・タイトリストが「Tシリーズ」アイアンラインナップのブラックバージョンを発表
・数量限定モデルのブラックアイアンは、耐久性の高い新「チタン・カーバイド・ベイパー」仕上げが特徴
・ボーケイ「SM9 JET BLACK PREMIUM(SM9ジェットブラックプレミアム)」ウェッジも発表
・両モデルとも23年3月3日に発売
2年という発売サイクルのクラブがリリース2年目に突入すると、大抵、メーカーはそのクラブの“ブラック”バージョンを発売し、ゴルフ系サイトでは超巧みに“ブラック”を使った見出しが溢れかえるという現象が起きる。
これもその一つだ。
前者はタイトリストのせいだが(ゴルファーはブラックバージョンを喜んでいるようなので問題なし)、ブラックの記事が溢れかえる現象についてはMyGolfSpyのせいじゃないだろう。ブラックだという喜びもつかの間、この価格を見て泣き寝入りする人もいるだろうが、私にはどうすることもできないな…。
タイトリスト「T100」、「T100•S」、そして「T200」アイアンのブラックバージョンは見た目通り、どストレートに語ればOK。
「Tシリーズ」ブラック - 「チタン・カーバイド・ベイパー」仕上げ
ここでもう少し深掘りしておきたいのが、タイトリストでは初となる今回のブラックに「チタン・カーバイド・ベイパー」仕上げが施されていること。これは、タイトリストのマーケティング的に意味深な単語ではない。文字通り、クラブヘッドに採用された気化チタン炭化物だ。
もし、あなたが仮にもブラックアイアンに興味があり欲しくてたまらないタイプなら、タイトリストのブラックアイアンに対する新たな試みにハマる可能性がある。
「チタン・カーバイド・ベイパー」は、一般的に採用されている「PVD」と違い、格段に長持ちする仕上げとなっている。
また、ほとんどのブラック仕上げが実際よりよく見える傾向がある中、「チタン・カーバイド・ベイパー」はくすんだ光沢を放っている。そして、ゴルフクラブにおいて特段重要ではないが、「PVD」、「DLC」、そしてこれは「JET BLACK(ノンメッキ)」を使っている同社の言葉だが、「ノンメッキ」でも出せない個性があるという。
※「PVD(物理蒸着法)」とは、素材が凝縮相から蒸気相になり、再び凝縮相となる際にコーティングをかけけるコーティング工程のこと。
※「DLC」(Diamond Like Carbon)とは、ダイヤモンドとグラファイト(黒鉛)の両方の炭素-炭素結合を併せ持つ硬い炭素膜のこと。
高級時計に期待するルックスを連想させるのはちょっと度が過ぎるだろうが、他のブラック仕上げのクラブと比べても、輝きがあってかなりナイスな仕上げだと言えるだろう。
ブラックを補う純正シャフト
タイトリストは、「チタン・カーバイド・ベイパー」とシャフトとグリップのオールブラックバージョンで、真っ黒な見た目を完成させている。
・「T100」はトゥルーテンパー「AMT Tour White Onyx(AMTツアーホワイトオニキス)」シャフトとゴルフプライド「Tour Velvet 360(ツアーベルベッド360)」ブラックアウトグリップの組み合わせ
・「T100•S」は、「Project X LZ Onyx(プロジェクトX LZオニキス)」シャフトと「Tour Velvet 360」ブラックアウトグリップ
・「T200」はトゥルーテンパー「AMT Black Onyx(AMTブラックオニキス)」とゴルフプライド「Tour Velvet 360」ブラックアウトグリップ
「Tシリーズ」ブラックの全3モデルは4番からPWまでのラインナップで、右打ち用と左打ち用がある。
価格は7本セットで1,699ドル(約224,974円)。先行発売は2月23日で、3月3日からは店舗で限定発売される。(アメリカ)
※日本での発売および価格:発売日は23年3月3日(予定)、価格は6本セット(#5~#9,P)で ¥184,800(税込)。
ボーケイ「SM9 JET BLACK PREMIUM(SM9ジェットブラックプレミアム)」ウェッジ
2023年頭にボーケイの「SLATE BLUE(スレートブルー)」またの名を「The Best Finish(ベストフィニッシュ)」ウェッジ復活を期待していた人は、ほんの少しだけガッカリする準備をしておいた方が良い。
自分はほぼ乗り切っているよ。ほぼね。
タイトリストは、「Tシリーズ」ブラックアイアンのリリースに合わせて、ボーケイ「SM9」ウェッジの全ラインナップ(全ロフト、全グラインド、右打ち用、左打ち用)を「JET BLACK PREMIUM(ジェットブラックプレミアム)」ウェッジとして展開する。
「プレミアム」なのかはともかく。
このネーミングは、タイトリストの純正「JET BLACK」仕上げの“改良版”ということを表しているが(私はそう考えている)、素材自体は「Tシリーズ」ブラックアイアンで採用されているものと同じ「チタン・カーバイド・ベイパー」仕上げだ。
お伝えしている通り、「チタン・カーバイド・ベイパー」はウェッジにおいて大切な耐久性に優れている。
比べてみると、耐久性は「TOUR CHROME(ツアークローム)」と「SLATE BLUE(スレートブルー)」以上。つまり、(今回、私は絶対に恥も外聞もなくそうするが)耐久性よりもカラーリングを優先したとしても、「JET BLACK」プレミアムは仕上げは余裕で「次なるベストフィニッシュ」と言える。
私にとっては「SLATE BLUE」ほどではないが、良い感じだ。
ボーケイ「SM9 ジェットブラックプレミアム」ウェッジのオプション・価格・発売時期
純正のボーケイ「(SM9 ジェットブラックプレミアム)」ウェッジはトゥルーテンパー「Dynamic Gold Onyx S200(ダイナミックゴールドオニキスS200)」シャフト(ブラックシャフトバンド付き)を装着。純正グリップは“BV”ウイングロゴ付きの真っ黒なゴルフプライド「Tour Velvet 360(ツアーベルベッド360)」だ。
ボーケイのフルカスタマイズのオプションも注文可能。価格は249ドルで、23年3月3日に発売。
日本での価格は、「Dynamic Gold Onyx S200(ダイナミックゴールドオニキスS200)」シャフト¥36,300(税込)で、発売は23年3月3日(予定)となっている。
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