・テーラーメイドがパター職人の「ローガン・オルソン」と正式にパートナーシップを結んだ
・オルソンはテーラーメイドのプロ向けに「Tour Matrix」ラインのパターを開発する
・オルソンの「Craft Batch」パターは引き続き公式サイト(loganolsonputters.com)で購入できる
テーラーメイドは、削り出しを専門とするパター職人「ローガン・オルソン」をデザインチームに迎え入れた。
若き才能、弱冠27歳のオルソンはその「精緻なデザイン」と「高度なミーリング(削り出し)技術」で、ゴルフ界に新たな風を吹き込んでいる。パターマニアの間で一躍注目を浴び、テーラーメイドの製品開発チームに加わることに大きな期待が寄せられている。この発表は、意外なことではなかった。2023年末、テーラーメイド契約プロのスコッティ・シェフラーがオルソンのパターを試打し、共同で調整を進めた結果、シェフラーはそのパターを使って「ヒーロー・ワールドチャレンジ」で見事優勝を果たした。
この成功を考えると、パートナーシップが正式に結ばれるまで時間がかかったことがむしろ不思議に思える。
次世代のパター職人たち
パターには他のクラブと違ってデザイナーの名前が刻まれることが多い。これは昔から続く文化で、50年前にはカーステン・ソルハイムやジョン・ルーター・ジュニア、TP・ミルズといった名前が注目され、その後の世代ではキア・マやロバート・J・ベッティナルディ、ショーン・トゥーロン、そしてスコッティ・キャメロンがその地位を築いた。
ただ、こうしたレジェンドたちのキャリアも終盤に差し掛かっており、今注目されているのは次世代の職人たちだ。
タイソン・ラム、コーディ・ジェームズ、ローガン・オルソンといった若手たちは、小さな工房でありながら優れたパターを作り、多くのファンを魅了している。彼らの手で削られた金属の美しさは、目の肥えたパターファンたちも認めるほどだ。
この提携がゴルファーにとって意味すること
テーラーメイドがオルソンを迎えたことで、同社の削り出しパターのクオリティはさらに向上するだろう。昨年発表された「TPリザーブ」ラインは、同社が削り出しパターに本気で取り組んでいる証拠であり、今回の提携はそれをさらに進化させるものだ。
では、このコラボパターが店頭に並ぶのか? 残念ながら、現時点ではそれはない。少なくとも、今のところは。
当面、テーラーメイドはオルソンの才能を活かし、「Tour Matrix」ラインのパターを開発する予定だ。このラインは、ツアー担当者が契約プロに最適なパターを提供するために使われる。
この「Tour Matrix」パターが市販される可能性はあるのか?期待したいところだ。ただし、現時点ではオルソンがデザインしたブレードやマレットは、テーラーメイドのツアープレーヤー専用となっている。
オルソンの「Craft Batch」パターは引き続き彼の公式サイトで購入可能だ。テーラーメイドと提携することになったが、オルソンは独立性を保ち続けるとのことだ。
なお、公式サイトによれば、Logan Olson「Craft Batch #3(クラフト バッチ No. 3)」パターは12月5日に発売予定だ。テーラーメイドチーム加入で高まるローガン・オルソンへの期待
ローガン・オルソンは、現代の小規模だが独自性のあるパターメーカーの中から初めて大手メーカーにスカウトされた存在だ。
しかし、彼が最初で最後とは思えない。例えば、ボブ・ベッティナルディは息子のサムにデザインのバトンを渡しているが、他のメーカーは高齢化するデザインチームを補うために、若い才能に目を向けざるを得ないだろう。競争力を維持するためには、次世代のデザイナーたちが鍵を握っている。現在、テーラーメイドとオルソンのコラボは主にツアープロ向けのパターに限られているが、いずれアマチュアゴルファーにも手に届く形になると確信している。
ツアープレーヤーからのフィードバックを活用して、オルソンがデザインを磨き上げ、それをテーラーメイドが量産し多くのゴルファーに届けてくれるはずだ。将来的に発売されるパターはオルソン自ら削り出すわけではないかもしれないが、彼が考えるパターの思想がしっかりと反映されることになるだろう。オルソンが素晴らしいパターを作り出す職人であることを考えれば、これは大いに喜ばしいことだ。
現在、ローガン・オルソンの名前を知っているのは主に一部のパターマニアたちだ。しかし、彼の知名度はすぐに飛躍的に広がるだろう。
オルソンの「ミーリング(削り出し)技術」を見てみたいなら、loganolsonputters.com でチェックしてみて。
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