コブラ「KING FORGED TEC BLACK(キング フォージドテック ブラック)」アイアンの主要ポイント
・コブラの上級者向け飛び系アイアンが2年目で刷新
・「FORGED TEC」には「DBM(ダイヤモンドブラックメタル)」仕上げを採用
・より「寛容性」が高い「FORGED TEC X」には「QPQ(クエンチ・ポリッシュ・クエンチ)」仕上げを採用
・スチールシャフトで1,299ドル、カーボンシャフトが1,399ドル
・店舗とネットで発売中
※日本での価格は、ダイナミックゴールド95シャフト:6 本セット(5i - PW)¥158,400(税込)単品(4i , GW)¥26,400(税込)、23年4月発売予定。
新しいコブラの「KING FORGED TEC BLACK」は、最新版の“ゴルフメーカーのアイアン発売指南書”に書かれている王道の“ニューモデル“の一つだ。
メーカーはすべからく自社の人気のアイアンセットに「ブラック」バージョンの投入で市場をリフレッシュする必要があるということ。
つまりこういうことだ。2022年のコブラ「KING FORGED TEC」アイアンは、2年目の売上アップのため“新しいスーツを纏った”ということ。それだけだと微妙だけど、このアイアンには思わず二度見しちゃうような工夫も凝らされている。
コブラ「KING FORGED TEC BLACK」アイアンの基本
過小評価されたり正当に評価されていないアイアンといえば、まずコブラが頭に浮かぶ。PGAショーで新しくリリースされた「KING TOUR」アイアンを試したが、すごくイイ感じだったし、「KING FORGED TEC」は昨年の『上級者向け飛び系アイアンテスト』では総合6位。また同シリーズのさらに易しい「FORGED TEC X」は『初・中級者向け」(スコア改善型)アイアンテスト』では2位だった。
実際、天邪鬼で皮肉屋な我々スタッフのトニー・コビーですら、「KING FORGED TEC」シリーズを“コブラ史上最高のアイアン”と言うほどだ。
「KING FORGED TEC」は、昨年の『Most Wantedテスト』で「寛容性」のスコアが低かったことは明らかだが、「上級者向け飛び系」では難しい部類に入る。
一方、コブラでは「FORGED TEC X」を「上級者向け飛び系」としているが、このモデルは、大きめのヘッド、厚いトップライン、大きめのオフセット、そしてストロングロフトということで、「上級者向け飛び系」と「「初・中級者向け」(スコア改善型)」の中間くらいと言えるだろう。
両アイアンとも「中空ボディ構造」で、コブラが『エクスパンセル・マイクロスフィア・フォーム』と呼ぶフォーム詰まっている。共にコブラの極薄で柔軟性がある『パワーシェル』フェースを搭載しており、ボールストライカーに年齢を感じさせない「初速」を提供する。
「上級者向け飛び系」では良くあることだが、両アイアンともタングステンを搭載。「KING FORGED TEC」アイアンには、20gのタングステンで重心をクラブフェース中央にシフト。より「寛容性」の高い「KING FORGED TEC X」は65gのタングステンで可能な限りの低重心化を実現させ、簡単にボールを上げられるようにしている。
2パターンのブラック、ワンパターンのシャフト長
「KING FORGED TEC」には、「DBM(ダイヤモンドブラックメタル)」仕上げを採用。「DBM」がヘッドとフェースに化学的に埋め込まれており、単なるコーティングではなく素材の一部となっている。
一方、「KING FORGED TEC X」のボディは鍛造ではなく鋳造(フェースは鍛造)になっているため、「DBM」は不使用。代わりにコブラは同様の耐久性がある「QPQ(クエンチ・ポリッシュ・クエンチ)」仕上げになっている。
「QPQ」は、ステンレススチールの基質を酸化させる熱処理のこと。この酸化により、クラブは高い耐久性を保持するブラックカラーとなる。
今回のモデルサイクル途中におけるテコ入れでは、ワンレングスの選択肢について何も言及されていないことも特徴的だ。昨年、コブラは元々「KING FORGED TEC」のワンレングスを発売したが、今回のアップデートでは標準的な長さが変わる(ワンレングスではない)シャフトを装着したモデルのみとなっている。
コブラは、数年前にブライソン・デシャンボーと用品契約を結んだ時、想像するに、デシャンボーのために無駄骨を折ることになった。デシャンボーはワンレングスの広告塔だったが、彼との契約も今年頭に終了してしまったのだ。
ようするに、コブラのワンレングスに対する取り組みが今度どうなるかは予測不能ってことだ。
コブラ「KING FORGED TEC BLACK」アイアンのスペック・価格・発売時期
限定発売となる「KING FORGED TEC」と「FORGED TEC X」のブラックアイアンは4番からPWまでの7本セット。レフティ(左打ち用)には申し訳ないがブラックは右打ち用のみとなっている。
コブラは純正スチールシャフトとしてKBSの「$-Taper Lite」を装着。純正のカーボンシャフトはKBS「TGI」だ。KBS「Tour Lite」は、より「寛容性」が高い「FORGED TEC X」の純正スチールとして採用されており、KBS「TGI」は純正カーボンシャフトとして装着されている。
純正グリップはラムキン「Crossline(クロスライン)」。コブラのカタログに掲載しているシャフトは追加料金あり、なしで対応しており、グリップも選択肢がある。
両アイアンの価格はスチールが1,299ドルでカーボンが1,399ドル。
既に店舗とネットで発売中となっている。
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