人登場の「チャンピオンズチョイス」概要説明
動画では、「チャンピオンズチョイス」パターシリーズの雰囲気はわかるが、細かい部分までは見て取れない。故にその点も詳しく見ていこうと思う。
冗談はさておき「チャンピオンズ」という表現には納得。なんせ直近7回のメジャー王者のうち4人がスコッティ・キャメロンのパターを使って優勝しているんだからね。
今回のスコッティ・キャメロン限定版「チャンピオンズチョイス」シリーズは、キャメロンのクラシカルな「ニューポート」と「ニューポート2」のデザインをベースに4モデルが登場。
そして、各モデルに「プランビングネック」と「ジェットネック」を採用している。ところで皆はこのホーゼルのネーミングに賛成なのかな?
まあとにかく、「ニューポート1.5」と「ニューポート2.5」はトゥハング(トウの傾き度合い)が大きいため、アーク(フェースの開閉)が大きいストロークタイプのゴルファーにしっくりくるはずだ。
今回のデザインでもう一つ興味深いのが、全てが“プラス(+)”モデルだということ。スコッティ自身は「トゥイナー(中間)」と呼んでいて、従来の「ニューポート」とマレットに近い「スクエアバック」の中間に位置する形状という意味。
「スクエアバック」といえば、2020年の『ブレードパターランキング』総合1位になったスペシャルセレクトの「スクエアバック2」を使っている一人として、この「ニューポート2プラス」は気になる存在だ。
「ボタンバック」と「トレリウム」
確かに「スーパーセレクト・ニューポート2プラス」も良いけど、このパターには私がお気に入りの大きな特徴が欠けている。それは、『トレリウムインサート』だ。「トレリウム」については、2021年の「チャンピオンズチョイス」の記事で深掘りしているため、良かったらそちらも読んでみてほしい。
「トレリウム」は、異なる12種類以上の金属で作られた銅の合金のこと。見た目は銅だが、トレリウムは他の金属と組み合わせることで、特に下層インサートの「微粒子エラストマー」と合わせると独特な打感が得られる。
「エラストマー」と言えば、2023年の「チャンピオンズチョイス」パターには、スコッティ曰く“「トレリウムインレイ構造」とパターヘッドの間に新しい『先端振動軽減素材』を採用したので、比類なきフィーリングとフィードバックが体感できる”らしい。
では、この新設計がどのような感じなのか実際に試してみるとしよう。
スペック:スコッティ・キャメロン「チャンピオンズチョイス」限定版パター
・素材:303ソフトステンレス(ボディ)、6061エアクラフトアルミニウム ソールプレート
・構造:CNCミルド(削り出し)
・仕上げ:シルバーミスト
・ヘッド種類:4モデル
・ネックオプション:プランビングネック、ジェットネック
・長さ:33インチ、34インチ、35インチ(日本では33 インチ / 34 インチのみ)
・ソールウエイト:調整可能
・シャフト:ステップレス・スチール
・グリップ:キャメロン・ニューピストリーニ プラス グリップ
・メーカー希望小売価格:700ドル
2023年スコッティ・キャメロン「チャンピオンズチョイス」パターシリーズ
「チャンピオンズチョイス・ニューポートプラス ボタンバック」
スタンダードの「ニューポート」よりもややワイドな設計で、「アイビーム」の「プランビングネック」と「トレリウムインサート」を採用。「6061エアクラフトアルミニウム」のソールプレートを精密ミルドの「303ソフトステンレススチール」ヘッドに挿入し、バランスが良いだけでなく理想的な重量配分と高MOIを実現する。
クラシカルなデザインを今の時代にマッチさせたモデルを見るのは楽しい。丸みのあるリアバンパーは従来の「ニューポート」だけど、大型化と「アルミソールプレート」は今世紀に生まれたもの。後者の現代的機能はパターのMOIを向上させて、ブレードパターに安定感と寛容性をもたらす。
「チャンピオンズチョイス・ニューポート1.5プラス ボタンバック」
「ニューポートプラス」のヘッド形状がベースのこのモデルは、「アイビーム」の「ジェットネック」が特徴でアークがナチュラルなプレーヤー向け。トレリウムが「303ソフトステンレススチール」にインサートされている他、振動抑制テクノロジーと3つあるボタンヘッドスクリューにより卓越したフィーリングとフィードバックを実現する。
「見た目は好きだけど入らない」なんてパターを持っている人っているかな?自分は「ニューポート」よりも「ニューポート2」の方が、パッティングが良かったという現実を受け入れるのにしばらく時間がかかった。「ニューポート」の流れるような見た目が好きなんだけど、「ニューポート2」の方が入ったというわけ。
なんでこんなことを言うのかって?それは自分が当時フローネックを使っていて、アドレスではフローネックの方がしっくりくるけど、プランビングネックの方が自分のストロークに合ったからだ。当然のことだが、パットが上手くなりたいなら、自分に合うものを使った方が良いってこと。
「チャンピオンズチョイス・ニューポート2プラス ボタンバック」
キャメロンのパタースタジオが抱えるベストプレーヤーたちと意見を取り入れたこの「プラスモデル」は、やや大きめのブレードとアライメントの安定性を求めるプレーヤーに合わせたワイドな形状が特徴。「トレリウム」のフィーリングと相まって、このツアープレーヤーたちが認めたモデルにはパター開発の未来を垣間見ることができる。
「チャンピオンズチョイス・ニューポート2.5プラス ボタンバック」
左利き用もある「ニューポート2プラス」ヘッドサイズをベースにしたモデルで、「アイビーム」スタイルの「ジェットネック」を採用しており、アークがナチュラルなプレーヤーに向けてデザインされている。「ボタンバック」の由来の通り、改良された振動軽減テクノロジーと相まった3つのボタンヘッドスクリューが、「トレリウム」と共にヘッドに搭載されている。
ここでレフティの方に朗報!なんと「ニューポート2.5プラス ボタンバック」にも左利き用がある!どんなパターを買っても構わないけど、このモデルなら皆さんのスタイルに合うはずだ。レフティのご用意はこのモデルだけだが、魅力的な短めのスラントネックを備え、幅広で角ばったセクシーな仕上がりになっている。
スコッティ・キャメロン「チャンピオンズチョイス」パターシリーズのまとめ
2021年限定版「チャンピオンズチョイス」パターの価格600ドルを、“お手頃”と言ったらめっちゃディスられたのをよく憶えている。今でもその気持ちは変わらない。通常モデルに数百ドル上乗せするだけで、限定品の美しさと輝かしい『トレリウムインサート』が手に入るのだから。
2023年モデルの見た目も唯一無二。独特(そしてクール)なグリップとヘッドカバーを見ただけでも分かる。
2023年モデルの価格は、100ドル増しの700ドル。確かに割高になったことで多少のお手頃感は減ったかも知れないけど、買う価値がないなんてことは絶対にない。
今回のモデルは発売前に完売するはずだ。前モデルの「チャンピオンズチョイス・ニューポート2」は手に入れようしたけど無理だったから、自分の気持ちはもう「ニューポート2プラス」に向いている。もし見つけられたらSNSで写真を上げまくろう、そう思うくらい自分にとっては魅力的なモデルだ。
みなさんもお楽しみに!
※日本での発売および情報は、8月中旬くらいに明らかになるだろう。スコッティ・キャメロン「チャンピオンズチョイス」パター2023年の限定モデルを手にするには、まずはタイトリストホームページのチェックを忘れないように!
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