試す。分析する。ありのまま。

これが我々「MYGOLFSPY」のミッションだ。我々の施設には新製品の発売時期などは特に、ゴルフ製品で溢れ返っている。そのゴルフ製品のほとんどは、皆さんと同じように店舗などで購入したものや、メーカーの協力のもとに集めたものだ。

そして、その各製品を厳格にテストするのが、我々の仕事というわけだが…。そのテストのレベルは年々レベルアップしており、より完全・確実なデータを目指している。

仕事とはいえ、我々も皆さんと同じゴルフを愛する仲間だ。ゴルフ業界の大半が大手メーカーの意向にコントロールされる一方で、我々は公平な立場で真実を伝えることを強みとしている。

みなさんがお金を費やしているゴルフギアやボール、そして各メーカーに関する真実を伝えるのが我々の仕事だ。

我々が16年間に渡ってゴルフ製品の性能テスト、題して『Most Wantedテスト』を生み出し、改良し、実施してきた。このデータありきのテストこそ、我々が最も得意とするところでもある。

とはいえ、みなさんがギアを買う時はデータだけを考えているわけじゃないだろう。我々が年に一度実施している『エディターズ・チョイス・アワード』には、たとえトップにならなかったとしても、印象に残った製品、メーカー、ブランドにスポットライトを当てている。

では、2024年の『エキスパートが選んだ2024年のゴルフべスト賞』をご紹介しよう。


ストーリー・オブ・ザ・イヤー:USGAの“ボールの飛距離”規制

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USGA(全米ゴルフ協会)とR&A(全英ゴルフ協会)がプロに対してボールを規制するというのが大方の予想だったが、ゴルフの統括団体が全てのゴルファーに対してボールを規制する決断を下したのは驚きだった。予測だと、ドライバーとアプローチショットで5~15ヤードの飛距離を失うことになるという。

この新しい飛距離ルールは、プレーとゴルフコースを再構築する可能性を秘めている。“ボールの飛距離”規制は決まったとはいえ、問題が解決したとは言えない。

PGAツアーは明らかにこのボール規制に反対なようだし、ボールメーカーもボールに何百万ドルも投資した上に、さらに何百万ドルの追加投資をせざるを得ない可能性があるだけに、法的措置を取ることも想定できる。


テクノロジー・オブ・ザ・イヤー:コブラ「3Dプリンテッド」アイアン

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我々はこの賞において常に次なる目玉商品を求めている。「3Dプリント」は何年にも渡ってゴルフ業界に衝撃を与えてきた。

これまでは基本的に「ラピッドプロトタイピング(製品開発で用いられる試作手法)」(もちろんパター)に限られてきたが、限定盤の「3Dプリンテッド」アイアンのリリースにより、コブラはゴルフ業界に新しい扉を開けたと言える。今後数ヶ月は、さらなる3Dプリント製品がローンチされることだろう。


ドライバー:PING「G430 MAX 10K」

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PING「G430 MAX 10K」は、2024年『ドライバーランキング』の優勝ドライバーだ。表立ってはいないがその界隈のゴルファーの中では“ただ真っ直ぐ飛ぶドライバー”というコードネームもある。PING本社の練習場施設で「G430 MAX 10K」を試打した際、初めて“真っ直ぐ飛ばすために設計された”ドライバーだと思ったし、その結果にも圧倒された。

確かに大きなミスがなかったとは言わないが、極端に大きなミスに繋がるようなショットが減っていることは分かった。コースでも右の林に入ったと思ったショットもインプレー(プレー可能)になるし、ベストショットだとフェアウェイに止まる。ティーショットがインプレーボールになるゲームチェンジャーだ。


フェアウェイウッド:キャロウェイ「パラダイム Ai Smoke」

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フェアウェイウッドへの苦手意識があるゴルファーが多いくらいだから、フェアウェイウッドにときめくことはほぼないだろうが、この「パラダイム Ai Smoke」シリーズはそれを変えてくれるはず。

我々は、常にゴルファーのパフォーマンスを最適化させるフィッティングと複数の選択肢を持つことの重要性を説いているが、現状、キャロウェイがどのメーカーよりも上手くそれに対応していると言えるだろう。

AIの話題がなくても「Ai Smoke」フェアウェイウッドのラインナップは印象的。3つのモデル(「パラダイム Ai SMOKE MAX」「パラダイム Ai SMOKE MAX D」「パラダイム Ai SMOKE ◆◆◆」)と、「Max Fast」もカウントするなら4つ、そして(ヘブンウッドを入れて)7つのロフト角があるので、あなたに合ったキャロウェイのフェアウェイウッドが見つけられるはずだ。


ハイブリッド:PING「G430」

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ほとんどのゴルファーにとって、ロングアイアンをハイブリッドに換えることは賢い決断だ。ハイブリッドは「寛容性」が高く、ボールを高く上げることも簡単で、シンプルに言うとより安定している。PING「G430」ハイブリッドは、ハイブリッド界の至宝。我々のテストでは「飛距離」、「正確性」、「寛容性」でほぼ他モデルを一蹴した。


ユーティリティアイアン:PING「iCrossover(iクロスオーバー)」

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あまり差別化のない分野において、「iCrossover」が昨秋のテストで競合を圧倒した。

「打ちやすい」というのは控えめな表現。アベレージゴルファーに対するしっかりとした選択肢である一方で、上級者(競技志向者)がユーティリティアイアンに望む全てをもたらす初のユーティリティとなっている。


上級者(競技志向者)向けアイアン:テーラーメイド「P7MC」

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上級者(競技志向者)向けアイアンにおいて、「正確性」は主要パフォーマンス特性であり、みなさんの意思決定を駆り立てる。

テーラーメイド「P7MC」はセット全体に渡って確固たる「正確性」を発揮する一方で、市場にある上級者向けアイアンで最も飛ぶわけではない。しかし上級者にとってはさらにグリーンを狙えるし、バラツキの小ささを実現している。


上級者(競技志向者)向け飛び系アイアン:PING「i530」

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確かにストロングロフトではあるが、PINGでは「i525」よりも重心を10%低くしヘッド内部の後壁を40%薄くする方法を見つけ出した。高さ(頂点)、落下角度、スピン量により使いやすさも秀逸。そしてとんでもない“ロケットランチャー”とも言える。


中級者(スコア改善型)向けアイアン:タイトリスト「T350」

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「T350」は中級者(スコア改善型)向けに相応しい。確かに「大きい」(この分野の特徴)が見苦しいというわけではない。もっと言えば、大きいからこそ目的通りに機能するのだ。

つまり“打ちやすく、飛ぶ“ということ。打ち出し角も高く、グリーンで止まる。ぶっちゃけお気に入りアイアンになるなんて思わなかったけど、まんまと愛用モデルになってしまった。


初級者(超スコア改善型)向けアイアン:ミズノ「JPX 923 HL」

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ミズノ「JPX」シリーズは、シリーズデビュー以来、一貫性のあるモデルとなっている。「JPX 923 HL」もこれを見事に継承。スタンダードの「JPX 923ホットメタル」と比べると、この「JPX 923 ホットメタルHL」はややオフセットが大きく、トップラインが若干薄くなっていることも特徴。

やさしいアイアンを求めるゴルファーにデザインされている一方で、「初級者向け」のような見た目になることなく、「中級者向け」のメリットを実現している。このアイアンなら、打ちやすい打ち出し条件とバラツキも小さくなるだろう。


ウェッジ:ボーケイ「SM10」

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当たり前過ぎる感じだが、市場とPGAツアーにおけるボーケイの突出ぶりを無視することは困難。

ウェッジパフォーマンスを最大限最適化するポイントは正しいフィッティングを受けることだが、契約に抜けのある全ツアープロは、セッティングにボーケイのロブウェッジ(基本的には「Tグラインド」からローバウンスの「K」)を入れているといっても過言ではない。


ブレードパター:イーブンロール「Neo Classic ER2(ネオクラシック ER2)」

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イーブンロール「ネオクラシック ER2」は、2024年『ブレードパターランキング』の優勝パターだ。新しいポリマー/アルミフェースが、イーブンロールのパフォーマンスを向上させる溝『スイートフェースグルーブ』に新たなインサートを採用し、打感を向上させている。

通常ほとんどの溝は「打感」と「初速」をコントロールするためにあるが、イーブンロールの『スイートフェースグルーブ』は「正確性」も補正する。ゴルフ界の『スイートフェース』がさらに魅力的なった。


マレットパター:L.A.B.ゴルフ

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好き嫌いはともかく、同社はプロ、アマを問わず様々なゴルファーへの足跡を増やし続けている。自分も先週末に地元のコンペに参加したが…、4サム全員が「L.A.B.ゴルフ」のパターを使っていた。


ゴルフボール:「Maxfli(マックスフライ)」

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一握りのボールに対して意見することはできるが、昨年、ディックス・スポーティング・グッズの「Maxfli Tour」シリーズは転換点を迎えた。

2015年のテストにおいて、パフォーマンスと手軽さという常識外の組み合わせで突出した存在であったが、今年このブランドはPGAとLPGAツアーにおいて素晴らしい評価を受けた。

大手ブランドよりも15ドル以上も安く売られている、時に見過ごされがちな自社ブランドからは想像もできないストーリーだ。


カンパニー・オブ・ザ・イヤー:PING(ピン)

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PINGを「G430 MAX 10K」ドライバーだけで“カンパニー・オブ・ザ・イヤー”と言うことはできるが、これは数々の革新における大きな賞賛の一つに過ぎない。「Glide 4.0」ウェッジのリリースによって、PINGは適切なウェッジを簡単に見出すことができる安定したゴルファー向けのフィッティングツールを展開。

ドライバーの最適化を遥かに超える同社のフィッティングソフトウェア 「Co-Pilot」により、フィッターは簡単にセッティング全体を構築し、番手間ギャップを埋めることが可能になっている。

これの肝は、PINGがアベレージゴルファーを上達させる製品を作っているだけではないということ。PINGはみなさんにとって最も機能するギアを簡単に見つけられるようなツールを生み出しているのだ。


ベストトレンド:ミニドライバー

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ミニドライバーをトレンドと言うには大げさかも知れないが、キャロウェイの「Ti340」がテーラーメイドの「BRNR Mini(バーナーミニ)」に対抗し、タイトリストが独自のツアー限定のプロトタイプに手を出していることで、ミニドライバーのムーブメントが起こるのは時間の問題なのかも知れない。

FWの「ストロング3」を使う人にとって、ミニドラは微妙な存在なのかも知れないが、ティーショットでの「正確性」を求めているなら、ミニドラが答えになる可能性はあるし、選択肢があるということはどんなときも悪いことじゃない。