テーラーメイドが「ツアーレスポンス」のストライプ版を発売してからというもの、「TP5」に関するネタは、いつ発売するのか?ではなく、なぜまだ「TP5」のストライプ版が存在しないのか?ということだった。
これ、マジな話。
そしてようやく、2024年モデルの「TP5」が発売されてから数ヶ月後、テーラーメイドがストライプ版の「TP5」と「TP5x」を発売することにした。
なぜそこまで時間が掛かったのか?
テーラーメイドは、「TP5」ストライプボールのニーズを疑っていたわけではなかったが、市場投入前に、同社の成長しているボールビジネスに対応するインフラを確保する必要があった。
ここ数年、同社は工場を買収し大量にデザインパターンをプリントできる機械を設置するなど、ボールビジネスのインフラ改善に取り組んできた。
そのおかげで、ようやく「TP5」と「TP5x」のストライプ版が登場したというわけだ。
ではその対象者は?
なぜストライプなのか?
みなさんもお分かりだと思うが、ゴルフボールに採用される印の全てに目的があるわけではない。模様や柄のいくつかは、カッコよく見えるという理由だけで存在している。
だからといって、それが悪いなんてことはない。ヴァイスボールの「Drip」は良い感じだし、テーラーメイドの「スピードソフト インク」にもファンはついているはず。デザインはファンが楽しむために面白くできるのだ。
しかしストライプは違う。ストライプには目的がある。
ストライプパターンはグリーン上でアライメントを改善させるためにデザインされている。またティーグラウンドでのメリットを言う人もいる。これが当てはまる人がいるなら、それはオマケみたいなものだろうけどね。大切なことは、ストライプのアライメントは適当に施されたものではないということ。
「ツアーレスポンス」のストライプがリリースされた際にお伝えしたように、テーラーメイドではストライプパターンの詳細に辿り着く上で相当量のリサーチをしていたのだ。このことは、テーラーメイドがTP5でストライプのデザインを見直す理由を見出せなかった理由の答えとなる。
そう考えると、「TP5」のストライプ版が「ツアーレスポンス」のストライプ版と見た目が全く違うことを不思議に思うかも知れない。
確かに、ストライプの幅とアラインメントという基本的形状は変わっていないが、テーラーメイドは、上級者(あるいは少なくとも「TP5」使用者)が必ずしも「色付け」を求めていないと考えた。つまり、「クリアストライプ」デザインなら、カラーリングがなくてもアライメントのメリットを出せるということ。
今回は「ツアーレスポンス」のストライプ版になった大胆なカラーリングの代わりに中央部をクリア(白)にした“白黒版”のストライプになっている。
ストライプに対しては慎重な取り組みではあるが、「TP5」にもっと派手なものを求める人がどのくらいいるのかは興味深い。
「TP5」ストライプに対するツアーの反応
「TP5」ストライプが小売で成功するかどうかは、プロツアーでどの程度受け入れられるかにかかっている。
ものは試しではあるが、テーラーメイド的には「TP5」ストライプがPGAツアーである程度使用されるはずと楽観視している。LIVゴルフのダスティン・ジョンソンは数年前から「TP5」のストライプ版を求めていたし、トミー・フリートウッドもパッティングの練習で「ツアーレスポンス」ストライプを使用しているからだ。
「TP5ストライプ」はエリートゴルファーたちにおいてホワイト版ほどの人気にはならないというのが私の勘だが、使用者が徐々に増えても驚きはしない。
アライメントテクノロジーは紛れもなくメリットがあり、選択肢は豊富な方が良いのだから。
価格と発売時期
「TP5」と「TP5x」の小売価格は1ダース57.99ドル。ホワイト/イエロー版より3ドルアップとなるが、これまでもテーラーメイドはビジュアルテクノロジーにおいて常に価格を追加している。
大切なことはビジュアルテクノロジーには意味があるということ。その分の価値はあるわけだが、当然、製造にもコストがかかっているということだ。※日本での価格は1ダース7,150円(税込)で、カラーはホワイトのみ。
発売日は2024年9月20日から。
詳細は、テーラーメイドホームページより。
ストライプ(ついでに「Pix」)の追加代に価値があるかは、あなた次第。
テーラーメイド「TP5」、「TP5x」ゴルフボールは発売中だ。
Leave a Comment