スリクソンの新アイアン「ZX プロトタイプ」がPGAツアーに投入されたようだ。


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スリクソンとしては、新アイアンの「ZX プロトタイプ」をチラ見せしているつもりなのだろう。スリクソンの情報によると、今週、ナパバレーで開催されるプロコア選手権(9/12〜15)で“数名の”契約プロが、この新アイアンに切り替えることが予測されているとのこと。

ブランドとしては、2025年の新アイアンはスリクソン「ZXi」シリーズラインとなりそうだが、1月に正式リリースされるまでに変更される可能性もある。

現状ではシンプルに、「ZXi」としておこう。

スリクソンから提供されている今回の画像は、新シリーズの非公式予告のようなもの。スリクソンは鍛造アイアンを2年周期で発売しており、この「ZXi7」と「ZXi5」は、2023年1月(日本では2022年11月)に発売された現行モデル「ZX7」と「ZX5 MkII」アイアンの直の後継モデルのように見える。


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スリクソン「ZX プロトタイプ」アイアン:「ZXi7」

これらの写真が参考になるとすれば、新しい「ZXi7」はシングルピースの鍛造キャビティバックアイアンだ。前モデル(「ZX7」)同様、「ZXi7」は、スイートエリアのキャビティ側に厚みを持たせるための突起である『PUREFRAME(ピュアフレーム)』テクノロジーが特徴。

この肉厚はインパクトでの振動とフェースのたわみに関与する。「ZX7」と新しい「ZXi7」の最大の違いは、新モデルではやや肉厚に見え、より目立っているということだ。


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また「ZXi7」は、芝の抜けをよくするためにスリクソン独自の技術『V.T.ソール』を搭載しているように見える。

さらに、ヒールとトゥ部分が窪んでおり、アップライトスイングでもフラットスイングでも空気抵抗を減らして、芝からの抜けが良くなるようになっている。

スリクソンアイアンの最近の歴代モデルは、我々の厳格な性能テストで素晴らしいパフォーマンスを発揮している。現行モデルの「ZX7 MkII」は、2023年の「上級者向けアイアンテスト」で総合2位、2024年は5位となっている。


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「ZXi5」:期待値の高いモデル

スリクソン「ZX5 MkII」は、2023年と2024年の「上級者向け(飛び系)アイアンテスト」でトップを獲得し、我々の性能テスト史上、数少ない連覇を果たしたモデルとなった。

今回のスリクソン「ZXi5」は、前作の特徴をすべて備えており、スリクソンのフェーステクノロジーである『メインフレーム』を搭載したマルチピース(複合)構造の鍛造アイアンのように見える。

『メインフレーム』は、スリクソンのAI設計による『可変厚フェース』のこと。フェース背面に鍛造された溝やキャビティが、打ち出しとボール初速の両方を最適化できるように設計されている。


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スリクソンは『メインフレーム』を説明する際にゴルフ業界のトレンドである「AI」を使うこともできたはずだ。しかし、同社は一貫してこの用語の使用を避けてきた。

「ZXi」の「i」が「人工的」なものであろうとなかろうと、何らかの「知能」を意味するかどうかは、このアイアンが正式にリリースされる1月になればわかるだろう。ちなみに、両アイアンともホーゼルには「i-Forged」という表記がある。

スリクソン設計部門長ダスティン・ブレッケ氏は、以前我々にこう語っている。

「私たちは、コンピューターに目標通りのクラブヘッドを作らせ、初速を最大化させることはしない。重視するのは、『人工知能』と『人間の知能』を組み合わせること。目指すのは、クリーンな『ルックス』と素晴らしい『打音』と『打感』なのだ。コンピューターに暴走させても、全く解決策にならないしそれを得たいとは思わない」と。

AI(人工知能)とHI(人的情報)のコラボレーションがこの『メインフレーム』であり、独自にフェースの厚さを変えたデザインで、フェースのどこに打ってもボール初速の最大化が図れるというもの。


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また、スリクソンでは長年に渡り高強度の「SUP10」を採用しているが、これは比較的高い抗張力を備えた硬いスチールのこと。「ZX5」アイアンのボディには「1020カーボンスチール」を採用している。

そして、今回の新しい「ZXi5」は2023年モデルと比べ、キャビティ形状に若干の違いがあるようだ。しかし、「上級者向け(飛び系)」アイアンランキングの総合1位に2度輝いたという確かな実力があるわけで、大幅な改変は不要だろう。

「ZXi7」と同様に「ZXi5」もスリクソンの『V.T.ソール』とヒールとトゥ部分の窪みが特徴となっている。


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スリクソン「ZXプロトタイプ」アイアン:組み合わせは可能?

スリクソンが、2023年の「ZX MkII」シリーズをシームレス(つなぎ目のないスムーズな流れ)な組み合わせが実現できるようデザインしたのは明らかだ。

「中級者向け」の「ZX4」と「ZX」ユーティリティアイアンを含む4モデルのトップラインはそっくりで、セット間のブレードの長さ、ソール幅、オフセットを段階的に変化させており、番手間の移行がスムーズになっていた。

これは、業界でも拡大している定番メニューで、スリクソンによるとアイアン売上げの75%がカスタムオーダーになっているということからもニーズの高さをうかがい知ることができる。


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今週のツアーで見られるのは「ZXi5」と「ZXi7」だけだが、2025年には「ZX4」アイアンと「ZX」ユーティリティアイアンのアップデートも想定される。また、スリクソンの新ドライバー、フェアウェイウッド、ハイブリッドがツアーでお披露目されるのもそう遠くないだろう。

実際、「ZX MkII」アイアンはしばらく定価のままだが、2023年のメタルウッドシリーズはスリクソンのウェブサイトですでに値引きされている。

今回の新アイアン「ZXi」シリーズは、アメリカでは2025年1月の発売と予想されているが、前作の発売時期を考えると、恐らく日本ではそれよりも早い11月に発売されるだろう。


みなさんのご意見は?

アメリカでは、スリクソンは過去五年間注目のブランドになっており、MyGolfSpyの読者間でも急速にカルト的な人気を博している。それだけに、注目が集まることは間違いないだろう。