フィッティングの大切さを我々はいつも皆さんにお伝えしているつもりだが、やはりまだまだ定着していない。

そこで、「あなたの最適なアイアンが見つかるフィッティングガイド」を作成したので、フィッティングする際に何を確認すべきなのか?皆さんの貴重な時間を無駄にすることがないよう、また不安なくフィッティングが受けられるよう参考にしていただければと思う。

では始めよう。

自分のアイアンはどのくらい易しくあるべきか?「ブレード」を使えば上手くなれるのか?自分に合ったモデルが見つかるまで、クラブに関しての悩みは尽きない。

理想的なアイアンセットを見つける上で一番悩ましいのは、選択肢が多すぎることにある。理論的にはあらゆるタイプのゴルファーに合わせることができるくらい豊富なモデル数があるのは良いが、その中から1つに絞るというのはかなり頭を悩ませる。


何から始めれば良いか?

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キャディーバッグにある全ての番手同様、アイアンフィッティングでも「このクラブに何を求め、どうしたいのか?」という一つの問いから始まる。普通、アイアンが5、6、7本のセットで販売されていることを考えるとおかしく聞こえるかも知れないが、少なくともショートアイアンとミドル/ロングアイアンの2つに分けて見れば良いだろう。

最近増えているのが「コンボセット」だ。プロたちですら、同ブランドの複数モデルを組み合わせて、「寛容性」と「操作性」の理想的な融合を追求している。これについては後で説明するとして。

販売店では、プロのフィッターによるクラブフィッティングに時間をかけて、アイアンセットをどんな組み合わせにするか?取捨選択できるように、ラインナップをデザインしているメーカーがほとんどだ。


基本中の基本

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新アイアンセットに求めるものを考える上で、「上級者(競技志向者)向け」、「上級者向け飛び系」、「初・中級者向け(スコア改善型モデル)」、「初・中級者向け(飛び系)」という主だった4つのアイアンカテゴリーを心得ておくと良いだろう。

この分類法は、主にスキルに沿ったものとなっており、多少はハンディキャップにも沿っている。とはいえ、この分類はあくまで“オススメ”であって、厳密なものではない。見た目の美しさで言うと、「上級者向け」から「初心者向け」になるに従い、トップラインの幅とソール幅が広がりオフセットが大きくなる傾向がある。

またゴルフクラブには、ある特徴を失えばその代わりとなる特性の存在が目立つことが良くある。「寛容性」と「操作性」の話がいい例だ。

クラブが簡単でないなら、メーカーは「操作性」に優れているクラブだと推してくるはずだ。逆に、高さや弾道よりも「コントロール性」を重視したいショットメーカーに向けたアイアンには、「高弾道」や「簡単に打てる」という謳い文句は使わないってことだ。

基本的に、バッティングする2つの主要な特性は、水道の蛇口についている「熱い方」と「冷たい方」を切り分けるノブのようなものだ。つまり、それらの望ましい比率を見極めることが大切なのだ。


中級者向けアイアン

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中級者向けアイアンのデザインの目的は、「寛容性」に重きを置きつつもバランスの取れたパフォーマンスの実現だ。殆どのゴルファーはこのカテゴリーに当てはまる。

近年、「中級者向け」カテゴリーがやや変わってきている。かつては「寛容性」、つまり業界としてざっくり「易しさ」に重点を置いた設計が主流だった。

一方、最近の中級者向けアイアンは、「飛距離」に重点が置かれている。見た目的には、大型ヘッドでオフセットも大きめ、厚いトップラインと幅広ソールが特徴となっており、ウエイトをヘッドの低い部分に集中させ、ダフらないような設計になっている。

各社が、様々な素材や技術を駆使して、より飛距離を追求するようになり、またロフト角も徐々にストロングロフト化されている。

例えば、7番で27度、PWで43度はかなり一般的なスペックだ。業界では、“低・深重心に負けることなく適正な打ち出し角と落下角度をキープするために必要”というのが、ストロングロフト化を正当化する一般的な理由としているのだ。

これは、特にヘッドスピードが速いゴルファーには当てはまるだろう。しかし、そのようなプレーヤーは、中級者向けアイアンの対象者ではない。またヘッドスピードの遅いゴルファーにとっても、弾道が低過ぎて、十分にスピンもかからず、結局はグリーンを捉えることすら難しくなることが多い。

現実は、中級者向けデザインが提案する「寛容性」は多くのゴルファーにメリットがある一方、過度なストロングロフト化は不利に働くこともあるということ。二歩進んで一歩下がる、みたいな感じだ。

余談だが、業界でもストロングロフト化になり過ぎているという認識を持っているのは明らか。それどころか、ターゲットゴルファーにとってはより合理的なロフトに回帰しているようだ。


初・中級者向け(飛び系)アイアン

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このカテゴリーのアイアンのデザイン目的は、ゴルファーに高さと弾道、飛距離を最大化するテクノロジーを提供し、できるだけ期待通りのショットを実現することにある。

中級者向けアイアンの要素を取り入れ、それを超パワーアップさせているわけだ。

他のアイアンカテゴリーでは、目の肥えたゴルファーが不快に感じるデザイン特性を隠すことにエネルギーが注がれている。

ところが、初・中級者向け(飛び系)にはそれが当てはまらない。アイアンのヘッドは大きく、「寛容性」も最大で、ドローがかかる(あるいはスライスを軽減する)ようなウエイトの配置になっている。形状も重要視しているが、それはターゲットゴルファーの買う気を損なわない程度。また、設計意図によりロングアイアンは小ぶりなハイブリッドのよう。

実際、いくつかの初心者向けアイアンセットは、ハイブリッド型のロングアイアンと、より伝統的な見た目のミドル/ショートアイアンのブレンドとなっている。

そしてテーラーメイドでは、このカテゴリーの「ステルスHD」アイアンを開発する段階で、ターゲットとなる層の心理的側面を見出したようだ。設計チームが明らかにしようとしていたのは、「このターゲットのナイスショットとはどういうショットなのか?」ということ。

テーラーメイドが発見したのは、次のうちの一つか両方を満たせば「ナイスショット」であり、そのアイアンは合格ということだった。それはある程度ボールが上がりやすく、目標方向に止まるか、ミスをしても(右打ちの場合)目標の15〜20ヤード左に飛ぶということ。

この層のゴルファーは、結局のところ、ボールが上がって、前に進み、右に飛ばないことをアイアンショットの評価基準としているわけだ。


上級者向けアイアン

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上級者向けアイアンは、上級者が求める「コントロール性」、「打感」、「形状の美しさ」をデザイン目的としている。

上級者向けアイアンを見て、まず「これは使いこなせないな…」と思ったのなら、あなたには見る目がある。

上級者向けアイアンは、多くのゴルファーにとって憧れの存在だ。言い換えると、このアイアンカテゴリーで達成できないショットを打つ必要などないってこと。結果として、殆どのツアープロが使う主要アイアンとなっているわけだ。

上級者向けアイアンは、良くも悪くもマニュアル車のように、ゴルファーが「指示」した通りにしか動かない。コーナーを曲がる際で低速ギアにするのは楽しいけど、クラッチを離すのが早過ぎるとバランスを崩すことになるってわけだ。

クラブのヘッド周辺に押しやる素材(つまり重量)が少なければ、フェースセンターを外した時の代償は大きくなる。しかし、ウエイトがフェース形状の中心の後ろに集中していることで、ソリッドな当たりをした時のピュアな打感は、他のカテゴリーアイアンとは比較にならない。

初・中級者向け(スコア改善型モデル)アイアンや上級者向け飛び系アイアンで「ソリッド、鍛造の打感」を謳う際、メーカーはこの部分を大々的にアピールしているのだ。

このカテゴリーでは、対象ゴルファーのクラブの入射角が少なくとも適度にマイナスになっているはずなので、ソールの幅、バウンス角、グラインドがより重要視される。つまりクラブの芝への入り方と抜け方が、全体のパフォーマンスに大きく影響するということだ。

上級者向けアイアンの殆どは、ソフトカーボンスチール単体から鍛造されている。とはいえ最近は、複合素材デザインと中空キャビティがトレンドだ。ウエイトを集約(その後に再配置)しているのは、小ぶりな形状というかなり厳しい制約の中でパフォーマンスを変えることが目的。

結果として、メーカーの中には高密度な素材(タングステン)をヒールとトゥ部分に使い「寛容性」を向上させているところもある。

また別の方法としては、フェース後部をキャビティ構造にして、タングステンやアルミ、独自の可鍛性のあるプラスチックを充填しているところも。一般的にこうすることで、クラブヘッドを大型化させることなく「打音」「打感」、そしてスピン量と打ち出し角を変えることが可能になるのだ。

とはいえ飛距離に拘りがないというわけじゃない。しかし、全てのデザインは妥協を重ねた結果であり、この分野の対象ゴルファーに対しては、ボール初速を向上させるためにフェースを薄くする必要などないということだ。


上級者向け飛び系アイアン

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上級者向け飛び系では、上級者向けアイアンの良さをできるだけ残しつつ、飛距離も若干重視することをデザイン目的としている。

真の上級者向け飛び系アイアンを最初に作ったのはどのメーカーなのか、ということには様々な議論があるが、ともかくこのカテゴリーの存在は、アイアンのクラブ設計の近年の進化を物語っている。

ネーミングの通り、このアイアンのターゲット層は、上級者向けアイアンの見た目に魅力を感じつつも、飛びも欲しいというゴルファーとなっている。

従って、2つのアイアンカテゴリー間の大きな違いは、目に見えない部分が基本だ。一部の上級者向けアイアン同様、上級者向け飛び系アイアンはフェース後部の中空キャビティが特徴。

しかしこの場合、メーカーはボール初速を向上させるために、様々なフェース素材(一般的に剛性が高く薄い合金)と位相幾何学を採用している。

また、上級者向け飛び系アイアンはセット間でデザインに若干の違いが見られる。なぜならロングアイアンは、ゴルファーが飛距離アップする構造から最大の恩恵を受けられる傾向になっているが、ショートアイアンはスピン量が増えてボール初速が減りつつ打ち出しが高く設定されている。

つまり、「中空キャビティ」、「スピードスロット」、「極薄フェース」のような特徴は、不要だし意味がないということだ。

そう考えると、コンボセットの利点と人気の説明がつくというもの。ゴルファーは、ロングアイアンで高さと「飛距離」、そして「寛容性」が得られ、ショートアイアンでは「打感」、「コントロール性」、そしてショットメークできる特徴がキープできるようになっている。


フィッティングの補足

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使うべきアイアンのタイプを決める要因として、一つの指標やデータを指し示すことは簡単だ。アイアンに関して言うと、ハンディキャップではっきりと白黒つけられている。そして、これはすごく単純でタイプを決める第一歩にはなるが、決して決定的なものではない。

例えば「寛容性」は、最終的なメリットとは言えるけど、適切な打ち出しを犠牲にして得られるわけじゃない。

一部のスピン量が多いゴルファーは、たとえスキルが高くても、ストロングロフトのクラブならスピン量が減り最適な打ち出しを実現できるので、上級者向け飛び系アイアンを使った方が良いかもしれないのだ。

またヘッドスピードも、ハンディキャップのように合理的な目安にはなるが決定的なものとは言えない。

そのままの考えだと、ヘッドスピードの遅いゴルファーはボール初速を向上させるために飛び系アイアンを使うべきとなるが、最適な打ち出しになっていないのに初速が出ても、グリーンを捉えることには役立たない。

つまりいかなるプレーヤーにとっても、理想的なアイアンセットとは、打ち出し条件の組み合わせが最適で、易しさ(「寛容性」)と操作性(「コントロール性」)の望ましいバランスを発揮するクラブってことになる。


ロフト角、ライ角、長さ

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みなさんの変わることない数値(身長、手首から地面の長さ、手のサイズ)は、適正なアイアンの長さを決めるための第一歩。しかし最終的には、ロフト角とライ角、そしてクラブの長さは、スイングの個々の特性に合わせて動的にフィッティングさせる必要がある。

私は、プラスチック板の上でショットしてライ角をフィッティングすることはオススメしない。フィッターが、クラブのソールにテープを貼り、ゴルファーがボードのどこをどのように打ったのかをチェックして、アップライトにするかフラットにするか、あるいはスタンダードに合わせるかを決めているのが一般的なんだろう。

このライ角をチェックするボードの問題点は、クラブがボールと地面に同時にコンタクトしなければ当てにならないところにある。例えば、クラブがボールの後ろで芝(あるいはボード)に当たるとすると、インパクト/ライテープは、アップライトを示すことがあるってこと。フラットであるべきなのにね。

理想的には、フィッターがミズノの「シャフト・オプティマイザー 3D」のようなツールを使い、おすすめの動的ライ角を測れるようになると良いだろう。そしてフィッターが、そうした情報と合わせてスイング軌道、入射角、その他の要素を活用して適正なライ角を判断できるようになれば良いわけだ。


ロフト角についてはどうだろうか?

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どのアイアンも一定のロフト角設定でデザインされている。例えば上級者向けアイアンのPWの標準ロフトは45度から46度だ。ところが、ボールの飛びを左右するのは、ダイナミックロフト(ゴルファーがボールをインパクトする時のロフト角)によるところが大きい。

では、適正なロフト角を知るために、まず7番アイアンのボール初速を10で割ってみよう。その数字が番手間の飛距離差の基準になる。私の場合、ボール初速は120mph(53.64m/s)前後なので、各番手間の飛距離差は「12ヤード」になるってわけだ。


シャフトは重要か?

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言うまでもなく、シャフトは重要だ。

みなさんには、市場にある全てのヘッドとシャフトの組み合わせを試打する時間も、もちろんそんな気合もないだろう。良いフィッターなら、選択肢を絞り込んでくれるだろうが、ビッグデータやハイテク機器もここで役に立つ。

ミズノの「シャフト・オプティマイザー 3D」については既に紹介したが、もう一度取り上げてみよう。この計測器は、3回のスイングで(主に想定ボール初速に基づき)推奨シャフトトップ3を導き出してくれる。

他の器具同様に完璧ではないが、ミズノの測定器に良いところは、ヘッドスピード、テンポ、シャフトのしなりとしなり戻り評価し、間違った選択肢を排除してくれるところにある。

ここから試行錯誤は必要だが、少なくともシャフト選択の出発点としては正解だ。確かにフィッターには、同様の結論に至るにあたり別の手法も存在するが、汗だくで30回もフルスイングして、適正なシャフト重量、特性、そしてフレックスを見つけるべきではないってことだ。


4番アイアンかハイブリッドの4番か?

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遥か昔、たくさんのゴルファーが2番、3番アイアンを使ってた時期があった。プロゴルファーでもない限りは、伝統的なロングアイアンの長所を感じる上で必須のヘッドスピードやナイスショットする感覚を手にすることなど無理だというのに。

そこである時、3番か4番アイアンの代わりにハイブリッドかロフト角がついたフェアウェイウッドを使うことになった。そして生じた疑問が「使いこなせる一番長いアイアンとは?」だ。

PINGのフィッティングソフトウェア 「Co-Pilot」は、軌道分析と多くの高度なアルゴリズムを駆使し答えを導き出してくれる。

恐らく、他の大手メーカーもフィッター向けに同じようなシステムがあるはずだ。改めてになるが、アイアンの最適な番手間ギャップの算出方法を思い出して欲しい。

5番アイアンのキャリーが6番アイアンのそれより10ヤード以上にならないというのが日常茶飯事なら、5番アイアンはあきらめる時だろう。これは、アイアンセットの他の番手でも同様だ。


画面で確認しよう

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室内、屋外に関わらずフィッティングではショットごとに多くの数値が表示される。

この全てを理解することが大切だ。ここでは誘惑に負けて大切な数値を見逃し飛距離に注目しがち。このことを肝に銘じたいなら「飛距離ではなく落下角度」を考えるというフレーズを覚えておこう。

また、ボール初速、スピン量、打ち出し角というデータも重要。とはいえ、単体では十分な情報は得られない。スピン量は7,000rpmが良いのか?打ち出し角17度はどうなのか?それだけでは、分からないってこと。

どんなフィッティングでも目的は、ゴルファーが理想的な(少なくとも有効な)ショット特性の組み合わせを実現することにあるからだ。

PINGのこの表は落下角度を代表とする目標「ストッピングパワー」を中心に構成されている。グリーンに落下する角度が大きいほどショットのストッピングパワーも大きくなる。また、フィッティングにおいては7番アイアンが業界基準であるということも心得ておくこと。

つまり、多くのフィッティングの指針は、7番アイアンのパフォーマンス数値に基づいているということだ。

それはさておき、この表にはフィッティング中に注目すべき基本的データも表示されている。ヘッドスピード、ボール初速、キャリーは分かりやすいが、無視した方が良いと思うけど、トータル飛距離を見せてくるフィッターも一部にはいる。

打ち出し角(飛行機の離陸をイメージしてみよう)と落下角度(あるいは落下角)も非常にシンプル。でも、この2つを紐づけているのはスピンレート(1分間の回転数で計測されるスピン量)だ。

ゴルフボールは空気中に留まるために一定のスピンが必要になるが、スピン量が多すぎる(または少なすぎる)と飛ばない原因となる。基本的に、ボールの打ち出しが高くなるほど(同時に落下角度が鋭角になる)、最適な飛びをキープするためのスピン量は少なくなるのだ。

繰り返しになるが、これにはタラレバがある。例えば、ボール初速が53.64m/sでスピン量が4,000rpmしかないゴルファーにとって、最適シナリオは存在しないということだ。


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※「エフィシエンシー」とは:新たに加わった指標「エフィシエンシー」は、個人別に他のクラブと比較した際の「性能差」に注目した指標。


最高級のプロ向けローンチモニターであれば、フィッティングで必要以上の情報をチェックすることができるが、そのうちのいくつかは役立つ可能性がある。以下で「知っておいた方が良い」ことから「プロの判断に任せる」ことまで、簡単にリストアップした。


インパクトロケーション:ボールがクラブフェースに当たった箇所を表すビジュアルデータ。

ダイナミックロフト:インパクト時のクラブフェースのロフト角。

入射角:クラブがインパクトに向かう際にどのくらい鋭角(あるいはシャロー)なのかを示す数値。

スピン軸:ボールがスピンする際の軸の傾き。例えば、スピン軸が-18°となっている場合、右利きのゴルファーならドロー/フックを表する。

クラブ軌道:インパクト時にクラブが動いている方向 (インサイドアウトあるいはアウトサイドイン) 。

フェース角/目標に対するフェース:インパクト時のクラブフェースの向き(オープン、クロース、スクエア)。

軌道に対するフェース:フェース角とクラブ軌道の差。

フェース開閉率:インパクトに向かう際のクラブローテーションの数値。


さて、アイアンフィッティングの予定はあるだろうか? このガイドで少しでもフィッティングの準備ができれば幸いだ。

毎度のことだが、質問はフィッターまで!