・高弾道でやさしく飛ばすテーラーメイド「STEALTH(ステルス)」フェアウェイウッドとハイブリッド

・フェアウェイウッドは、「STEALTH(ステルス)」と「STEALTH PLUS(ステルスプラス)」の2モデル

・価格:フェアウェイウッドは$329.99から。ハイブリッドは$279.99から


テーラーメイド「STEALTH」フェアウェイウッドとハイブリッドの主な機能と利点について説明したいと思うがが…、

その前に、一番気になることは「ほんとのところカーボンってどうなの?」ということ。

2022年テーラーメイド「STEALTH」ドライバーの記事を読んだ方なら、当然抱く疑問だと思う。

もしこれが本当に“新しい時代の幕開け”で、「カーボン」素材が「チタン」に取って代わるのなら、なんでフェアウェイウッドやハイブリッドもその“お祭り”に呼んでやらないのだろうか?

そこには、もっともな理由がいくつかある。


「チタン」を使い続ける理由

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テーラーメイドは「カーボン構造」が「STEALTH」シリーズ全体のテーマであるという印象を与えている。「STEALTH」ドライバーのドぎつく赤い『カーボンフェース』と、それが引きつける注目度の高さを考えると、消費者が「STEALTH」=すべてのシリーズが「カーボンフェース構造」だと思い込んだとしても無理はない。

しかし、主に2つの問題によってテーラーメイドは「STEALTH」フェアウェイウッドとハイブリッドに『カーボンフェース設計』を採用できなかったのだ。

第一に、フェアウェイウッドとハイブリッドのフェースは表面積が少ないため、軽量カーボン素材による総重量削減のメリットはドライバーに比べると小さい。第二に、『カーボンフェース』は補強構造を必要とするため、フェースのたわみ量が制限されかねない。

それほど大きな問題にはならないまでも、テーラーメイドが『ZATECH(ゼイテック)チタンフェース』と『貫通型スピードポケット』の組み合わせに非常に満足しており、この分野をリードしていると自負しているからという理由もある。


テーラーメイドが主力ドライバーで『カーボンフェース』を市場に出すのに20年の歳月を要したのは、カーボンが理由ではなかった。開発者たちは相応のコストと性能をもたらす“新たなチタン素材”を探求し開発し続けた。

簡単に言えば、“チタンの進化版”が現れなければ、他の素材を試して置き換えようという気になるかもしれない。しかし今のところ、フェアウェイウッドとハイブリッドに関して置き換えられる素材はない。


テーラーメイド「STEALTH(ステルス)」フェアウェイウッドと「STEALTH PLUS(ステルスプラス)」

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「STEALTH」と「STEALTH PLUS」の2つのフェアウェイウッドには、共通点もあれど、大きな相違点もある。

ご想像通り、テーラーメイド「STEALTH PLUS」フェアウェイウッドには『ZATECH(ゼイテック)チタンフェース』を目玉に他にもいくつかオマケがついてくる。また、小ぶりで調整可能なフェアウェイウッドを好む傾向にある上級者に向けたモデルだ。

それに比べて「STEALTH」はわずかに大きく、調整機能なしの固定ホーゼルが採用されている。

『チタンフェース』に加え、「STEALTH PLUS」には「SIM2」フェアウェイウッドに比べ12%多くのカーボンを使用した『INFINITY-EDGE(インフィニティ・エッジ)カーボンクラウン』が搭載されている。これにより生じた余剰重量80gは『Vスチールソール』の周辺重量再配分のために使用されている。


テーラーメイド曰く「STEALTH PLUS」は同社の調整機能付きフェアウェイウッド史上最も「低重心」だという。正確な数値はわからないが、ここでは“調整機能付き”いう言い回しが重要。

とにかく、「SIM2 」と比較して、「STEALTH PLUS」は175ccとコンパクトさを維持しながら、「MOI(感性モーメント)」と「フェース面積」をそれぞれ12%向上させている。そして「STEALTH PLUS」には、ロフト角を+/-1.5度変更できる「調整可能ホーゼル」が搭載されている。





「STEALTH(ステルス)」のストーリー

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それに比べ、標準の「STEALTH」フェアウェイウッドに関する技術的な話はそれほどエキサイティングではない。とはいえ、「STEALTH」の売上が「STEALTH PLUS」を上回ったとしても驚かないだろう。

より手頃な価格であることがまずひとつ。さらに重要なのは、ほとんどのゴルファーにフィットする可能性が高いことだ。

テーラーメイド「STEALTH」フェアウェイウッド(190cc)は、「STEALTH PLUS」(175cc)よりわずかに大きい。より大きな面積を持つ主な利点は、より「低深重心」にできるということだ。「3Dカーボンクラウン」により数グラムの重量を節約し、ヘッド内で重心を低/後方に移動させるべく、低後部に再配置される。

「STEALTH PLUS」と比較すると、「STEALTH」は適正な打ち出し角とスピン量で寛容性がわずかに高い。

「STEALTH」では『ZATECHチタン』の代わりに、『ツイストフェース』のバルジ&ロール技術を標準装備した「ステンレススチールC300」をフェース素材に用いられている。

※フェースの上下方向(縦方向)の曲がりを「ロール」、水平方向(横方向)の曲がりを「バルジ」という。


共通項

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どちらの「STEALTH」も、テーラーメイドの『貫通型スピードポケット』を採用している。業界全体で同様の技術が見られるが、その呼び名に関係なく目的は基本的に同じ。つまり、フェースを可能な限りたわませ、フェース下部に当たった時のボール初速を維持することだ。

いわゆるミスショットに強く、芯に当たらずとも安定したボール初速が得られる。

さらに、テーラーメイド「STEALTH」フェアウェイウッドと「STEALTH PLUS」は、フェースとクラウンによく見られるカラーコントラストの代わりに「レーザーアライメント」という構えやすさを向上させるための新技術を採用した。

テーラーメイドの開発者は、光学工学とプレーヤーのテスト結果から、アドレス時に少しオープンに見えるフェアウェイウッドのほうがプレーヤーにとって恩恵が大きいと結論づけた。それが直感に反するように聞こえるなら、それはそうだろう。

我々は、オープンフェースがスライスに悩むアマチュアゴルファーの不利益に結びつくと考えがちだからだ。


しかし、ゴルファーが「ライン」や「形状」、「色」をどのように認識するかは、フェースアライメントに影響を与え、最終的にはインパクト時のクラブの挙動に影響する。テーラーメイドは、テスターたちにそれぞれ視覚的に異なるアライメントを施した同一のヘッドを打たせた。

アライメントエイドなしだと、ヘッドはわずかにオープンに見え、ショットはターゲットから平均6ヤードも右に外れることがわかった。さらに遡ると、初代「GLOIRE RESERVE(グローレリザーブ)」シリーズはテーラーメイドの精鋭部隊の開発者たちを困惑させた。

製品テスト全体を通して、重量特性で説明できるよりも多く右に外れる傾向が見られたのだ。要するに、何か1つのことをおこなうように設計されていたものが、他の別の結果を引き起こし続けたということ。理由?もちろん視覚的なアライメントのせいで。

この貴重な情報を、ロボットテストでは計り知れないものとして是非ファイリングしていただきたい。ニンゲンに1票。


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テーラーメイド「STEALTH(ステルス)」および「STEALTH PLUS(ステルスプラス)」ハイブリッド

ハイブリッドの2モデルもこれに準ずるため、テクノロジーに関する冗長な詳細は省略する。はっきりしているのは、プロやハイレベルなアマチュアゴルファーはより高ロフトのフェアウェイウッドとハイブリッドを取り入れているという事実。

主流メーカーにはこのグループのニーズに応えるオプションが少なくとも1つは存在するため、この時点で全て語ることはやめておく。

テーラーメイドにおいては「STEALTH PLUS」がそのモデルに該当する。コンパクトなサイズ感に調整機能付きホーゼル、アイアンに近い四角いトゥ。批評家たちはアダムスゴルフのハイブリッド設計からの継続的な影響に気づくだろう。

テーラーメイドは2012年にアダムスゴルフを買収した。「STEALTH PLUS」の主な利点は、ゴルファーが弾道や軌道をより細かく制御でき、かつ典型的なロングアイアンよりも寛容性が高いことだ。


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反対に、標準の「STEALTH」ハイブリッドは、より高い飛びと若干の寛容性を得るために、重心を低く後方に配置している。テーラーメイドは、その歴史上初めてハイブリッドに「カーボンクラウン」を採用して7gの余剰重量を手に入れた。

『Vスチールソール』に加えてこの追加重量により、抜けの良さを維持しつつ、多くの重量をヘッド下部に配分することが可能になった。

「STEALTH」と「STEALTH PLUS」ハイブリッドのいずれも「C300フェース素材」(「STEALTH」フェアウェイウッドと同じく)に『貫通型スピードポケット』、『ツイストフェース』のバルジ&ロール技術を採用している。


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女性のためにも何か

テーラーメイドは女性用の「STEALTH」フェアウェイウッドに「STEALTH」ハイブリッドモデルも用意している。このカテゴリーについては常に細心の注意を払う必要がある。その点、テーラーメイドは“小さくしてピンクにしただけ”だと思われることなく美学を微調整するという素晴らしい仕事をしている。

シルバーはフェミニンになりすぎず、スタイリッシュで上品だ。さらに、高ロフトと軽量コンポーネントの恩恵を受けられるヘッドスピードが遅めのプレーヤーのニーズに合うバージョンを提供することは理にかなっている。

リスクとしては、スペックが合っていたとしても“女性用”クラブというだけで目もくれないゴルファーを取りこぼす可能性があるということ。反論としては、特定のグループに対応するために特別なことをおこなうことで、より多くのクラブをターゲット層に販売できる可能性が高まる。

人生なんてそんなもの。


テーラーメイド「STEALTH」フェアウェイウッドのスペックと価格

「STEALTH PLUS」フェアウェイウッド


ロフト角:ロケット3/13.5度、3/15度、5/19度

純正シャフト:Project X「HZRDUS Smoke RDX Red 70(ハザーダススモークRDX レッド70)」(追加料金不要の追加シャフトあり)

グリップ:ラムキン「Crossline Black/Red(クロスラインブラック/レッド)」

日程:先行予約 1月4日/発売日2月4日

価格:$429.99



「STEALTH」フェアウェイウッド


ロフト角:3/15度、3HL/16.5度、5/18度、7/21度、9/24度

純正シャフト:フジクラ「Ventus Red(ヴェンタスレッド:ベロコア無し)FW 5/6」(追加料金不要の追加シャフトあり)

グリップ:ラムキン「Crossline Black/Red(クロスラインブラック/レッド)」

日程:先行予約 1月4日/発売日2月4日

価格:$329.99



「STEALTH PLUS」ハイブリッド


ロフト角:2/17度、3/19.5度、4/22度

純正シャフト:Project X(プロジェクトX)「HZRDUS Smoke RDX Red HY(ハザーダススモークRDX レッドHY)」(追加料金不要の追加シャフトあり)

グリップ:ラムキン「Crossline Black/Red(クロスラインブラック/レッド)」

価格:$299.99



「STEALTH」ハイブリッド


ロフト角:3/19度、4/22度、5/25度、6/28度、7/31度

純正シャフト:フジクラ「Ventus Red(ヴェンタスレッド:ベロコア無し)」(追加料金不要の追加シャフトあり)

グリップ:ラムキン「Crossline Black/Red(クロスラインブラック/レッド)」

価格:$279.99